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映画「すずめの戸締まり」感想

みなさまこんにちは。ぽぷこです。

昨年公開されました新海誠監督最新作、映画「すずめの戸締まり」の感想です。

本当は映画公開後1ヶ月あたりで出そうとしていたのですが、noteからしばらく離れている間に公式から終映が発表されておりました、、
今更な気もしますがせっかく書いたので記録として残しておこうと思います。めちゃくちゃ長文&駄文なので気が向いたらぜひ💁🏻‍♀️

HPの後すぐに感想がありますのでご注意ください。
また、この記事はあくまで"私"の感想ですのでその点ご理解ください。

映画『すずめの戸締まり』HP

以下、映画「すずめの戸締まり」公式サイトになります。

感想(ネタバレ有)

めっっっっちゃよかった。めっちゃ泣いた。

幸せな日常と、当たり前が当たり前じゃなくなる瞬間。胸がぎゅっとなるシーンもありましたが、見終わった後には「生きている」ということに美しさや喜びを感じるような、明日も生きたいと思えるような作品だと感じました。
太陽のように全てを明るく照らす訳ではないけど、暗闇でそっと道標になってくれるようなほっとする光を持ったろうそくのようだなと。

『君の名は。』や『天気の子』と比べると重いテーマではあるけど、楽しいシーンも多く作品として面白かったなと思います。イスとか各地で出会う人とのシーンとか。
個人的には君の名は。と天気の子よりも好きです。共感できるところがこの2作品よりも多かったからなのかなと思っています。
見る人の人生の経験値によって感じ方が変わるように思ったので、もっと色々な経験をして人として成長してから見たいです。

好きなシーン

どの場面も良かったですが、特にお気に入りなシーンをいくつか💁🏻‍♀️
好きな順で紹介していきます。

1️⃣
幼き鈴芽と現在の鈴芽が出会うシーン。
母親を亡くした現実を受け入れられない幼き鈴芽に「今は苦しくてもこれから先の人生できっと素敵な出来事に出会えるよ」と現在の鈴芽が声をかけるところ。
私は数年前に父親を亡くしそれ以降心のどこかがぽっかり空いてしまったようなそんな感覚がずっとあります。苦しみをたくさん乗り越えてきた鈴芽のその言葉は、幼き鈴芽だけでなくわたしの心にもしっかり届いて優しくあたたかく包み込んでくれるようで、毎回このシーンで涙を堪えられなくなっていました。
私もいつかもっと大人になった時に鈴芽みたいに思えるように、父親にこんなに成長したんだと誇れるように、人生を歩みたいと思わせてくれるとても大好きで大切なシーンです。

2つ目。
鈴芽と環の衝突シーン。
鈴芽のおせっかいは辞めて!頼んでない!放っておいて!と言ってしまう気持ち。とても分かるし後々発言に私も親に向かって言ってしまったことあるし、胸がぎゅっと苦しくなって思わず顔を歪めてしまいました。
和解のシーンの「心の中で思ったこともあったけどそれがすべてじゃない」のセリフ、人間味があって良いなと思います。「本心じゃない」と言い訳をしようとするのではなく「それがすべてじゃない」という言葉のチョイスが本当に秀逸だなと思いました。
環から見たら、姉の子供で疎ましく思うこともあったけど、心から鈴芽のことを愛してる家族だと思っているんだ。という環のあたたかさが現れているシーンでとても好きです。

3つ目。
ラスト、鈴芽と草太が再会してみみずを封じるシーン。
たくさんの「おはよう」「いってきます」「いってらっしゃい」のところ何回みてもボロボロ泣いてしまいました。あの瞬間まで当たり前の日常が溢れていたこと、「ただいま」「おかえり」が叶わなかったたくさんの「いってらっしゃい」「いってきます」があったこと、鈴芽もそうであること。
たったひとこと「ただいま」が叶わなかった人たちの分まで…というとちょっと重苦しいかもしれないけど、何気ない会話だったり日々交わす挨拶だったり大切な人たちと過ごせる毎日を大切にしていこうと思ったシーンでした。

4つ目。
芹澤の運転ではじまりの扉に向かう鈴芽たち、小さな地震が起こり扉を探すため車を降りた鈴芽とタバコ休憩をする芹澤のシーン。
手付かずで草原のようになった場所とその先に広がる青い海を見て「ここってこんなに綺麗だったんだな」となる芹澤と、その発言に対し「ここが綺麗?」となる鈴芽の対比がとても印象的でした。
当事者でない芹澤目線だと綺麗な緑とその先に広がる綺麗な青、来たことなかったけどここ綺麗なんだな〜ってなるだろうし、私も最初芹澤と同じようなことを思いました。でも当事者である鈴芽からすると緑は人が住まなく(住めなく)なった証拠だし青は大切なものを奪っていった憎き存在なのかもしれない。
当事者とそうでない人の対比がこの二言に現れていると感じたシーンで印象に残っています。

ダイジンについても書こうと思っていたのですが、かなり長くなる気配がしたので別で記事を書こうと思います。完成次第リンク貼りますので少々お待ちを!

このほかにもOPが流れるタイミングだったり、みみずが出てくる時にそれが見えている草太と鈴芽の目のハイライトが赤く染まるところだったり数え切れないくらい好きなシーンがあります。全部良すぎ。
あと曲も本当にどれも良すぎるRADWIMPSも陣内さんも天才すぎかよ(そうだよ)
個人的にキャットチェース、子守り、廃遊園地、東京上空、祈り、戸締まりが好きです。

まとめ

すずめの戸締まりは自分の価値観を大きく変えるような作品ではないけれど、自分と自分の心や過去に寄り添って肯定して救済して未来へそっと背中を押してくれるあたたかい作品だと私は感じました。

この映画を通して新海誠監督が"伝えたかったこと"についてなんとなく考えていたんですが、私はきっと見た人の数だけ答えがうまれるんじゃないかなと思います。
人生で体験したこと経験したことの大きさ重さは人それぞれ全く違います。それは家族であっても兄弟であっても双子であっても。
だからこそあなたが持っている答えはあなたの人生が生み出した唯一無二のものだと思います。

映画「すずめの戸締まり」に携わった全ての方に心からの感謝を。
また会える日まで、いってきます。


【 鑑賞日2022年11月14.15.21.30日/12月5日 2023年2月1日/5月23日25日27日 】

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