恋人の看病をしたら私も患者になった
「身体がだるい、食欲がない」
もうなんと言われたか覚えていないが、一人暮らしの体調不良の辛さを知っていることと、私の湧き出るかっこよさから、すぐに家を飛び出した。
それなのに、家にあったドリンクゼリーや粉末のアクエリアスをいれた袋を電車に忘れた。
バスに乗る直前に身軽さに気付いた。
ショック。
ちなみに乗るバスも間違えた。
乗り換えは苦手。
あと、駅まで自転車で向かったので駐輪料金最高金額を更新した。
本買えた。
まさか自分も患者になるだなんて思ってもいなかったから大誤算。
早速、恋人に何かを摂取させようとなにかしら食べやすいものを作った。
うどんかおかゆ。
奇跡的に自宅で冷凍ご飯の消費のためにお粥を連日作っていたので味は完璧だった。
もう一週間も前のことだからあまり覚えていない。
「ほんとはカレーとか食べてほしいんやけどな」
これは39度の高熱を出している恋人にかけた言葉である。
38度を出したからわかることであるが、だいぶ恐ろしい。
私は健康優良児でめったに熱を出さないし、熱があっても、しんどくても、食欲だけはあるタイプであるから、とりあえずカロリーを摂取してエネルギーを蓄えておけば身体は治ると踏んでいた。
いや、無理。
「病気中食欲がなくなるのは、エネルギーを消化じゃなくて病気と闘わせるためやで」
「動物としての機能が働いてないか、身体が強くてエネルギーを欲してるかやけど、動物としての機能が働いてないに一票やわ」
と、コロナから回復した恋人に言われた。
私は動物としての機能が作用していないらしい。
でもその数日後、しっかり食欲がなくなったので機能していてうれしくなった。
私は今日外出解禁になったわけだけども、後遺症として「鼻声」を患っている。
もちろん、呼吸はまだしにくいし、咳もでるし、だるさも頭痛もたまにあるけれど、なによりも、鼻声であることがつらい。
一滴も鼻詰まってないし、鼻水も出ないのに、鼻声。
あー、早く治ると良いな~
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