今年積んだ本を振り返る

こういうのって普通は「読んだ本」を振り返ると思うのですが、普通のことを普通にやってもつまらないので、わたしは「積んだ本」を振り返ることにします。

…という書き出しで下書きを作っていたら、先日の呑み書きで、類似するどころかより楽しそうなnoteを書いた方がいらしたので、なんだか申し訳ない気分。
ただ、何をやっても唯一無二になどなれるものではないと思っているので、当初の予定通り書きます。よろしくどうぞ。

小説・エッセイ系

2022年は、珍しく小説優位な年でした。
大学入学以来、小説より新書をよく読んだし、物語の起伏よりも理詰めの文章に興味があった。はじめは新書への関心がそうさせていたけれど、いつしか小説に苦手意識が生まれるほど、わたしの好みは偏っていた。

でも、このごろ読む冊数が減ったな、と思うと同時に「無理に難しいものを読むより、やわらかな文体に触れるのもいいかもしれない」と考え、小説に手を伸ばしたのが、今年の大きなできごとでした。
積読に小説が含まれるのもいつぶりだろうなあ、と思い出すのが難しいくらい。

さて、そんな小説・エッセイ部門では、積読が3冊あります。

砂上/桜木紫乃

あらすじの1行目で、衝動買いしました。

「あなた、なぜ小説を書くんですか」

書く理由を言語化するのって、難しいと思う。どういう気持ちで書いているか、どういうものを書いているかによっても、違うだろうけれど。
少なくともわたしは職業ではなく、将来的な職業として目指しているわけでもなく、趣味の一端として書き続けることが果たしてなぜなのか、聞かれても即答できない。

そんな思いを巡らせ、読むのを楽しみにしている1冊。

コンビニ人間/村田沙耶香

なんかシリーズもの?なのかな??
いろいろ疎すぎてわかってないですが、よく聞くタイトルなので読んでみたいなあと思って購入。
こちらは、読むタイミングを見計らっているとかではなく、単に時間を取れていないだけ。

読書から始まる/長田弘

発行から1年半経つわりに、書店で目立つところに置いてあって。
ブックサンタで贈る本を選んだ日、自分用に迎えた1冊。

書きそびれていたけれど、積んだ順に紹介しているので、うしろにいくほど最近の購入品で、積んでいると言えないほど短期間のものも含まれます。

お勉強系(?)

カテゴリーの名前をどうするか迷ったけど、小説エッセイ以外、と思ってもらえれば。
本の内容的には新書と言いたいところだけれど、新書と言い切るには、文庫サイズのものもあって煮え切らなかったので、仕方なしのネーミング。
あ、こういうの、もしかして「教養ジャンル」って言うんですか?←今更

「させていただく」の使い方 日本語と敬語のゆくえ/椎名美智

「させていただく」って、言い始めたらキリがないですよね。なんとなく丁寧に聞こえるし、敬語の一歩目、って感じ。
でも、多用しすぎることには違和感があって(余談ですが「違和感」という言葉づかいに疑問を呈している人もいますね)、このごろは積極的に「~いたします」「~申し上げます」などと言い換えるようにしています。言い換えが利かないとき、「あ、これぞ”させていただく”の出番だ」と感じるので、個人的に今年やってみてよかったことのひとつです。

そんな自己流の「させていただく」が、学問的にはどういう位置づけになるのか、読んでみたいなと思って買いました。

経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる/蔭山克秀

こういう「短縮ルート」的な本って、ずるいなあと思っていたんです。昔は。
小説でもなんでも、飛ばし読みとか、あらすじだけ拾っていくような速読術に共感できなくて、基本的に全部読みたい派のわたし。50冊分を1冊に、だなんてとんでもない話です。

でも、わたしはもともと経済ジャンルには興味がないと思い込んでいたこともあり、こちらの購入に至りました。
思い込みが晴れたのは、2年前に読んだこちらの本のおかげ。

買った理由は忘れちゃったけど、タイトル買いだったかな…?
これを読んだときに「あ、経済おもしろいかも」って思ったものの、未知のジャンルゆえ、次に何を読めばいいのかがわからないまま、時間だけが過ぎていきました。そんな中「名著50冊を1冊に」と言われたら、なんだか本の向こう側から手招きされているような気分になり、購入したというわけ。

ただ、買うときに中身をよく見ていなかったので、中のデザインが苦手な感じで、まだ目を通せていない…。
大事なところが太字になっているようなタイプの本、あまり得意ではないんです。「大事なところかどうかは、わたしが読んで決める!」って思っちゃうから、全部同じ大きさ・太さで書いてほしい。飛ばし読み反対派を象徴するような発言ですね。

そう、noteもね、初期のころは太字設定をよく使っていたんだけど、「あ、これ、わたしがやってほしくないことをやってる」って気づいてから、やめました。余談。

まあでも、せっかく買ったので、視覚的なおじゃま虫(あらかじめ設定されている太字などをこう呼んでいます)が許せる気分のときに、読み進めたいと思います。

脳はなにを見ているのか/藤田一郎

これはもう、買ったのが最近すぎて「積んだ」とは言えない。無理やり年末で区切ろうとするからここに載るだけ。近々読みます。

以上!

なんだかんだと長くなりましたが、今年の積読を振り返ってみました。
年内に1~2冊は、読めたらいいな。

読んだ本の記録はもちろん大事だけれど、読めなかった本も、買った時点で間違いなくそのときのわたしの関心事だったわけで、そういう意味ではもしかしたら読んだ本の記録以上に大事なものかもしれないです。
それでは、また。

七志野さんかく△

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