ルシファーちゃん

こんにちは。
今日は、ルシファーちゃんのおはなしをしようと思います。

ルシファーって知っていますか？
ルシファーは堕落した天使であり悪魔なんです。

なぜ堕落してしまったのか？

天使は天使としての使命があり、
それを全うするのがお仕事。

そのお仕事は、
愛の法則にもと付いて「つかまつる」こと。

愛の法則の世界では、
お使いごとを頼まれるとき以外は、
のんびりと平和で自由気ままなのです。

けれども、
優秀な天使であるルシファーちゃんは、
わたしがもっとがんばれば、
この世界はもっと良くなるのではないか？
と呑気をやめて、
がんばることを始めたのです。

もっとこうすれば、

もっと、、、

もっと！

って、、、

いつしか、
ルシファーちゃんは自分が
「つかまつる」立場から、
「つかわす」立場であると思い込み始めました。

そこから上下関係が生まれ、
そして徐々に「愛」から「支配」へと変わっていったのです。

頭の良いルシファーちゃんは、
「支配」ツールをいろいろと作りました。
強大な支配ツールとなったのが「お金」です。
お金はいろいろなものに変えられる魔法のアイテムです。
みんな「お金」の魔力に取り憑かれました。

お金で権利が作られ、

お金のために決まりごとが作られ、

お金のために情報が操られ、

お金のために戦争が起こり、

お金のために命が犠牲になり、

お金のために森林が消され、、、

空、風、火、水、土、

自然界のそれらすべて、

愛の法則にもとづいていた世界は、
いつしかお金で動く世の中になり、
人の心も環境も愛の法則から外れていきました。

少しの人は、
「お金」がもたらした不都合に気がつきました。
なので、
「お金」の魔法にかかってしまった世界を
もとに戻そうという働きを始めました。

しかし、ルシファーちゃんは、
せっかく支配した世界を元に戻されるのを
ゆるすことができず、
そういった人々を脅し、
揺さぶりをかけ、
「お金」の世界の秩序を乱す悪者に仕立て上げました。

そして、
ルシファーちゃんは大方のものを手に入れ、
地球から得られるものはなくなりました。
けれども、
ルシファーちゃんは満足しませんでした。
なぜなら、
「愛」に飢えていたからです。

「愛」もまた魔法で、
人々に赦しと創造、自由、調和を与えるものです。
「お金」という支配とは真逆の魔法ですが、
かつて天使だった頃の「愛」の記憶があったからです。

そのとき、
ルシファーちゃんの胸が小さく疼きました。
心が空っぽなことに気づいてしまったからです。
世の中は、こんなに自分の思い通りなのに、
寂しさと、空しさでいっぱいになり、涙がこぼれました。

その時、久しぶりに声を聞きました。
「愛を思い出しなさい。
赦し、すべてを受け入れ、創造し、自由と調和を図るのです。
愛を思い出せば、何も不足がなかったと分かるでしょう。
ですから、
今度は自分の心を愛でいっぱいに満たすのです。」

すると、
ぽっかり空いた心に静かな光の渦ができました。
ルシファーちゃんが横たわると、
天使たちが来て根源の愛を注ぎはじめました。

ルシファーちゃんは、
涙を流し、
打ち震え、
二度と同じ過去を繰り返さないと反省し、
見守っていてくれた仲間に感謝しつつ、
闇を照らす偉大な天使となって、
さらに光を増したのでした。

おしまい