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#13 iPhoneみたいに人も修理できますか?

母が使っているiPhoneのバッテリーが寿命だったので、自分でも出来るような気がしてバッテリーを交換してみた。
Youtubeでバッテリーを交換している動画があったので、それを参考にしながら。

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新しいバッテリーは、Amazonで機種に対応したバッテリーと簡単な工具が付いたセットを探して取り寄せた。

事前準備として、iPhoneのバッテリーを25%以下になっていることを確認してから分解を始めた。万が一、バッテリーに穴が空いた場合、大変なことになるらしい……(震え)

吸盤を使って強力な接着剤で付いている本体から液晶画面を離していき、上部のコネクタを取り外すと、パカッと開けた。
分解する機会もないと思ったので、少しだけiPhoneの内部を観察した。

薄いiPhoneの中身は、バッテリーの面積で大きく占められていて、上部にはインカメラやマイク、下部にはドックコネクターやスピーカーがあり、フレキシブルケーブル(ペラペラのプリント基盤)というもので接続されていた。

小さいネジをドライバーで外しながら、この小さい部品を作っている人たちがいるんだなぁとしみじみと感じた。
バッテリーは両面テープで固定されていて、上の端から少しずつピンセットに巻きつけてテープを外していった。すると簡単にバッテリーが外れた。

新しいバッテリーと交換して、順番に部品を元に戻すと、無事に電源がついてホッとした。

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一仕事終えて休憩した後、もう一台バッテリーが膨張したため保管していたiPhoneを分解してみようと思った。

そのiPhoneの液晶画面は、膨張したバッテリーで押し上げられていた。
「画面がパカパカする」を通り越して、iPhoneの中身が「こんにちは」と挨拶していた。
そんな姿のiPhoneを見ていると、時々ニュースで見かけるモバイルバッテリーの発火や爆発の事故を思い出した。
詳しく分からないけど、直感的に多分このiPhoneのバッテリーも大体同じ構造で出来ているような気がした。

爆発しそうなiPhoneを、丁寧に、そして慎重に、分解を始めた。
その時の自分は爆弾処理班になった気分だった。
そういえばコナン君がアニメで赤と黒の電線をよく切っていたなぁ、と思った。あんな風に上手くできる気は、まったくしないけど。

ドック部分の星型のネジを外すと、液晶画面は簡単に外れた。
なぜなら膨張したバッテリーがアシストしているからだ。
おそるおそるバッテリーのコネクターのネジをドライバーで外していると、少し焦げた匂いを感じた。

部屋の窓をすべて開けて、発火した時に備えてバケツも準備した。
バッテリーが膨張する原因は、電池内の化学反応で起こるガスが原因というのを何かで見た記憶があった。

バッテリーに少し染みがあるのが気になったが、とりあえずバッテリー下の両面テープを外そうとしてみた。
全然外れそうになく無理に力を入れるとバッテリーが折れる気がして、これ以上続行するのは無理だと感じて中止した。

中止した後、ちゃんとバッテリーは破棄した。
膨張したバッテリーを家に放置しておくのは、危ないことが分かった。当たり前だけど。

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分解途中の無残なiPhoneを見ながら、これはきっと人も同じだと思った。
どこか調子が悪くなって原因が分かれば、治療(部品の交換)ができる。だけど原因が分かるものばかりじゃない。

人の場合、特定の原因が分からないものも診断名が付いたりする。こころの病気と呼ばれる精神疾患とか。これは専門の先生でもすぐに判断するのが難しく、今分かる症状から判断しなくてはいけないからかもしれない。
患者さんにとっては病名が分かった方が安心するというのもある。

人がもし爆発寸前のiPhoneのような状態になってしまったら、原因を探すのを後回しにして、何とか安全を確保できる場所に移さなくてはならない。人の場合は精神病院とか。

爆発したら元に戻すのは、とてもむずかしい。
爆発寸前までなってしまうと、これも元に戻るまでかなりの時間がかかるだろう。
もう無理かもしれないは、かなりまずい状態なのかもしれない。人によってしきい値があるので、判断はむずかしいけれど。

膨張してるiPhoneも人もとても危ないと思う。
もちろんiPhoneには代えがあるけど、人にはないので修理できない。


↓ ちなみにiPhoneの中身は大体どれもこんな感じになっている。
iPhone 7 Plusバラバラ分解レポート、最新技術満載の中身はこんな感じ

分解してみて分かるのは、徹底して考えられたAppleのデザインの素晴らしさだった。最近読んだ本の中でも分解したApple製品などが出ていて、モノの内側が気になるようになった。すごい企業は見えない部分まで手がかかっている。


読んでくださりありがとうございます!