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そろそろ秋も見えてくる

友達が竿燈祭りの最終日に誘ってくれて、仕事終わりにお祭り会場へ。

仕事終わりということもあり、ひとまず屋台村で腹ごしらえ。
屋台の焼きそばってなんでこんなに美味しいんだろうね、なんて会話に辿り着くまでにぐるぐると悩みに悩みながら、屋台の前を通り過ぎる。

私はとりあえずラム串とモツ焼きそば。
どっちもビールが飲みたくなる味付けだけど、なんとなくその濃いめの味付けで口いっぱいにしたくなった。

どっこいしょ〜どっこいしょ!
のかけ声が遠くから聞こえてくるか来ないかぐらいの場所に座り、モツ焼きそばを食べる。
やっぱり濃いめの味。でもこれが夏のお祭りの味!とも思って、流し込むのは勿体無い気もして、そのままモツ焼きそばだけを、もぐもぐ食べる。

昨年みたいなムッとした暑さではなく、夜風が涼しいくらいの気温。最終日だからか、余計に秋が近くにあるようにも感じる。


塩味で口いっぱいにしたまま、そろそろ終わるらしい竿燈会場へ向かう。
どっこいしょ〜どっこいしょ!の声が、だんだんくっきり聞こえてくる。

ちらちらっと人混みの上に、赤色に近い光が見えてくると、歩く速度は右肩上がりに。
お囃子のリズムに合わせてどんどこ進み、みんなが上を見上げる場所までやってきた。


稲穂だ〜

昨年、初めて竿燈を見た時にも思ったこと。
本当に光る稲穂に見える。
ゆらゆら灯りが揺れながら、これでもか!というくらい頭を垂らし、それでも大きな稲穂たちはなかなか倒れない。

ずっと見ていられる、ゆらゆらした灯り。
なんとなく終わってほしくない気持ちになるのは、夏の終わりも見えてきそうだから。


稲穂たちが倒れる時は、秋がそろそろ始まる時。
口いっぱいの塩っぱさが、今年の夏の思い出の、一つになった日の話。

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