褥瘡

褥瘡って漢字読めますか?

褥:しとね
瘡:かさ

褥瘡:じょくそう

床ずれのことを言います。

今日は褥瘡についてのお話。

褥瘡とは

褥瘡とは、寝たきりなどによって長時間同じ部位に圧力が加わることにより血流が悪くなったり、滞ることで皮膚の一部が赤味を帯びたり、ただれたり、傷が出来てしまうこと。

褥瘡が出来る原因

なぜ褥瘡が出来るのか。
私達は普段、無意識のうちに眠っている間は寝返りをうったり、長時間椅子に座っている時はお尻を浮かせるなどして、同じ部位に長時間圧力がかからないようにしている。しかし、寝たきりなどにより、自分で圧力がかからないように出来なかった時に褥瘡ができる。

皮膚の表面だけでなく、皮膚の中や骨に近い組織が傷ついている場合もある。

褥瘡が出来やすい人は

自分で身体を動かすことが出来ない人。
栄養状態が悪い人。
オムツなどを着用して、皮膚がふやけやすい人。
抗がん剤やステロイドなどにより皮膚が弱くなっている人。
痩せており、骨が出ているのがわかりやすい人。

褥瘡が出来やすい場所(部位)

仙骨(せんこつ):腰の下、尾骨の上
踵骨(しょうこつ):かかと
肩甲骨(けんこうこつ):背中の腕を動かすと動く場所
大転子(だいてんし):脚の付け根の外側
外踝(がいか):くるぶし

骨が出ており、皮下組織が少ないため出来やすくなっている。

褥瘡を予防するには

長時間同一体位にしないこと。病院や施設では2時間毎に体位を変えている(体位変換)。右向きにして左側の身体の下にクッションを入れる。その逆向き。仰向けから右向きなど。
骨が出ている部位を浮かせる。もしくは、クッションを入れて点ではなく面で支えるようにする。

ベッドのマットレスを硬いものから柔らかいものにし、身体が沈むことによって身体の圧力がかかる場所を点から面にする。

オムツの着用により皮膚がふやけてしまわないようにオムツ交換をし、ワセリンなどで皮膚がふやけないように保護する。

清潔を保ち、血行を良くするためにお風呂に入る。

痩せている人や栄養状態が悪い人には栄養補助食品を勧める。

マッサージは禁止

褥瘡になりかけていると皮膚が赤くなる。
血流を良くしようとマッサージをすると、皮下組織が破壊され悪化の原因となる
マッサージはしないように!


余談ですが、病院では褥瘡は医療事故と同じ扱いになります。
きちんとした体位変換が出来ていなかった職員のミスによるものと考えるからです。

褥瘡は酷くなると皮膚に穴ができ、骨まで達する深さになります。

そりゃ痛いですよね。

褥瘡を学んだ学生は授業時間が長くなると褥瘡が出来ると騒ぎます。無意識に体位変換してるのにね。

体位変換をして圧力をなくすことを徐圧(じょあつ)と言っていましたが、数年前からは体圧再分配と言うようになりました。
一点もしくは一面にかかっていた圧力を再度分けるとの見方。


寝たきりの人など褥瘡が出来やすい人には優しく体位変換してあげましょう。

本日もお付き合い頂きありがとうございました。






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