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駐在員の心得『健康第一』#3歯列矯正のススメ

歯医者さんに、「ちょっと中国に赴任することになりそうなんですが、3ヵ月に1回くらい帰国して通院する形で、治療できますかね…?」と恐る恐る告げた2019年9月。
2021年4月現在、わたしの矯正治療はまだ終了しておらず、あと半年は帰国もできない想定外の状況に見舞われています。月3万貯金できるなら、やりたいと思ったそのとき、矯正歯科に駆け込んで~!と20代の頃のわたしに声を大にして叫びたい。
今日は20代で歯列矯正に興味がある人に、すぐ始めよう!と思ってもらうための、わたしのしくじり経験談です。

28歳のときにやっと始めた矯正治療

自分の歯並びの悪さについて、小さい頃から自覚はありました。わたしの弟は小さい頃、通っていた歯医者さんに矯正治療をすべき、と指導されており、実際に小学生のとき治療を行っていました。永久歯が生えて、中学生・高校生くらいで矯正をした人は、当時はつらかったと思いますが、大人になって他人から見るとラッキーですよね。
社会人になって、自活するようになって、最初の数年は毎月の家計を回すのに精いっぱい…。歓送迎会シーズンはどうしても出費がかさむし(しかもわたしの勤める企業は年4回も異動がある)、県外での結婚式参列など入ると一発で赤字。でも、貯金もしないと…!5年半勤めて、初めて昇給。あ、やっと月いくらか矯正代を払っても生活できる!となって初めて、歯列矯正のカウンセリングに行きました。
めんどうくさがりなわたしに、着脱が多いマウスピースは無理だと判断し、ワイヤー矯正にしました。上の歯は裏から、下の歯は表から約2年間のワイヤー装着、器具代と毎回の調整代を合わせて98万円也。ちなみに、表表は20万円ほど安く、裏裏は20万円ほど高かったです。本当は表表の方が強い力で歯をひっぱれるから早く終わると思うと言われたのですが、口を開けて笑う機会が多いしお客さんと会う仕事でもあったので、下は裏からにしました。当時28歳。月に一回調整の直後は歯が痛くて砂ずりが食べられないのがつらかったです(笑)。わたしの行った矯正歯科は、2年間通院する間に自分の計画で分割で支払ってくれたらいいよー、という支払方法だったので、わたしは月に3万、ボーナス月は10万払うことにして、利息なしの分割払いをさせてもらいました。

29歳、終わらないゴム掛け地獄

矯正経験者の方はご存知かと思いますが、治療開始から7-8カ月でゴム掛けがはじまりますよね。食事をするとき以外ずっと上の歯と下の歯をゴムで固定して生活することになるので、まあ話しにくいし頭痛がひどい。人前でゴムを付けたり取ったりするも難しいのでサボりがちになり、全然進みませんでした…。
そんなとき、上海へ赴任が決定。歯医者さんからは渋い顔をされながらも、まぁ3ヵ月に1回くらい来てもらえれば…との返答をもらえたので往復航空券代は痛いと思いながらも、3ヵ月に1回は通院するつもりで、2019年11月に矯正途中で上海に赴任しました。

30歳、着任後1ヵ月、蜂窩織炎を発症

着任後の1ヵ月間は、とにかく無我夢中で仕事と人脈作りに邁進しました。クリスマス前の週末、以前から予定していた友人の結婚式に参列するため、土曜朝出国、日曜深夜帰国の弾丸で東京に飛びました。日曜の夜、さすがに疲れを感じ、やや熱っぽいなー、そして顔がやや浮腫んでいるなーと感じながら、飛行機の中で眠りに落ちました。
上海に到着して、マスクを外してびっくり。元来丸顔の自分が見ても明らかに異常に顔が腫れ、おたふく風邪を患ったかのようでした。夜中ネットで調べ恐らく副鼻腔炎だろうと予測をつけ、会社を休み、次の日朝一番で耳鼻咽喉科に向かいました。当時上海で病院にかかったことも配車アプリでタクシーを呼んだこともなく、とにかく不安だったのを覚えています。
耳鼻科の日本語を話す中国人医師に紹介状をもたされ、重症化リスクと言葉のままならない1人暮らしによる行き倒れに備えて、大学病院の国際医療部に入院しました。入院3日目、歯科レントゲンを撮った際、やっと病気と原因がわかり、矯正器具で傷ついた歯茎から細菌が侵入したことによる蜂窩織炎という診断が下されました。着任から1ヵ月、ストレス等で免疫力の落ちたところに細菌が侵入し炎症を起こしたのだろうと…。その場で部分麻酔し、口内の炎症箇所を切除(すごく怖かった)。日本に帰国しての治療も考えましたが、一旦腫れが引いたあとは再発しない限り治療方法も予防方法もないと…。防ぎようがないよ…矯正が終わっていれば~~~!ともっと早く矯正治療を始めなかった自分を恨みました。
中国の病院では、1回2時間弱、抗生剤の点滴を日に4-5回し、3日目くらいから徐々に腫れもひきました。海外旅行保険で費用は全て負担されましたが、ナースステーション目の前の個室で、日に2回5-6人の医師と看護師のグループ診療が行われたあの大学病院、自費支払だったらいくらかかったんだろう(笑)。

31歳、ゴム掛け卒業!顎関節症におびえながら再赴任

上記入院から1ヵ月後、中国でコロナが深刻化し一時退避令が出て、日本に帰国しました。自主隔離期間を終えて、いの一番に矯正歯科へ。自身の恐怖体験を身振り手振り、写真やレントゲンも見せてお医者さんに説明しましたが、伝わった気がしない…!
二度と異国であんな思いしたくないの一心で、一時退避期間中真面目に通院し、再赴任の話が出始めた7月に無事ゴム掛け卒業!再赴任時点で残り任期が未定だったため、次はいつ来られるかわからない、とにかく歯に関わる病気が一番でない形にしたいと熱弁し、今回は軽微な調整のためのワイヤーを歯の裏に設置して再赴任になりました。ときどきなるあごのパキッという音に顎関節症の恐怖を感じながら、あと半年間何も起こらないことを祈ります。

と、ここまで怖かった話ばかりを書いてきましたが、歯並びがよくなることには本当にいいことしかないです!今まで食事時にネギやホウレン草が犬歯に挟まることに感じていたストレスがなくなったことや、写真を撮ったときの頬のラインがちょっとだけシュッとしたことなど、毎日に小さな幸せが増えることはまちがいありません。
100万円単位のお金がかかるイメージは実際事実ではあるのですが、わたしの通院した矯正歯科のように分割が可能なところもあるし、方法によってはもう少し安く抑えることも可能。そしてなにより当初の予定以上に時間がかかることもある。20代後半から30代になってくると、いつ自分の生活環境に大きな変化が起こるかは予測しづらくなります。自分の収入や生活スタイルならいつ頃から治療を始められるかを考えるために、やりたいと思っている方がいらっしゃれば、少しでも早くカウンセリングに行くのをお勧めします!!


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