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声の娼婦/稲葉真弓

耳からはじまり
声、視線、心、身体と、
物語が葉脈のように体中駆け巡っていった。

稲葉真弓さんが立ち上げる世界をこんなにも信用できるのは、彼女の文章から孤独に対する絶対的な信頼感が伝わってくるから。
登場人物たちと私たち読者の根底にある孤独は共通している。
そして孤独に対する防衛を続ける。
稲葉さんはそれを、否定しない。
私は、そのことに紛れもなく勇気をもらっている。

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