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【自己紹介】私が世界一周旅をする理由

2023年11月14日、世界一周旅行の幕が上がる。
南米に始まりじわじわと日本に近づいていく魂胆。
パートナーと共にだいたい3年ほどかけて巡るつもり。
旅情80%ぐらいのかんじで緩く書いてまいります。

ただいま世界一周250日目。
つまりnoteをしっかり更新し始めて、250日目。
そろそろ自己紹介含め、旅する理由を書いてみようと思う。
出発した時は意味は後からついてくるでしょ、って思っていたけれど。
なんかそろそろ分かってきた気がする。


世界一周する理由。
それはたった一つ。
世界を広く深く解釈するため。

まあ、おこがましいな。
世界一周したところでわかるわけないし、
世界のことわかりますよ!!なんて言いたくもない。
ただ、貴重な人生で私が生まれ育った地球の事を少しでも理解できるならしてみたい。
そしてあわよくば、それに比例して自分自身への理解が深まると良いなと思った。




旅に出る前の私

元々オタク気質で解釈厨だと思う。
漫画や映画、本、芸術。
そうゆう文化的なものが大好きで一度ハマると考察したがる癖がある。

言動や描写の裏に隠された行間や作者の意図、登場人物の本音や建前を探るのが癖になっている。
そして私はそこから何を感じるべきなのかを、調べたり考えたりする時間が大好きだ。

そしてそれをうまく言語化できると気持ちがいい。
逆に、感情や感覚がうまく言葉にできない時は、まるでそれが無かったものになってしまう感じがして、嫌だ。
伝えることができないというもどかしさは、孤独の海に放り出されたような気持ちになる。

せめて、この海をうまく泳げればと、考察してみたり、noteを更新して心の内を昇華している。
最近は小さい頃からのこのもどかしさが、少しずつ解消されていってる感じがする。

とにかく、考えるのが癖になっている。
ちなみに嫌な事があった時もついつい考えすぎてしまうけれど、精神衛生上ほんとによくない。
ここ数年は、どうやったら気にせず生きていけるかを探ろう!という考えにシフトして、幾分か気が楽になった。


パートナーとの出会い、解釈するという幸せ

解釈の歩を進める中、人生で一番の収穫はパートナーとの出会いだと思う。
彼とは出会ってもう5年。
約2年半、大阪と東京、別々で暮らし、その後2人で沖縄県宮古島に移住した。
そしてさらに約2年の島暮らしの後、私たちは世界旅行へと旅立った。

最初こそ遠距離だったけれど、暮らし始めてからは毎日顔を合わせている。
そして旅に出てからはもう本当に四六時中ずっと一緒。
離れている瞬間なんてトイレかシャワーぐらいだ。

彼のことが解釈できたと思ったのは出会ってから4年が過ぎたくらいの頃で、
彼の性格や纏う雰囲気のようなものがどこからきているのか、少しわかった気がした。

幼少期や家族の話、交友関係や興味のあることを時間をかけて聞いているうちに、理解が深くなっていった。
そして人間性の底のようなものが見えた気がした。
ほんとに、とてつもなく嬉しかった。

さらに出会った頃と今現在では彼にも少し変化があって、それは些細なことなんだけど。
ほんの少し言葉選びや眼差しが違ったり、好き嫌いにも微妙な変化がある。
こんな近くで、私にしかわからない程度で変化していく彼。
それを解釈していけるなんて、ああ一緒にいてよかったなと思った。
(よかったと思う瞬間は他にも数えきれないほどあるけど。)

解釈の底が見える喜び。
私にとっては信頼の証だった。
この喜びは稲妻のように衝撃的に訪れたんじゃなくて、穏やかに緩やかに私の心に広がっていったものだ。

人と長くいることで生まれる喜びはここにあったんだ。
私にとって解釈は、愛の真髄に近づくことなのかもしれない。


旅行嫌いだった私がかつて光を見出したもの

はっきり言って旅行は好きじゃなかった。むしろ嫌いだった。
私はかつて学校に行かず、ツイッターとニコニコ動画に張り付いていたような人間だ。

趣味は漫画アニメ、映画、本。
そしてゲーム実況やラジオを毎日欠かさず10年以上見続けている。
旅とは程遠い完全インドア人間。

そんな仄暗い趣味を持つ私に光を与えてくれたのはファッションの世界だ。

服が好きで中学2年生の夏休みに初めて自分で服を作った。
その服を着て、試しに近所の薬局に行ってみたことは今でも良く覚えている。

徒歩5分ほどの距離だ。
住宅街だし他に行く場所がなかった。

いつものなんの変哲もない見慣れた街。
だけど見える景色はまさに薔薇色。
自作の服を着た私は最強だった。

おばあちゃんから借りたミシンで初めて作ったワンピース。
難しかったけれど、完成させたぞという高揚感ごと身にまとっていた。

最強の私はいつもの見慣れた住宅街を行く。
妙に空気が澄んでいる気がした。
太陽の光が眩しくて、風景の彩度がいつもより高い。
普段見もしなかった近所の花壇や植木に目がいく。
風がそよいで植物が揺れていることがなんだか可愛く思えた。
駅前には行き交う人々。
それぞれに大切な日々があるのかと思うと、ここは壮大なドラマの集まりだと思った。

「心境で見える景色って変わるんだ。服ってすごいな。」
こうして私は、見事ファッションの魅力に取り憑かれた。

薬局に着いてちょっと店内を徘徊し、結局何も買わなかった。
作った服は今思えばダサいし、もう着れたもんじゃない。多分捨てた。

それからと言うものの、日々ファッション誌を読み漁り、たくさん服を作ったり買ったりした。

高校を卒業し、服飾専門学校に入学。
人生でいちばん努力したし、尊い友達と過ごすかけがえのない青春だった。
このことは書くと長くなるので割愛。

その後私はデザイナー職に就くが、社風が合わず撃沈。
5年ほど働いたが、流行や都会の暮らしに嫌気がさした。
このことも書くと長くなる、というか暗くなるので、割愛。


旅に出る全てのきっかけ

会社とうまく向き合えず胃が荒れて穴が開きかけた。
精神的にも最悪で、このあたりは記憶が薄いけれどとにかく現状打破しないと、廃人になってしまうと思った。

悩みを抱えつつ休養している期間、
パートナーと友達カップルと一緒に沖縄の石垣島に旅行に行った。
まだ夜は眠れないしうまく食べれないという体調だったけれど、なんか流れで行くことになった。
行く前は憂鬱だったけれど、実際行ってみるとほんとに、ほんとに最高だった。


7月、真夏の沖縄。
ぬるっとした潮風が体にまとわりついてお世辞にも楽園とは思えなかった。

その分シュノーケルツアーに参加して海に入った時、あまりにも気持ちよかった。
泳ぎは下手なので水面に浮かんでいるだけだったけど、感動したんだ。

私がいるべき場所は陸ではなく海かもしれない。
なんてちょっと痛いことを思った。
幼い頃好きだったリトルマーメイドのアリエルの逆バージョンだ。
アリエルが人間の世界に思いを馳せるならば、こっちは人魚の世界だ。

海にぷかぷか浮かびながら、眼下に広がるもりもりの珊瑚礁をうっとり眺めた。
その間は自分を苦しめる体から解放されたような心地だった。

心穏やかに揺蕩っていると、友達が足につけているフィンを落とした。
海の底へと沈んでいくフィン。
もちろんどうすることもできないので眺めていると、インストラクターの一人がすぅっと潜り、そのままスイスイ海の底へ。
そして容易くフィンを回収して水面へと帰ってきた。
素潜りの存在をちゃんと認識したのは初めてだった。

そうか、人ってボンベなしで潜れるんだったな。
衝撃だった。心拍数が上がり、未来がパッと明るくなった瞬間だった。

これだ!と思った。
私が今一番したいのは海に潜ることだ。

それからは早かった。2ヶ月後に宮古島に引っ越して毎日海で遊んだ。
あの時は平泳ぎすらできず、ライフジャケットをつけてインストラクターの人に紐で引っ張ってもらっていた。
しかし宮古島で2年過ごし、海で遊び、フリーダイビングのライセンスもとった。
今は息を止めて水深30mまで行って帰ってこれる。


世界一周する理由を考える 「これは地球規模の考察」

人って変わる。
インドア人間が今は海をスイスイ泳いでいる。
まあ、相変わらず毎日ラジオを聞くしゲーム実況も見ている。大好きなアニメキャラクターもいる。

けれどこんなにも自然の美しさに気づけた私の人生って素晴らしいんじゃないんだろうか。
いや、素晴らしいのはこの世界か。

もっといろんな海を知りたい。逆に山のことも知りたい。
山を知れば良い比較対象となって、海の魅力にもっと気づけるんじゃないんだろうか。
山だけじゃないよな、もっといろんな場所がある。
行ってみたい。

文化だってそうだ。
確かに身の回りのものや、インターネットの広い世界にも興味深いものはたくさんある。
でも昔にどっぷり浸かったし、ここはちょっと思考を変えてもいいのでは?

そして旅をするようになった。
試しに沖縄の離島を巡ったり一人でオーストラリアに行ってみたりした。

やっぱり旅はちょっと面倒で、それでいて解釈の歩が進んだ。

と言うか、興味の対象がものすごく広がる。頭の中がちょっと忙しくなる。

旅、なんて考察のしがいがあるんだ。

そして世界を旅するうちに、自分のこともわかってきた。
山を登ってみて、まだあんまり好きじゃないなとか、
自然が好きと思ってたけど、街にスタバがあると安心するなとか。

嫌だと思ってたけど案外いける、みたいなこともいっぱいあって、贅沢なことに地球を使って自分を解釈してるみたいに思うこともある。

私たちが今いる地球、自然も文化も歴史も学術も、全てが奥深い。
と言うか、奥深いなんて言葉を使うと矮小化してしまうぐらい、奥行きも幅も高さもある。
それに何角形にも、何次元にも広がっているようなイメージがある。
それを解釈しようだなんてやっぱりおこがましいな。

別に全知全能になりたいわけじゃない。
こたえがなくても私が納得するまで考えてみるのが好きなだけだ。

そして日本のパスポートは強い。ビザなしでいける国がたくさんある。
他の国籍じゃあそうはいかない。
ここは日本の恩恵を十分に使おうではないか。

さらに少ないけれど貯金があり、まだ20代だから旅の途中でワーホリとかしてもいい。
五体満足、比較的健康。
そして一緒に旅をするパートナーもいる。

これは人生に訪れた絶好のチャンス。
不安なポイントは山のようにあれど、全て解消される日なんてこない。
気にするだけ無駄だ。
ここで行かなければ大きな機会損失となることは目に見えていた。

これを書いているのは世界一周250日目。
はっきり言って旅に出る前はここまで言語化できていなかった。
こうして旅の理由が書けるようになっただけでも、この250日が詰まった大きな収穫だ。


かつてインターネットにこもっていた日々も、ファッションに魅せられたあの瞬間も、その後の輝きも絶望も、そして海の青さも全部、バックパックに詰めて背負うよ。
そしてこのまま世界をまっしぐらに進め、私。


以上、長々と読んでくれてありがとうございます。
読み返していて、初めて服を作ったくだりでちょっと泣きそうになりました。
人生を肯定できたようで嬉しい気もするけど、自分の文で泣くのはちょっと気持ち悪いな。
まあでも、自分の気持ち悪さが最近は嫌いじゃないです。



プロフィール:

1996年、サブカルインドア人間として大阪にて誕生。
服飾専門学校卒業後テキスタイルデザイナーを務めるが都会的な暮らしや流行に嫌気がさし退職。
2021年、沖縄県の宮古島に移住。
趣味だったハンドメイドウィービングや料理の仕事に就く傍ら、フリーダビングにはまり毎日海で泳ぐ。
さらなる自然への興味と世界を深く解釈したい欲が矢を放ち、世界を駆ける。
ラジオとゲーム実況が好き。

情報記事はこちら。
https://maryojourney.com
良ければインスタグラムも覗いてみてください。
https://www.instagram.com/_maryo.san_



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