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責任を取れる大人

夜の8時くらいに近所のこどもたちの声がまだ聞こえて、ギャハハと笑っている声に元気だなーと思っていると母も似たようなことを思ったらしく、まだ外いるね?と目が合った。

GW終わったのに元気だねえと言おうとして、GWが終わったから元気なのかと言い換えた。

ニュースでお酒がどうのこうのと言うので、こどもの声と合わさって、未成年ってお酒を呑んで自首してきたらどうなるの?と母が訊く。
律儀に守ってきた身なので知る由も知ろうともしてこなかったと思って調べた。

"違反行為をした満20歳未満の者本人を処罰する規定が無いので、満20歳未満の者本人に対し刑事処分または少年法による刑事処分相当処分がなされる事はない。"

要は本人は処分されないわけだ。
"保護者の制止を無視して飲酒を繰り返すなどの場合、家庭裁判所の審判により保護処分も可能である"とのことだけれど、すぐにどうということではないということなんだなと知った。

でも、続けてこうあったんだ。

"未成年者の飲酒を知りつつも制止しなかった親権者やその他の監督者は、科料に処せられる。"

なるほどと、喉の奥が締まりそうになった。
つまり、本人は自分の責任すら自分に取らせてもらえないんだなと思った。
「あなたは責任が取れる大人としては最初から扱っていません」と、同じ土俵にすらあげてもらえないんだなとわかって、自分事のように背中が冷えた。
わたしはどれだけのことを「あなたは自分の責任をこれだけ取れていますね」と言ってもらえるんだろうか、と。
そもそも自分の責任を自分で持てている大人になれているのだろうか、と。

こどもの頃、母がよく言っていた。
「大人はいいよ、楽しくて自由で。そのかわり大人の自由には責任がつきものだけどね」って。
わたしはその責任をずっと怖がってきた。
今も怖い。
何をするにも責任はついてきて、わたしはそれを怖いから色んな人に肩代わりをしてもらってきた。
小学校の頃なんかでいえば、グループのリーダーや委員会の委員長なんかには絶対にならなかった。
責任を取るのが嫌だったから。

未成年の飲酒のことを調べて、自分事のように勝手に苦しくなって、しかも処罰がどうという話をすり替えて自分の問題にしてしまったのは、未だに責任の取れる大人になれていない自覚があるからだ。
未だに怖いまま、逃れる道を探してしまうから。
未成年のふりした痛い大人だからだ。
格好悪くて、嫌になる。
情けない。
自分の責任を自分で取るようになるには、何から始めたらいいんだろうか。
このまま格好悪い大人になりきれない大人のままは嫌だなと、責任を取りたくない未成年の自分に縋っていたわたしはさすがにもう置いて行きたい。
このままずっとループし続けてきたんだ、ここらで断ち切らないと取り返しがつかなくなるんだろう。
自分で自分を呆れる前に、少しずつ、自分の言動に責任を持ちたい。

失敗してから、逃げ道を考えればいい。
結局自分と向き合うのを怖がって後回しにしとくとこうなるんだよね。
わたしは小さいことから責任を取れるようになりなさい。
自戒文。


参照:未成年者飲酒禁止法 Wikipedia

まるすけ

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