ヘアオイルはヘアアイロンの前に付けてはいけないのか

※個人的な疑問であって、科学的な根拠はありません。


1 疑問に思ったきっかけ

美容室に行くと、最後の仕上げでヘアオイルを付けてもらうことが多い。

美容師さんはいつもヘアオイルを髪全体に付けたあとにアイロンを使って綺麗なウェーブを作ってくれる。しかも一日中持つ。

そこで、家でもヘアオイルを付けてみようと思い、ネットの情報を探したところ「ヘアオイルはヘアアイロンの後に付けなければ髪が痛む!」と書いてあった。えっマジ?

「ヘアオイルをヘアアイロンの前に付けると痛むというのは本当なのか?」

以下、理由とされているものについて自分なりに考察する。


ヘアオイルといっても沢山あるため、今回、「ヘアオイル」とは、ナプラ「N.ポリッシュオイル」のことを指すことにする。

画像1

https://www.napla.co.jp/products/n-styling-series/




まず、こちらの動画内で紹介されている点を考えていく。

『ヘアアイロンで巻く前にヘアオイルをつけると超危険!その理由は!?【3分で分かる】#7』

【良しとされていること】

・オイルは濡れた髪につけてドライヤーをする

・ヘアアイロンで巻いた後にオイルをつける

【良くないとされていること】

・ヘアオイルをつけたあとにアイロンを使用すること

(理由)オイルには熱せられてから冷えると固まる性質があり、オイルが髪の毛の上で固定されてしまうためシャンプーで落ちづらくなり髪がダメージを受ける。

じゃあ、オイルつけてからドライヤーするのも同じじゃね?とも思ったが、根本的な解決にはならないため、今回はこの理由について調べていく。


油は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられる。飽和脂肪酸は動物性の油に多く、常温で固体のものが多い。不飽和脂肪酸は、植物性の油に多く、常温で液体のものが多い。

このヘアオイルが飽和脂肪酸を多く含んでいれば常温で固体になる可能性もなくはなさそうである。

ヘアオイルの成分にはどちらが多く含まれるのか。その成分を見ていこう。

全成分:ゴマ油、サフラワー油、ヒマワリ種子油、ホホバ種子油、シア脂油、マンダリンオレンジ果皮油、オレンジ果皮油、オレンジ果皮油、ベルガモット果実油、パルマローザ油、ビターオレンジ葉/枝油、アルテミシアパレンス花油/葉/茎油、トコフェロール、香料


ごま油…リノール酸とオレイン酸(不飽和脂肪酸)が80%を占める。

サフラワー油…リノール酸を多く含む。ほぼ約90%が不飽和脂肪酸。

ヒマワリ…リノール酸とオレイン酸が約85%以上を占める。

ホホバ種子油…ロウに似た成分を持つ。不飽和脂肪酸が多くを占める。7℃以下で固体化する。

シア脂油…オレイン酸約45%、ステアリン酸約40%で、植物油脂ではあるが、飽和・不飽和脂肪酸を同量ほど含む。


主成分としてはこのようなものだろうか。このヘアオイルは液体のためシアバターがそこまで含まれているとは思えない。

……ほぼほぼ不飽和脂肪酸やないか。油にはタンパク質のような熱変性がなく、融点に左右されるということを考えるとこのヘアオイルが常温で固体になるようなことはないだろう。


ではなぜ、「油は熱せられた後冷えると固まる」と言われているのか。

例えば、豚肉を焼いた後、フライパンを放っておくと脂が白く固まっていることがあるが、これは豚肉に含まれるパルミチン酸やステアリン酸などの不飽和脂肪酸が30~40度以下に冷えると固まる性質を持つからである。

熱せられたあと冷えると固まるからではなく、物質そのものの融点が違うという話ではないだろうか。この点、ラードの融点は27~40度であり、ごま油の融点はー6~ー3度のようであるから、髪を冷凍庫に入れたりしない限りは固まることはないと考えられる(冬場は知らないけど……)。


次に、ヘアオイルが髪の毛に付着したままだとダメージの原因になるのか。頭皮では毛穴のつまりを、顔についた時にはかぶれを引き起こすことになりそうである。調べた結果、髪にずっとオイルがついたままだと油ギッシュになり、必要以上にべたべたになったり、ひどいとパーマやカラーがしにくくなるそうである。これは洗浄力の弱いシャンプーを使用しないことで防げそうである。ヘアオイルとは関係がない。

以上より、この動画の理由は採用できない。


(以下、執筆中)

この問題に当たった時、一番の疑問がある。

「髪の毛はタンパク質だから、オイルを付けた後にアイロンをつけたら揚げ物作っているのと同じ」

えっ、フライパンの中に食材そのもの入れたら焦げませんか…?????????????? 

ヘアケアについて調べていると、「水をつけて熱したら乾いているときよりも髪への負担は大きくなる。」ということがよく書いてある。

しかし、これを一緒くたに考えると(タンパク質=鶏肉としよう)、

沸騰した水の中に鶏肉をいれる=パサつくが茹で上がる

熱した油の中に鶏肉をいれる=ジューシーに仕上がる

熱したフライパンに鶏肉をいれる=焦げ付く(タンパク質とフライパン上の水分が結びつき、熱で固まることにより鉄板にひっつく)



アイロン用カールローションを使用しているがこれにどのような効果があるのか。

・水

・ポリシリコーン-28

 不明

・ポリシリコーン-9

 スタイリング成分として使用されている。使用感の問題か?

・ヒートプロテクト成分→ラノリン脂肪酸

 抱水性(水分が蒸発しないようその水分を抱え込む力)の高い成分として知られている。


キープ力は水の使用によるものか?とりあえず熱から髪の毛を保護する成分であることは分かった。


そもそも食材を加熱するときに、油を引く理由は

・熱を素早く通す

・均一に熱を通す

・食材と鉄板をくっつけない(テフロン加工されているのはこれが理由)

ことにある。


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