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ゲームなんて...ゲームなんて!!

そもそも、私はゲームをあまりしない。みんなが、「ドラクエのさー」とか「モンハンがさー」とかいう話をアハハと笑いながら聞いている。話の内容はわかっていない。

なぜか?答えは単純だ。できないからである。

最初に買ってもらったゲームははっきりと覚えている。
GBAの「ポケモンピンボール ルビー&サファイア」だ。

なぜこれを買ってもらったのか、よくわからない。小学生1年の私は、このソフトとゲームボーイアドバンスSPを買ってもらった。

もしかしたら、私のゲームへのトラウマ(できないだけ)はここから始まってたのかもしれない。

おい!小学生の俺、ばちばちのバトルゲーム買ってもらった方がええぞ!

当時のゲームはセーブ機能がなく、ステージクリア毎にパスワードが出てくる仕組みだった(はず)
だから、ゲームをプレーするときは一緒にアンパンマンのメモ帳(なぜ?アンパンマン?)を持っていた。
バカだったので、どこのステージがなんのパスワードかわからなくなって、半ベソをかいていたこともいい思い出だ。

ここまで読んでくださった方はお分かりだろう。

そうだ、1人用のゲームばかりなのだ。

私は一人っ子であり、誰かとゲームをするというよりかは、1人でゲームをしていたのだ。友達と遊ぶときは公園で遊ぶ。みんなでゲーム!という感じではなかった。

そして、多感な小5の少年の時期とパーティゲーム全盛の時代がやってくる。
小学校の休み時間、みんなでサッカーをしていると聞こえてくる、聞き慣れない言葉の会話。
「兄ちゃんがスマブラ買ったんだよー!兄ちゃんめっちゃ強いんだけどさー!俺も強くなってきたんだよー!」
「え?まじ?うちにもあるよー!」
「俺も!」
え?なにそれ?スマブラ?どうやら、ゲームキューブっていうのがあって、その続編がWiiで出たらしい。あ、そういえばコロコロコミックに書いてあったな。え?ゲームキューブってなに?

パニックだ。

1人でひっそりとDSで脳トレをやったり、ポケットモンスター ダイヤモンドで「カセキほり」をしてた私には理解が追いつかない。なにやら、ドンキーコングとカービィが戦うらしい。どういうことだ?カービィ可哀想に。

「今日うちでやるけど、お前も来る?」

誘われた。いってみよう。

友達の家に行った。4人中3人は家でスマブラをやっている勢。色んな意味で敵だ。私だけ無知な子犬。

「お前コントローラーなにつかう?」
なに?ってなに?Wiiだから、Wiiリモコンだろ?

「え、俺じゃあ、ゲームキューブのコントローラー使うわ!」
出たよ、ゲームキューブ。だからそれはなんなんだよ!

「え?よく知らない?しゃあないな、じゃあWiiリモコンとヌンチャク使っていいぞ。」
よくわからないが優遇された。そもそもヌンチャクなんて、Wiiスポーツのボクシングでしか使ったことないぞ。

「よーし、キャラ選ぼうぜ!俺、アイクにするぜ!」
いや、誰やねんそいつ。

「えーずるーい!」
いや、ずるいんかい!知らんがな!

「お前どうする?」
とりあえず、知ってるやつにしよかな...“カービィ”で。

「ステージランダムでいいよな?」
え、なんでもいいけど、これどうやって操作するん?

「まあ、まあやってれば感覚でわかるよ!」
え?ほんと?え?

“GO!”

ポヨッハッハッイヤァーウワァ!(カービィ)

え?なに?どうなった?なんか落ちたけど?ん?戻ってきた、え?どうするんこれ?え?え?またおちた?

え?俺もう終わり?画面に3人しかおらんけど?え?

手持ち無沙汰になり、Wiiリモコンとヌンチャクを持ったままアハハと愛想笑いをし、盛り上がってる様子を見守る。え?これなんの時間?

悲しい思い出だ。べ、べつにスマブラできる奴が偉いわけじゃねーし!

私は嫌いだ。ゲームが嫌いだ。

私は1人でプロ野球スピリッツのスタープレイヤーで最強選手作って、ウイニングイレブンのビカムアレジェンドでレジェンド気分味わって...それでいい...それでいいんだ...

今日も私は心を無にしてプロ野球スピリッツのペナントレースを回し続ける...

ゲームを嫌い、ゲームに救われているのだ。

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