見出し画像

リーダーの資質

組織におけるリーダーに必要な資質はなんであろうか。そして、リーダーはなぜリーダーであるのだろうか?その背景をみながら、我らがキャプテン佐々木久美のリーダー像について、見ていきたいと思う。

1.リーダーの種類

リーダーは、だいたい2つに分類されうるのではないか。一つは、権力という後ろ盾を持ち、リーダーとなりえている存在。そして、もう一つは、その人物が組織のメンバーと協同をし、組織を運営していく存在。である。

2.権力の後ろ盾を持つリーダー

権力の後ろ盾を持ったリーダーの例を見てみる。日本の歴史を紐解いていくと、日本で、最初にリーダーになった存在は、「大王」(天皇)である。では、大王はなぜ、リーダーとなりえたのか。それは、彼らのバックボーンに絶対的な神という存在があるからである。現人神である天皇は、神聖であり、不可侵なものとして神格化されていた。大きな後ろ盾(ここでは、神話)が関係して、それを用い、リーダーという地位へ鎮座していた。

3.協同するリーダー

対して、後者の協同をするリーダーは、源頼朝が挙げられる。鎌倉幕府を開いた征夷大将軍という公的な役職についていたが、その役職を盾にリーダーとして君臨していたわけではない。そもそもは、武家の棟梁という存在であり、ともに戦う仲間のリーダーであった。源平合戦を共に戦い、同じ釜の飯を食った者同士、結びつきはとても深い。御恩と奉公の関係は、その戦友の信頼関係で成り立っていたものである。「いろいろ良くしてくれる、棟梁のために…」そんな思いにより、物事が進んでいった。かの有名な北条政子の演説でも、リーダーに従うことを求めるのではなく、頼朝公の御恩の話を中心に情に訴えかけるようなものではないか。

このように大きく2つのタイプに分けてみた。現在に置き換えて考えてみる。

4.現在のリーダー

前者は、同族経営の会社の社長の子がそのままリーダーになるなどの世襲リーダーである。もちろん、この場合も、リーダーとしての素質がある場合があるが、信頼関係の面での結束は薄い。さらに、造反者を産む危険性も大きい。

後者のタイプが、我が日向坂46キャプテンの佐々木久美ではないか。幾度もの困難を一緒に涙を流し、乗り越えてきた。映画『3年目のデビュー』の中で流していた紅白決定時の涙や東京ドーム公演決定時の涙は、我々には計り知れないものが詰まっていると思う。その困難の時期をみんなと協同していく中で、振りの確認を任されるなど、肩書に先行して、自然と中心的役割をしていた。2018年の6月にもらった辞令は、いわば、鎌倉期の頼朝に渡された征夷大将軍の称号のようなものだ。※頼朝は、実質的には「征夷大将軍」の称号を得る7年前から実権を握っていた。

5.キャプテン佐々木久美とは

リーダーの理想形は、「背中で語る」ことではないか?と常々思う。我々は、良くも悪くも先頭に立っている人物の姿に影響される。リーダーは組織全体を写す鏡であるといえる。佐々木久美は、3坂道のキャプテン対談でこう述べている。

「ルフィって普段はみんなとふざけてるけど、1番強いし、締めるときは締める。普段からしっかりしてる必要ないんだなって、ルフィを見て思うようになりました」ー『坂道テレビ〜乃木と欅と日向〜Vol.1』(NHK総合)

まさしく、日向坂46は、久美が言っているようなグループではないか。ふざけるときは、全力でふざける。冠番組『日向坂で会いましょう』で見せる姿はまさしくそうではないか。

「彼女たちのお笑いのポテンシャル、積極性も多分にある。『日向坂で会いましょう』でオードリーに培われた対応力は、ほかの番組でも存分に発揮されており、けやき坂46時代からのひたむきな努力が今に活かされている」ーリアルサウンド

さらに、締めるときは締めることに関しても

彼女たちの感謝を忘れない姿勢も、番組スタッフが再度起用しよう、応援したいと思う最大の要素であろう。昨年の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)のリハーサルを取材した際、横一列に並び、深々とお辞儀をするメンバーたちの姿も印象的だった。ーリアルサウンド

と印象深く、人々の心に残っている。
これは、久美自身が自ら率先し、立ち居振る舞いを体現しているからではないのか。

さらに、久美はこうも言っている。

「キャプテンって期待されているのが分かった時に、私はこの役割を最後まで全うしようって思えるようになったから、嫌だとも思わない。このグループに貢献できるように。みんなが担っている役割の一つが、私のキャプテンという役割かなと思っている」ー『セルフ Documentary of 日向坂46』(TBSチャンネル1)

ここで特筆したい点は、「みんなが担っている役割」という言葉だ。常に日向坂は、みんな一人ひとりを尊重する。みんながそれぞれなにか個性を持とうと常にもがく。そして、みんながグループのために資するようにそれぞれの場所で行動する。棟梁(久美風に言うと船長)である佐々木久美を中心に、それぞれの仲間が、協同し、グループ全体を強くしていく。そのメンバーひとりひとりがワンピースの仲間たちのように個性あふれていて、多方面に活躍の幅を広げているのである。

6.最後に

「グループ全体が体育会系な感じですよね。やっぱり返事は大切だなと思うので、返事ができていない子にもやって欲しいなという気持ちで、私がまず大きい声で返事をすることは心がけています。」ー佐々木久美

日向坂46は、部活のようなグループである。キャプテンである佐々木久美を中心にそれぞれの特性を活かし、それぞれを高め合い、個々が輝きながらもどこかで必ずつながっていて、力を発揮している。そんな、日向坂46のチームカラーを作ったのは、まさしく佐々木久美であると言えるのではないか。

「みんなの先頭に立っていくことも向いていないな」ー佐々木久美

自分がきちんとしないと。と覚悟を決めて、自らの“キャプテン”という役割を全うしている。その姿を間近で見ているメンバーも日々の活動に全力で取り組み、グループ全体にいい影響を相互に及ぼしている。
佐々木久美は、日向坂46号の立派な船長である。

そして、こんな佐々木久美が理想のリーダーではないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?