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zoomで本読み会をしてみたら

先日初めてzoomを体験した。友人がホストになり、私は声を掛けてもらって参加した。zoomという言葉は知っていたが今までやってみようと思ったことが無かった。周りにもあまりzoomを使っている人がいなかったことも理由としてある。それが、あることがきっかけでzoomが必要になった。

私は演劇が好きだ。そして演劇好きの友人もいる。その友人から演劇の1日ワークショップの声がけがあった。内容を聞いてとても興味が湧いた。参加する返事をした。ところがそれは3月終わりのことで、今も猛威を振るっているウイルスがひたひたと忍び寄ってきていた時だった。開催できるか中止かという状況だった。そこで浮上してきたのがzoomでできないだろうか、というもの。ワークショップ参加希望者は6名ほどいたがzoomを使ったことが無い人が多かった。当日は、2時間ほどの中で講義と表現方法などのワークショップが行われとても充実した時間だった。

zoom初心者ばかりだったが、そんなに難しい操作は無くとても楽しかった。メンバーもそう感じた様だ。このワークショップに参加したメンバーでこんな話が持ち上がった。zoomで本読みできないかと。ここで言う本読みとは、戯曲を元に参加したメンバーで配役をして、役になり切って音読するというものだ。この時はシェークスピアの作品が選ばれた。本は各自が用意し当日を迎えた。

本読みの会は2時間で設定していたが、1回では終わらないということで前後編で行うことになった。この日私は3役だった。各々違う役柄で、声のトーンを変えたりしながら読んだ。他のメンバーも画面越しに色んな表現を見せてくれた。パソコンの画面でメンバー全員の顔を一度に見られるのは面白い。zoomならではの機能だと思う。この時にメンバーを見ていて、本をもう1回読み直したいと思った。というのも1度通して読んだ後は、自分の役の部分を練習しただけで当日を迎えてしまったからだ。

早速もう1度読み直す。1度目読んだ時に好みの台詞があった。それは後半に出てくる台詞だったので次回の楽しみだった。それとは別に、気になった台詞があった。1度読んだ時には特に目に留まらず素通りしていた台詞だ。特に物語の鍵を握る台詞でもないし、無くても困らない台詞だった。でも2度目に読んだ時には、なぜだかとても興味を惹いた。とてもこの役をやってみたいと思った。実際に声に出して読んで演じてみる。楽しくて仕方ない。後半も前半とは別に3役あったが、この台詞ばかり声に出して読んでいる自分がいた。なんだろう。憂鬱なことがあっても、それを忘れさせてくれる不思議な力があった。真面目に語っているのにちょっとお馬鹿に見えてくる役の台詞。多分今の私の心境にこれが必要だったのだろうと思う。

昨今、何が起こるかわからない不安な状況だけど、ちょっとお馬鹿なことができるって幸せなことなんだと思う。敢えてのちょっとお馬鹿、やってみると面白くて自分で自分が可笑しくて声を上げて笑う。そんな笑いで不穏な空気を吹っ飛ばして楽しんでいけたらいいなと思う。

後編の本読みは、しっかりちょっとお馬鹿な役になり切って楽しく演じた。皆での本読みがとても楽しかったので、その後ちょっとzoom飲み会(打ち上げ?)してまた配役変えてやろうということになった。次はどんな役が来るか楽しみだ。

皆で集まれた方が演劇は楽しいかもしれない。でも今回zoomで演劇のワークショップという試みをしたから、皆で本読み会をしようという話に繋がった。集まれないからと諦めず、別の方法でも集まる状態を作れるzoom。新しい演劇の世界が開けたら面白いなと思った🍀

※画像は「みんなのフォトギャラリー」から「伊藤うらら」さんの写真をいただきました。

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