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色々なことが繋がる時 ー持つべきものは友達編ー

退職の少し前に入籍をした。12年付き合って、2年同棲した親友のような旦那様。
12年も一緒にいて今更結婚式を挙げるつもりはお互いになかったので、友人にはラインで報告した。友人達からは「なんで今更⁉」という内容の返信が続々と来た。そりゃそうだ(笑)

その数か月後、今でも仲良しな高校時代の友人が食事に連れて行ってくれた。タイプの全く違う4人組なのだが、当時からつかず離れずの絶妙な距離感で友情が続いている。ワタシ以外の3人は20代のうちに結婚して子供を産み、マイホームも購入済という感じでワタシより人生何周も先に行っている。

その席で仕事を辞める話をした。次にやることは決めていないし、スキルの棚卸と今後を考えた結果PCスキルが早急に必要だからどこかに習いに行こうと思っている、と。
友人Mも丁度新しい仕事を探そうとしているところだったらしい。(彼女は出産で長年勤めた所を退職し、そろそろ1年経つから社会復帰したいな…という感じ)
医療事務の仕事をずっとしてきていたM。経験値はめちゃくちゃ高いけど、正式な資格を持っていないのがずっとネックだったらしく、その話の途中で一言呟いたのだ。

「職業訓練通おうかな」

この一言がその後のワタシを大きく変えた。

“職業訓練”
単語は聞いたことあるというレベルで内容は全く知らなかったのだが、M曰く

失業手当をもらいながら何かしらのスキルを習得するための学校に通える

らしい。しかも、その日は来れなかった友人Yが以前転職時に通っていたらしくYからその話をきいたのだとか。なんだそれ。Yがそんなことしてたのワタシ初耳だよ(笑)

とにもかくにもそのあとから私の頭の中は職業訓練のことでいっぱいになった。(とは言いつつもしっかり飲んでしっかり酔った。笑)
散々飲んだ二日酔いに苦しみながらも翌日にはしっかりリサーチ。

雇用保険に加入していた全ての人に受験資格がある職業訓練校は、再就職の意志があることが大前提で、国や県が定める試験に合格した人が通える国が委託している民間の学校だ。
通常、手続き完了後3か月の待機期間を経て受給開始の失業手当も、試験に受かれば即時受給できる。

まさに「お金を貰いながら学校に通える」ところなのだ。(こう書くとかなりイージーな感じに聞こえるが、相当厳しいところなので覚悟して通うことが必要。)

受けられる授業は様々だが、PCの基礎スキルを習得できる訓練校は市内に3~4校あった。家から一番近い学校ではWordとExcelに加えHTMLの授業もカリキュラムに含まれていた。これからの時代HPが自分で作れたら武器になるなと思いここを受験することに。

そしてもう一つ魅力的だったのが「就活セミナー」や「マナー講習」が授業に含まれていること。ちゃんとした就活をしてこなかったワタシにはありがたい。20代にすっ飛ばしてきた様々な社会人スキルを30代前半の今ここで総合してしっかり入れておくべきだと思った。

そしてそうなったら話は早くて、色々なことが光の速さでおもしろいくらい順調に進んでいく。

この少し前から職場でちょっとした問題が起き、直接関係のないワタシも巻き込み事故に合っていた。職場の雰囲気も日に日に緊張感を増していくし、会社の対応にも不信感しかなくなっていた。
疲弊に疲弊を重ねたところに降ってきた職業訓練校という超のつく朗報により、2020年1月末と伝えていた退職を2019年の11月中旬に変更し12月10日まで有給消化とすることにした。

退職後すぐの11月下旬に中国語の試験を受け、有給消化10日後には訓練校の試験を受けた。

訓練校の試験は10問の筆記(主に一般常識問題)と面接だったが、筆記試験に全く自信がなく正直終わったと思っていた。
結果が届くまでの5日の間には、大好きな台湾へ1泊2日の弾丸旅行へ行き気を紛らわせていた。

退職してすぐの頃「訓練校に落ちたらすぐに働く所を探さないと生活していけないし、受かっていたとしても学校が終わるまでの3か月は確実に旅行に行けない。」と踏んで急遽決めた旅だったが、試験に落ちた気がすると思い居ても立ってもいられなかったワタシにはいい気分転換になった。

そしてここで行ってなかったら、コロナでもうずっと行けなくなってしまっていたので(この時はそんな事思いもしなかったが。)いい判断だったと思う。

結果は無事合格。その数日前に中国語の試験も目標としていたレベルに合格。

こうしてワタシは必要なスキルを徐々に習得して行った。
Mの呟きがなければ2021年1月現在のワタシは存在していなかったと思う。

流れに乗ったのか流れが来たのかよく分からないが、とにかく思ったことが思った通りに進んだ。

目を怪我して出勤停止になり10年後の自分について考えなければ。
あの時友達と会っていなければ。そもそも結婚の報告をしてなければ。
いやもはや結婚をしていなければワタシは今もPCスキルが皆無だっただろう。

自分の全ての決断と、周りの人達に感謝でいっぱいだ。




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