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下界に下りて来たなにか

一人で何かを黙々とやったり少人数で出かける方が落ち着くタイプで、休みの日を家で一日中過ごすことも全く苦ではない。

なのでたくさんの人がいる組織に属して働くこと、もっと言うと人と協力して働く事が苦手だ。必要最低限の報連相だけあれば、あとは自分で1~10まで段取りを決めてこなしていく方が楽だと思ってしまう。
だけどなんでか集団の中にいたいとも思ってしまう。

いや。正確には「集団の中にいてその集団を一歩外から見ていたい」という感じ。

どうしてこうも矛盾した考えなんだろう?と自分のこの性質が意味不明だったのだが、数か月前職場でお得意さんと雑談していた際に言われた「自分の勉強の為に人がたくさんいるところを無意識に選んでるんだね」の一言にめちゃくちゃ納得した。これは今年一番の気づきになるに違いない。

ワタシの趣味特技にはオフィシャルバージョンとプライベートバージョンがある。

オフィシャルは「趣味は語学と旅行で、特技は初対面の人とでもそれなりに会話ができること」

プライベートは「趣味は人間観察で、特技は人の本性と本心を見抜くこと」

昔は後者を思いっきりオフィシャルで使っていたのだが、ある友人に「それ言われたらぱつこの前で発言しにくくなるじゃん~!」と冗談ぽく言われ、確かにと思ってやめた。
マウントを取りたいとか人に威圧感を与えたいとかそんな気持ちは1ミリもない。新しい価値観に触れることが好きなのだ。可能な限りたくさんの人に出会いたいし、知りたい。あとは自己防衛のため。

ワタシには、相手の発言を拾いながら「あぁこの人はこんな時にこう感じて、こういう考えでこんな言葉を選ぶ人なんだ」とその人を瞬時に分析してしまう癖がある。そしてそのデータを自分の中に取り込む。
接客業をしていた前職、集団の中で個人プレーで仕事をしている現職(これがまさに理想の環境だが、ストレスが多いのも事実)そしてプライベートで出会ってきた各国様々な人達のお陰でワタシのデータベースは結構豊富だ。

きっかけは恐らく幼少期。
長男長女の両親の下に生まれた子供だったので、とにかく可愛がられて育ってきた。一人っ子だったこともあり親戚の集まりとなると常に自分より年上の人達に囲まれていた。

そんな中にいるうちに「こうしたら喜びそう」「こう言うと褒めてもらえそう」と過去の経験から得たデータを引っ張り出し、相手の反応を先回りして考えながら行動するようになり、自分が欲する反応を意のままに操るなんとも策士な子供に仕上がってしまったのだ(文字にするとだいぶヤバい。笑)

そして大人になった今、この趣味特技は先述した”自己防衛”と言う点でかなり役立っている。

たくさんの人を見て感じて来たことのお陰で、なにか嫌な思いをしても「そういう人なんだな」「そういう考えだから仕方ないよね」と上手く折り合いがつけられるようになった。

このデータ達は時に人を判断してしまう材料にもなってしまうけれど、いつだって自分を守る為に駆使するのみで、不必要で無意味な攻撃に使ったことはない。
そして、なぜか昔から相談をされたりや愚痴を吐き出されたりすることが多いのだが、この脳内データを上手く言語化して人の話に寄り添うことができるようになった。

これがワタシの趣味である人間観察の全て。

特技の「人の本性・本心を見抜く」点においては直感的に感じることが多いので上手く説明ができない。
ふとした瞬間の表情や不意に口をついて出た一言に良くも悪くも違和感を感じた人は、大体なにか思いのある人だった。


2020年のワタシがこのテーマに参加していたら投稿はここで終わっていただろうが、2021年のワタシにはまだ続きがある。


今年の春頃から四柱推命を習い、先日全てのカリキュラムを修了した。
どうして占いを習おうと思ったのか紆余曲折あるのだが(この話はまたいつか。)ざっくり言うと、自分の経験を役立てる為のツールにしたいということと、生まれてこのかたずっと分からない自分自身を知る為だ。

授業を受け、練習で自分のことを見て、自分を知れば知るほど色々な事に納得することができた。

まずワタシの人生のテーマは「集団の中で人を見極め上を目指して突き進む」ことらしい。そしてその方法が「誰かと」ではなく「基本一人で、必要な時に必要な人の力を借りる」という感じ。

謎に集団の中にいたがりことやお得意さんに言われたあの葉は、きっとこのテーマとリンクしているのだろう。これは持って生まれた気質だったらしい。そして直感が鋭いのも持って生まれた性質だった。

本当は霊感があってもおかしくないくらいなのだが、幸か不幸か全くない。
なのでワタシの占いにスピリチュアル要素はほぼない。血と汗と涙の滲む努力を現在進行形で続けているだけだ。

しかし、相談者さんのふとした一言が気になって掘り下げると「なんでそれ最初に教えてくれなかったのーーー!」となったことが何度もある。多分それが直感が働く時。

自分の脳内にある全てのデータと経験してきた出来事を生かして、ひとつ前の投稿に書いた”爪痕”を残していけたらと今は思う。ワタシなんかで役に立てるのか分からないし自信もないけど、そんなワタシに悩みを打ち明けてくれる人がいるのも事実だ。

きっとワタシは下界に下りて来たなにかなんだろう。
下界の人々を観察して別のところで役立てる、スパイのようなにか。

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