「もうひとつの夢幻鉄道」〜私はあなたで、あなたは私〜 ②

このnoteは、キングコング西野亮廣さん作「夢幻鉄道」の二次創作です。 

 *物語を書くのは初めてなので、拙い部分もございますが、私の頭に流れるフィクションの世界をお楽しみ頂けると幸いです。 

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お姉さんの後ろを歩くこと数分。

景色は一向に変わらない。

黄金の草原に、黄金の空。

あるのは太陽のみの世界。

建物ひとつ無い世界。

キョロキョロする私。

「まだ慣れないでしょ、この景色⭐︎)」

「あ、はい。。。」答える私。

「すごく良いトコロよ。なんでも出来る。なんでも可能になる。なんでも思い描いた事が叶う場よ。さっきもあったでしょ?そういう事が。」

微笑むお姉さん。

「さっき。。。?」尋ねる私。

「気付かなかったのね。さっきあなたが思った事がすぐに目の前で起きた事。」

「。。。あっ!?草原が揺れたこと!?」

「そうよ⭐︎それよ!ココでは頭に思い描いた事がすぐに目の前に現れるのよ。時間という概念がないから、叶うスピードが早いの。覚えておいて⭐︎」

「えっ!?あっ、はい。」答える私。

「現実では、"時間"というものがあるから、思い描いた事が叶うには時間がかかってみえているけれど、疑う事を止めたら、すぐに叶うわ。みんな否定しすぎなのよ。"こうしたい、ああしたい"っていう願望はすぐに出るのに、もったいないことに、"でも、だって"の言い訳を始める。だから、叶うのが遠のくのよ。自分で遠ざけているの。もっと素直におなりなさい。"こうしたい、こうなりたい⭐︎"って思ったらそれで良いのよ。疑わなくて良いの。」

「あっ、はい。。。」うなずく私。

「(なんだか、すごい話になってきたぞ。。。)」

「大事な事よ!人生をもっと楽しみなさい⭐︎」

お姉さんは微笑みながら、そう話す。

「(なんだか、すごく励まされるな。不思議だ。。。)」

「そりゃ、そうよ!あなたは私なんだもの⭐︎」

「そうでした。えへへ。」ぺこり。

「今日、あなたがココに来たのには意味があってね。私が車掌さんにお願いしたの。そろそろ連れて来てって。3回しか会えない1回目をそろそろ遂げたいって。」

「えっ!?呼んだ?3回??」

「そうよ。呼んだのよ。そろそろ話したくて。いや、色んな事を伝えたくて。あなたに準備をしておいて欲しかったの。こういう世界もあるって。心の準備を。」

「???」

「今までも、何度も夢の中でメッセージを飛ばしていたのよ。あなたは気付いていなかったけれど。」

「えっ!?」

「だから、夢では伝わらないから、物語のチカラも借りたわ。あなたに届けたいメッセージがある時には、あなたに映画やドラマ、そしてマンガを届けたりして。今からは小説も良いわね。とにかく物語で伝えたの。伝えやすかったわ。」

「ああ。。。」圧倒される私。

立ち話もなんだから、あそこのベンチで話しましょう。

お姉さんは右斜め前を指さしたけれど、ベンチは見当たらない。。。

シュンっ⭐︎

「えっ!?」

無かったはずのベンチが現れた!!

「だから言ったでしょ。頭で思い描いた事はすぐに現れるって。」

「いや、でも、あれは椅子だし。物質だし。そんな。。。現れるって。。。」

「椅子もあなた達は物質と思っているけれど、コチラの世界では、椅子も他の何もかもは、光のエネルギーで出来ているのよ⭐︎」

「光のエネルギー!?。。。だめだ、もうさっぱり分からない。。。」

「大丈夫、大丈夫!そのうち慣れてくるから。ココでは思い込みの全てを剥がした方が良いわ。人間界で思っている全てと言っても良いくらいよ。さあ、ベンチに行きましょう。」

なんだか、何が何だか分からず、クラクラしてきた。

「大丈夫。頭で考えようとするからよ。全ては心でとらえなさい。それが全てよ。」

「あっ。はい。(心かぁ〜。。。)」

「そう、心よ⭐︎」

なんだか、テレパシーでの会話にも、少しずつだけど慣れてきた。

「(今、何分経ったのだろう?)」

時計をチラリと見る私。

「時間は目安でしかない。流れているのよ。」

まだ5分しか経過していなかった!!

20分は経過してると思ったのだけど。。。

「そりゃ、そうよ!さっきも言ったみたいに、ココでは時間は無い。あなたの現実世界に合わせて表現しているだけよ。ちなみに、ココでの時間の経過はきっと一瞬にも、長くも感じる事が出来る。時空は歪むから。」

「(またさっぱり分からん。。。理科をもう少し勉強しておけば良かった。私は理科が苦手だ。。。)」

「それも大丈夫。固定概念はいらないから。"知ってる"と思い込んでいる人程、ラベルが剥がしにくいのよ。」

「ラベル?」

「そう、思い込みのラベルよ。」

「はぁ。」半ばうつむきつつ、返事をした。

脳内が煮沸しそうだった。。。

「ハハハハハ。あなた面白いわね!やっぱり私だわ⭐︎」

「(えっ!?面白い?私はさっぱり分からない。)」

「それで良いのよ、初めはそれで良い。徐々に解いていくから。」

そうお姉さんが言って、ようやくベンチに座った。

お姉さんはずっと楽しそうだ。

さっきの大きな鳥は、気持ち良さそうに空を飛んでいる。とても心地が良さそうだ。

ワサワサワサ。翼の音が心地良く感じて来た。

***

③へ続く。





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