映画「ゴーストバスターズ フローズン・サマー」感想 続編を作る必要あったのか?

映画「ゴーストバスターズ フローズン・サマー」観ました。
ゴーストバスターズシリーズの最新作ということで観てきました。
わざわざ続編作る必要あるのか?
と、公開前から思っていたけど
まあゴーストバスターズだからとりあえず観てきたって感じかな。


それなりに楽しめる

本作は単純なストーリーだし派手なシーンもそこそこあるので、それなりに楽しめる映画ではある。
前作の「ゴーストバスターズ アフターライフ」と同じく、ゴーストバスターズらしい要素が多く、80年代2作のファンに対するサービスもある。
過去作オマージュも多かったし。

それにストーリーが単純なので、前作からの直接の続編だけど、前作を観ていなくても全然理解できる。
実際に僕は前作の内容をかなり忘れていたけど普通についていけた。
やってることはシリーズ過去作とほとんど同じ。
ヤバい敵が現れてそいつをみんなでやっつけるみたいな。

そんな作品なので
見たいものはそれなりに見せてくれるし、コミカルな場面や派手なアクションなど、エンタメ的に楽しめる要素は多かった。


何が中心なのか?

ぼーっとして観てれば楽しめるかもしれないが
正直、最初から最後までずっと面白い映画なのかと言うとそうでもなく、中だるみも多く退屈な時間はそこそこある。

特にストーリーが散漫で何が中心の物語なのかよくわからない。
主人公フィービーの成長なのか、ゴーストとの友情なのか、家族の絆なのか、ゴーストバスターズの活躍なのか
とにかくいろいろ詰め込んでいるわりに内容が薄っぺらく、どれもが中途半端。
浅いドラマをダラダラと垂れ流している中盤は本当に退屈で眠くなってくる。

中途半端にテーマをごちゃ混ぜにするくらいならテーマを一つに絞り、他はおまけ程度でよかったのでは?


フィービーがハブられるのが不快

本作ではフィービーがゴーストバスターズからハブられてしまう。
これが全く納得いかない。

そもそも、前作ではフィービーだけがゴーストバスターズにまともに向き合い
その結果、世界を救うことができた。
その他の家族3人は成り行きでゴーストバスターズをやってるに過ぎない。
なのでフィービーがゴーストバスターズの中心だしリーダーみたいなものだ。

しかし、今回はフィービーが子供という理由だけでゴーストバスターズの活動から外されてしまう。
15歳なんだから歳相応の青春を楽しめ的な事を言われて…。
成り行きでゴーストバスターズやってる奴らがどの口で言ってるんだよと。

彼女の情熱や重要性を一番理解しているのは家族のはずなのに
市長にちょっと文句を言われただけで簡単にそれを受け入れ、彼女を守ることも支えることもしない家族には気持ち悪さすら感じた。

物語に動きを付けるためにフィービーをゴーストバスターズから外す展開にしたんだろうけど
結局、彼女に落ち度は全くないので、ただただ不快に感じただけだった。


ラスボス出てくるの遅すぎ

本作はとにかくラスボスが出てくるのが遅い。
終盤になるまで出てこない。
もちろんラスボスが現れてからは盛り上がるけど、とは言えもっと早く出してもよかったと思う。
出てくるのが遅すぎるからか、ラスボスの処理のしかたもかなり雑。
倒し方の全部がご都合主義だったかな。
最後の最後で急に全てが上手くいく感じ。
めちゃくちゃヤバい邪神のはずなのにあっさりと勝ってしまってた。

中盤のダラダラした中だるみドラマを見せるくらいなら、早い段階でラスボスを出して一度負けるくらいの事をした方がよかったんじゃないのかな。
負けてから戦略を練ってラスボスに再戦して倒す
って方が、もっと終盤が盛り上がるだろうし敵を倒すギミックにも納得できるはず。


特別感は全くない

今作も前作と同様に80年代2作のキャストが再登場する。
が、正直言って前作のような特別感やインパクトは全くない。
むしろ出てこなくてもよかったかもしれない。

前作の場合は「ゴーストバスターズ2」からの直接の続編であり、当時のキャストが時を経て再出演するというお祭り感がスペシャルに思えた。
しかし、その続編で同じことをまたされても特に嬉しさはない。

前作の続編と言うならば、あくまでも中心はフィービーたちだ。
過去キャストが少しくらい出るのならサービスになるけども、今回の場合はちょっとでしゃばりすぎかなと思った。

そもそもだけど、続編を作る必要があったのかなとも思う。
前作「ゴーストバスターズ アフターライフ」の評判が良かったから今回の続編が作られたんだろうけど
前作はお祭り感がウケたにすぎず、これを短いスパンで観たいとは誰も思っていないんじゃないか?


無意味な続編

続編が発表された時点で続編を作る必要があるのか?
という疑問が生じたが、実際に観てみてもその疑問が解消されることはなく
結局、続編なんて必要なかったんじゃないかと思わされた。

とは言え、暇潰しに観るくらいならちょうどいい映画なのかもしれない。

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