臨床心理学における「あいだ」

クライエントの抱える問題の多くは、「関係性」に起因する。多くは、人と人であり、人と組織などでもあり、その対象者との「あいだ」を改善することにより、問題解決につながることが少なくない。

対象者との「あいだ」を作ったり、離したり、繋いだりすることを援助しておくのも、心理臨床における仕事のひとつ。

「あいだ」は、健康的に生きていくために、なくてはならない存在である。あいだがあることによって、二者の関係を眺めることができ、関係が展開し、ほどよいあいだが生まれていく。

接近し過ぎたら離し、離れ過ぎたら近づけ、また、あいだを切ることで新たなあいだをつなぐことができる。

佐藤仁美『あいだの臨床心理学』心理と教育へのいざない

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