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「そこに孤独がある。それでいい。」

/ 20221003

岡本太郎展を観に行った。

なんとなく軽い気持ちで「師匠に会いにいく」なんて思っていたのだけれど、展示の中の映像で太郎さんが、「自分にはお師匠さんもお弟子さんもいない。孤独だ。それでいいんだ。」と言っていて、心底ギクリとした。



大して太郎さんのことも知らないくせに、わたしは彼を師匠だと思うことで、自分の孤独を紛らわそうとしていた。師と仰ぐ存在がいることで、自分を安心させようとしていた。

そんな疎かさ、幼さに自分で気づいていながらも尚、孤独に耐えられない自分がいて誰かの存在にしがみつきたかった。心細くてたまらなかったのです。

身震いするほど真っ暗な、この孤独に怯えることもある。幾度となく訪れる絶望に、なす術なく飲み込まれることもあるし、ある時は、光で包んで愛しまおうとわかった顔して抗うこともある。



それでいい。きっとそれでいいのだ。そのどれもが間違いでも正解でもない。 

「そこに孤独がある。それでいい。」

それに対してどのような反応をするかは大したことではないのかもしれない。太郎さんありがとう。あの日あなたに会いに行けて、わたしは本当によかった。




(おわり)



blog / ことごと紡ぐ、






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