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叶えられない恋もあるんだよ(ep2)
小説みたいにタイミングが良ければいいのに。
現実はタイミング=運命となっている。
僕はそんなタイミングを味わったことがない。
どちらかというとすれ違いばかりだ。
僕がそっちに行ったら、彼女はあっちに行く。
僕が帰ろうとしたら、彼女はまだ仕事をしている。
僕がちょっとタイミングを測って待ってても、諦めた数秒後に彼女が現れる。
こればかりを繰り返していると、運命は一生こないと落ち込んだ。
朝一発目の「おはようございます」がいつもと違うと、僕は一日気になってしまう。何かあったのか、体調が悪いのか。でも決して彼女はなにも言ってこない。
だから僕もあえてしつこくは聞かず、ただ見守っている。
大切な人だからこそ、向こうのタイミングで話してくれるのを待つしかない。
無理に聞き出すのは、相手が心を開いたからではない。
相手が心を開くのには時間がかかる。
でもその心を開かせる努力をする。
やっと心を開いてくれたラッキー。
ではなく、やっと心を許せる存在になれた、きっと彼女も少しは気持ちが楽になれるだろうと。他にもそんな居場所や相手がいるかもしれないけど、僕もその一人になりたかった。
僕はなるべく声を毎日かけるようにしてる。
毎日些細な雑談をしたり、自分のことを話したり。
最近やっと相手も自分のことを少し話してくれるようになった気がした。
僕はその瞬間が一番嬉しくて、目がキラキラしてるのはきっとバレている。
でも明らかに、君のことが好きだとわかってもらったほうがいい。
少し意識してもらえると思うから。
叶わない恋だとしても、無意識に努力を続けてきた結果、実る時が来るかもしれない。僕はそれを信じて明日からも声をかけ続ける。
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