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秩父で好きを見つける旅に |松田あずささん


自然に囲まれた観光地としても知られる秩父。
池袋から、特急ラビューで最短77分。昭和の雰囲気残るレトロな街並みと、新しいお店とが混在する、自然豊かで週末旅や日帰り旅行でも人気のエリアです。


インタビューをしたのは、フリーカメラマンでTENJIKU秩父案内人の松田あずささん。(以下松田さん)

松田さんは2019年に秩父へ移住。移住直後から秩父の地域おこし協力隊として活動し、任期満了後の現在はTENJIKU秩父の案内人を務めています。

インタビューを受けてくださった、松田あずささん。

松田さんのプロフィール
千葉県出身。25歳の時に沖縄の離島に移住し、カメラを始める。その後、写真を学ぶために専門学校に入学、現在はフリーカメラマンとして活動しながら、TENJIKU秩父の案内人を務める。


TENJIKUとは…
地域の課題を解決するミッションを通して、地域の人たちとより深く関わりながら仲間になれる新しい旅体験。ミッションの内容は地域によって様々で、ミッション協力のお礼として、拠点での無料宿泊ができます。旅先で仕事をすることでクライアントからリターンを受け取りながら旅することができる「すごい旅人求人サイトSAGOJO」のサービスのひとつです。


今回のインタビューでは、TENJIKU秩父を始めたきっかけや秩父の魅力、楽しみ方について伺いました。


ーー秩父には2019年に移住されたとのことですが、松田さん自身、もともと移住に興味があったのでしょうか?

バックパッカーのようなことはしていませんでしたが、もともと旅が好きでした。社会人になってから沖縄にハマり、その中でも特に1つの離島を好きになりました。25歳の時に、自分は今後どうなりたいのか、今の仕事をずっと続けていくのかと考えた時に、やってみたいことがたくさん出てきました。なんでもやってみないとわからないから、とりあえずやってみてダメだったらまた考えればいいと思って、離島への移住を決断しました。


ーー初めての移住は秩父ではなく、沖縄の離島だったんですね。現在お住まいの秩父に移住をしたきっかけを教えてください。

秩父出身の夫が「いつかは地元に戻りたい。」と言ったのと、秩父の地域協力隊という仕事を知ったことがきっかけです。地域協力隊を知ってから、応募締切まで2週間ほどしか時間がありませんでしたが、秩父でできる新しいこと、可能性を考えていたら、直感的に秩父への移住に天秤が傾きました。


ーーわずか2週間で!すごい決断力ですね。実際に秩父に移住をしてみてどうですか?

秩父は古いものと新しいものが混在している街です。同世代の秩父を元気にしようという想いを持った方たちも多いので、活気あふれたとてもいい街だと思います。生活も思っていたより不便なく住みやすいです。


ーー今までされていた、地域おこし協力隊のお仕事について教えてください。

これまでは地域おこし協力隊として、移住相談センターで秩父移住促進のためのPR活動をしてきました。秩父市では、一棟貸しのお試し移住施設を運営していて、チェックイン、チェックアウト時にスタッフはいるものの、滞在期間中はフリーで過ごしていただけるというシステムがあります。安全上の理由から、1名様の宿泊ができないので、必然的にご夫婦や家族連れが多かったです。

コロナ禍以前は定年後のセカンドライフとして移住相談が多かったですが、最近は場所を選ばず働ける会社が増えたこともあり、子育て世代や単身の方からの相談も増えました。単身で移住を希望される方もいらっしゃいましたが、移住体験の場を設けることができなかったので、単身の方でも移住体験ができる場所があればいいなと思っていました。 

ーー地域おこし協力隊として活動したからこそわかる悩みもあったということですね。だから今、TENJIKU秩父でガイドをされているのですか?

そうですね。TENJIKU秩父は一人でも泊まれるし、アクティブな方が来ることは秩父にとってもプラスになると思ったので案内人をしています。移住者として自分が経験してきたことを人に伝えたいという思いもあるし、SAGOJOには、アクティブなユーザーがたくさんいるので、そういう人たちに向けてTENJIKU秩父を広めていこうとしています。

移住を決断するのは勇気のいることで、後悔することもあるかもしれないけど、プラスになることも多いと思います。わからないで諦めるより、わかって諦めたほうがいいと思うんです。やってみて違うなと思ったら、自分の中のチェックリストにチェックを入れて、次のことに挑戦するといいかもしれません。移住しても、どこに住んでも、その先自分がどんな人間関係を築いていくかは自分次第です。どんな人と繋がりたいかという理想の生き方を持っておくことで、同じような人が近づいてきたり、友達になれたりするものだと思います。

TENJIKU秩父
TENJIKU秩父、1Fのお部屋



ーー素敵な考えですね。実際に移住してみて、秩父のどんなところに魅力を感じますか?

秩父は歴史や文化が色濃く残る街並みで、観光地ながら観光地化しすぎていないのが魅力です。地域の人たちもみんな秩父が大好きで、テレビで秩父の特集があると連絡が来ることもあります。

移住して特に驚いたことは、秩父には大小合わせて1年に400以上のお祭りがあることです。お祭りの日は空砲が鳴るので、移住当初は何事かと思いました(笑)。

特に、秩父夜祭は年に1度の大イベント。お祭りの1週間前には街がお祭り一色になります。移住をしてからは運営する側の方々との交流もありますが、みなさんお祭りのために1年間生きているくらいのテンションで、とにかく活気がすごいんです。熱量が長く続いていて、見ているだけでも楽しめますし、秩父に来るならぜひお祭りを楽しんで欲しいと思います。

公式HPより。秩父夜祭。


ーー今日実際に秩父夜祭のポスターが貼ってあるのを見て、気になっていたところです!秩父夜祭の時期に秩父に来てみたくなりました。ほかにも、秩父に来た人に経験して欲しいことがあれば教えてください。

ガイドブックに載っているお店で行きたいと思えるお店が見つかると思うので、まずはそのガイドブックに載っている場所目的に秩父に来て欲しいです。

次は、地元の喫茶店やご飯屋さんなどを、名物にこだわらず回ってみるのも楽しいと思います。特に、自分が普段から好きなものを違う場所で経験することがおすすめです。例えば、秩父について調べるときに、「秩父 観光」と調べるのではなく「秩父 コーヒー」とか「秩父 ワイン」「秩父 甘いもの」と検索してみる。こういった検索の仕方をすることで、地元の人が行くようなお店を見つけることができますし、その土地の特性だったり雰囲気がより感じられるんじゃないかなと思います。秩父に住む人は話好きな人が多いので、一歩踏み込んで街の人との会話も楽しんで欲しいです。

観光に訪れた土地で、自分の日常生活で好きなものを見つけると、その場所がより身近に感じやすいし、また行きたくなる。それがリピートに繋がり、次の旅の楽しみにもなると思います。


ーー自分の好きなものを訪れた場所でも探してみる、面白いですね!そんな松田さんが秩父でお気に入りの場所を教えてください。

KEINA秩父というキャンプ場がおすすめです。秩父にはキャンプ場がたくさんありますが、KEINA秩父は1日1組限定の完全プライベートキャンプ場です。ロケーションがいいし、バーベキュースタイルの食事も最高に美味しいです。野菜は無農薬で作られているんですが、野菜の美味しさにとにかく驚きました。秩父に来て、野菜が安いし美味しいなと感じていましたが、それのさらに上をいった美味しさでした。キャンプ場に泊まれなくても、土日祝日はカフェがオープンしています。ハンバーガープレートがとっても美味しいのでぜひ食べてみてください。 

それから喫茶カルネ。
喫茶カルネは秩父出身の奥様と移住された旦那様が夫婦で営むおしゃれカフェです。移住前からお気に入りのお店で、秩父に来るたびに足を運んでいた場所です。秩父に来たら、ぜひ訪れてみてくださいね。

松田さんお気に入りの喫茶カルネ


インタビューを終えて


今回取材を行った場所は松田さんがお気に入りだとお話されていた、喫茶カルネ。ゆったりとした空間で、素敵な音楽が流れるおしゃれカフェでした。喫茶カルネの隣には松田さんが手がけたニューサロンヤングが。もともと、地元のヘアーサロンとして愛されていたお店を改装し、平日は松田さんの事務所に、土日祝は「平澤剛生花店」の花の販売や「piano piano」のお菓子販売など、ポップアップショップとして営業しています。          

お花販売 平澤剛生花店
お菓子販売 piano piano

松田さんに取材をさせていただくまでは、秩父といえは温泉や川下りといったイメージでしたが、実際にお話を聞いて、観光とは違った目線の秩父の魅力を知ることができました。自分の好きをその街でも見つけてみるという考え方が素敵で、訪れた旅先で好きと思えるお気に入りの場所を見つける旅に出たくなりました。

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