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Episode 9 -Life Theme 成人期 1

社会人デビューは肉体的にも精神的にも追い込まれ、結果最初の会社は1年半で辞めることになった。
若気の至りで、辞めてしまったが後悔はない。あのまま続けていたら崩壊していた。
晴れて自由の身となったものの、次の就職先を探さなけらばならない。
PCを触れないといけない!と意気込んでPCを買ったものの、『信長の野望』にはまり無駄に時間を過ごしてしまった。
今度はしっかりと自分のやりたいことを明確にして職探しをしないといけないのだが。。。
初心にもどり、なにがやりたいのか?どんなところで働きたいのか?そこから探り始めた。
やはりテレビ業界、テレビの番組をつくる制作会社に興味をもって何社がトライした。
しかし、自分の意気込みとは裏腹に面接でハッキリと『専門学校からの採用を重視するので、そんな綺麗な仕事ではないし、大卒はいらない』と言われた。そんな綺麗な仕事でない?
こっちも油まみれで仕事してきたんだ!とも言えず。。。結果としては惨敗であった。業界の選択を誤ったな。
次に候補としていた旅行会社である。小学校の時から旅行のプランを作るクラブで活動していたし、大学のゼミ旅行の企画も楽しくやっていたからだ。
ただ、本当にこれがやりたいのかといううところでは疑問が残った。
知り合いからの情報で第二新卒募集があると聞き、新卒と一緒に面接もしてなんとか入社でき、無職のプレッシャーからは解放された。
当時の旅行会社はサービス残業が横行していて、全員が10時頃までいるというような状況だった。
そんな状況でも今まで一人で全責任を負いプレッシャーの中で働いていたため、問題を共有できることや、相談できる環境が何より精神的に安心できた。
この頃は、座って仕事ができて、聴く人がいる。名古屋駅の中心で働けるということだけで十分満足できた。
プライベートでも、土日が休みになり大学の友人とサーフィンを始め、毎週海へ出かけるようになった。
数年前の地獄とは大違いだ。久しぶりに仲間との充実した日々をようやく取り戻した。
就職して3年目でなんとか、他の人の追いついたような気がした。一人、世間から取り残されているような感覚がずっとあったのだ。
でも、辞めてわかった。『井の中の蛙大海を知らず』とはまさにこのことだった。会社は星の数ほどあるのだ。
日本の就職戦線は最初の就職活動で躓くと、その後の社会生活に大きく影響する。それをまさに実感した。
私はたまたま運よく、第二新卒で旅行会社への転職を成功させたが、もしかしたらずっと決まらなかったかもしれない。
となりの芝は青く見えるというが、環境によっては本当に青いのだ。飛び出る勇気も時には必要である。
充実の青年期はしばらく続くこととなる。

次のエピソードは転換期、計画的偶発性理論である。

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