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魔法をかけられて


あたたかくなってきたし、春だから、なんとなく髪色も明るく軽やかにしたくって。

そう思って3か月ぶりに美容院に訪れた。


ふわりとした雰囲気な担当の美容師さんは、なんとなくで伝える私の可愛いを形にしてくれる。

美容院を出るときの足取りは軽く、「わたしって可愛いでしょ」という柄でもない気持ちで街を歩ける。


もともとは美容院は苦手だった。

きらきらした場所、美容師さんやお客さんの雰囲気、施術の何を話していいか分からない感がどうもお洒落に興味を持ち出したばかりの私にはハードルが高かった。

「自分の似合う」が分からなかったことや自己表現が苦手だったこともあり、どういう風にしたいかも伝えられなくて美容師さんのおすすめを受け入れることしかできなかった。

それは、私の中ではあまりしっくりこなかったりすることもしばしばあって、髪を伸ばしていたときは1年に1回行けばいっかというくらい足が遠のいていた。


お洒落は好きだけども、なかなか髪への気持ちが進まなかったけども、知り合いが行ってたからという理由で行き始めた美容院に行き始めてから徐々に変わっていった。

安心を理由に知り合いと同じ美容師さんにお願いしカウンセリングを受けていくうちに、ここまで好みや似合うを提案してくれて親身になってくれるんだと驚いた。

ありたきたりすぎず、少しサバサバした後味がすっきりする会話も心地よかった。

美容院を後にするときに、ここまで自己肯定感がとてつもなく上がり、早く誰かに会いたくなるような気持ちになったのは初めてで、この人ならと今までやりたいと思ってなかったハイカラーにも挑戦できた。


今は引越しした関係で違う美容院に行っているけども、そこでも私の好みを丁寧に聞いていただいて美容師さんの空気感も近い。

どんな髪色にしようか
どんな雰囲気に見せたいだろうか

最近の気分に合わせて相談すると、よりよいイメージを共有してくれて素敵に仕上げてもらえる安心感が大きく、あれほど美容院に行くことに抵抗感があったのに、今は楽しみになっている。



髪は疎かにしがちだけども、つやつやの髪の人はシンプルなお洋服でも素敵だなあと思うし、お洒落の中でもスパイスとなるのが髪の雰囲気だなと思う。

髪の雰囲気で同じお洋服でもだいぶん印象が変わる。

お気に入りのお洋服を着ても可愛いけども、髪まで自分の好みだと気持ちがより高まる。


美容院は私にとって、より好きな私になれる魔法をかけてもらえる場所。

髪が整い素敵な色になったことで気持ちも高まり、昨日の自分とはひと味違う私になった。

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