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暗き月、百鬼夜行抄

こんにちは
昨日は新月だったみたいですね。
今日からまた少しずつ満ちていく月を眺めるのが楽しみです。

前回は結城へ電車旅をしたお話でした。
人が多くいる場所で疲れてしまったら、ぜひゆっくり読んでみてください。

さて、今日は私が大好きなオススメ漫画のお話をさせてください。

みなさんは「百鬼夜行抄」という作品をご存知でしょうか?漫画家の今市子先生がネムキという雑誌で描かれている怪異譚で、ドラマCDや実写ドラマ化されたこともある人気作品です。

母がこの漫画を好きで、幼い頃から家にありました。そのため私にとっては馴染みのある、人生の一部と言っても過言では無い本のひとつです。

百鬼夜行抄は大雑把に言うと、主人公・飯嶋律が祖父である飯嶋伶が遺した妖怪との関わりに翻弄されるお話。

百鬼夜行抄の何が魅力かと言うと、まず今市子先生の美しい漫画です。特に律や従姉妹の司ちゃん、晶ちゃんなど、飯嶋家に連なる人間はみんな顔が良い。そして更に伶の使い魔だった青嵐もかっこいいし、伶の友達だった赤間さんもかっこよくて、とあるエピソードに登場する尾崎母娘も美しい。(余談ですが、ペンネームで使っている〝あきら〟という名前は律の従姉妹の広瀬晶ちゃんから貰いました。)
そんな美しい登場人物たちの描写が、よりストーリーの物悲しさを引き立てているようにも思います。

そう、もちろん、ストーリーも最高。律と司ちゃんの話、伶と赤間さんの話、叔父の開さんの話、祖父母の馴れ初め、母・絹さんの愛情深さ。それぞれの過去から現在に繋がる、深くて少し切ないお話に毎話心をつかまれます。
たくさんある中でも特に印象深いのは、律の祖父母の馴れ初めです。お互い一筋縄ではいかない二人が、相手の恋愛事情に気を揉みながら出来事を乗り越えて仲を深めていくのがなんとも甘酸っぱくて切なくて、ぎゅっと胸が締め付けられました。

作品に登場する人物像もまた、魅力的なものばかり。所謂ゲストキャラクターの人間や妖魔も、過去や背景があるからこそ作中でいろいろと行動を起こします。
悲しみ、怒り、寂しさ。そういう感情に囚われて抜け出せなくなってしまった人達が律の言葉や行動でするりと重荷から解放されていく姿は、読んでいるこちらまで穏やかな気分になります。
そんなカルマから解き放たれる様子のない赤間さんは結構クセの強いキャラクターですが、私はとても好きです。

1995年から連載が始まり30年近く続いているこの長い長いお話は、現在30巻まで単行本が発行されています。
怖さと切なさのバランスが絶妙な、最後に納得してお話を読み終えることが出来る最高の和ホラー漫画、ぜひ読んでみて欲しいです。

なぜ突然こんなに百鬼夜行抄をみなさんに推しているかというと、現在Kindleの期間限定ポイント還元対象になっているからなんですねぇ!
今が買い時とはまさにこのこと!!

本当に大好きな作品なので、この機会に今までご覧になったことがない方も、途中で止まっている方も手に取って読んで貰えたら嬉しいです。

(アフィリエイトではございません🫶)

季節の変わり目で不安定な気候が続いていますが、みなさんが健康でいられることを祈っています。ゆっくり出来る日があれば、無理せずゆっくり過ごしてくださいね。

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