ジャン・プルーヴェ展の話
展覧会訪問記録が続いていますが
今回は私の大好きな現代美術館で開催中のこちら。
ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで
曲がりなりにも建築家の娘でもあるので(能力的な片鱗は皆無だが)
家具と建築、たまらんなぁ~
ちょ~うカッコいい椅子やテーブル、更には展示室に建物をそのままどーんと組み立てたものまで!(プルーヴェはこのプレハブ建築が得意)
ひんやりと静かなのに、流動的でどこか懐かしさもある、木とアルミでできた家具や建物。無骨でほんのり近未来的な空気感がモダンでかっこいいぃ~!
組み立て式チェア。最低限のパーツと金具が美しい。
てかこれIKEAの原点やん?
ずらっと並べられたたくさんの椅子たち。
美しい見た目と人間工学に基づく実用性の絶妙なバランス。
多くのアイテムによく使われてる三角のパーツは、椅子の後ろ側に体重をかける姿勢が好きだったプルーヴェの特徴的なパーツらしい。
これで無限にバリエーション広げられるのすごいな。
めっちゃ座高低いけどダイジョブ?なものも。
「家具をつくることと家を建てることに違いはない」
でも、
「家具の構造を設計することは大きな建築物と同じくらい難しく、高い技術を必要とする」とも。
「つくれないものをデザインしてはならない」
構造をちゃんと理解しているからこそ、洗練されたデザインができるんだよな。これは自分の工場を持ち現場で働いていた職人であるプルーヴェだからこそできたこと。
いろんなものが見よう見まねでちゃちゃっと簡単にできてしまう昨今、世の中の「ナンチャッテ」デザイナーがしかと心に刻むべき言葉!(自分も含め)
「土地に痕跡を残さない建築をつくりたい」
これさ、建築家って自分の手掛けたものがずっと長い間存在することが喜びなんじゃないの?と私は勝手に思ってたんだけど、それとは真逆だ!
そんな自我の強い嫌な感じじゃないってこと!笑
むしろSDGsの先駆けじゃない??思想が最先端で天才。
洗練されたデザインはもちろんだけど、70年前にこんな考えでものづくりをしている人がいたのかと思うと震える。大量生産の粗悪品、イケイケガンガンの時代にちゃんと良質なものをつくるんや!という気概を感じられる。
たまにはこういう工業デザイン的な展覧会も新しい視点の発見があって楽しいな~と思った!
あと夏の美術館は涼しくて静かでサイコー!
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