小説書く日記①

小説を久々に書こうと思った。もう1年以上は書いていない小説を今更書こうとしても、絶対にうまくいかない最初の衝動だけで書けた原稿用紙20枚ほどの特に面白くない文字が一応文章にはなっているという小説になってしまうだろう。だからちょっと書く過程を日記にしようと思う。
まずは何を書きたいか。
今僕の頭の中には物語はほぼ存在していない。小説を書こうとずっと思っていなかったのでネタ帳もないし、作りたいという物語も想像できない。そもそも物語ってなんだろうという状態。
それでも小説を書きたいという気持ちはあって、それは今僕自身が過ごしている生活によって生じる気持ちをどうにか色んな人にも見せたい、表現したいと思っているからで、起承転結もいらないのかもしれない。そもそも日記を書いているのでそれでも良いのかもしれないけれど、やはり日記ではなく小説が書きたいのは小説が好きなのだと思う。
とりあえずは何を書こうかと考える。特に何もない。どうしようか、と考えて最近ダイニングテーブルが欲しいけど、どうしたら良いのかということを妻と話していたな、と思い、それを書こうとメモをする。
『ダイニングテーブルを探す小説。タイトルは「机上の空欄」』タイトルは仮すぎる。ダサい。いつだって最初のタイトルはダサい。しょうがない。
書きたいことというか、書こうということは決まった。しかし今の自分では小説を生み出すことができないので、本棚から自分の小説を書くアイディアが出てきそうな小説を選ぶ。まずは日記本の日記を書いているので丹下健太『青色讃歌』を読む。2007年くらいに出たダメ男文学というか、20代後半の就職してない彼女はいるけれど、結婚はまだで先は見えないという小説。
なんとなく自分がまた小説を書くのならば、同じくらいの設定だろうと考える。
「机上の空論」の主人公は男性で20代後半、彼女はいる。ダイニングテーブルを探す。ということを決める。
よし、とダイニングテーブルを探すシーンから書くわけではない。それこそ10枚くらいで書き終わってしまう会話が中心の話になって終わりそうだ。
ダイニングテーブルを探すところから遠いことから書きたい。
そもそもダイニングテーブルを探すということはなんだろう、と自分の生活に置き換えて考える。そもそも自分が体験していることなので、現状を考えれば良い。ダイニングテーブルを買うということは生活を決めるということで、『青色讃歌』でいえば、主人公が次をどうするか決めるということに近い。次を決めるためにダイニングテーブルを探す。そんな感じだ。ただそれだと自分探しを他のものに置き換えてやってみました小説になってしまう。それはちょっと違うし、今更やりたくない。
なので自分探しはしないということを念頭において小説を書か始める。
まずは2人の関係がわかるような会話のシーンから始める。そこに物語はない。物語をなくしたいのかもしれない。冒頭の会話のシーンを書く。おおよそ4枚分。

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