育休日記『休まず育てる』

10月の下旬から育休を取り始めた。
育休に休みという文字が入っているから、少しは休めるのかなあと思っていた自分を殴りたい。タイムマシンがあるならば、殴ったあと、寝ておけ!好きなことをしていろ!と言って引き出しの中へ消えたい。
そういえば、半休にも休みの文字が入っているが、半日出勤だ。
3時間ごとのミルク。ほぼ寝ているか泣いているか飲んでいるか飲んだものを吐いているかを繰り返す子は、一人で何もできない。少しでもミルクの準備が遅れたら顔を真っ赤にさせて叫ぶ。ここは世界の中心なのだろうかと思うほどに叫ぶ子の口をキスではなく、哺乳瓶の乳首でふさぐ。そんな日々。家にほぼいるので、少し前の自粛期間に近い暮らしをしている。
ミルクを作るときはケトルやいろはすがあるととても便利だし、今使っているおむつはすぐに濡れているような気がして使いづらい。育休前には想像していなかった知識が増えていく。それ以上に子に表情が増えていく。子を抱く力も日に日に必要となり、もしかしたら近いうちに手首が腱鞘炎になってしまうのではないかと不安になる。
毎日一緒にいるから、変化には気づかないと思っていたが、大きくなっているのはわかる。
もうすぐ喋りだすのだろうか。それはまだ未知すぎる。今はほうな~と鳴き声のように言っている。感情のままの声なのだろうか。その声にはいはいはいと返事をして抱っこをする。すると、子は両手をコンテンポラリーダンスのように振り回す。
ずっと閉じがちだった目は大きく開くようになり、もしかしたら僕の目より大きいのではないかと不安になる。
いつの日か子に負ける日が来るだろうと思っていたが、こんな早くに負けることがあっていいのだろうか。

ただがむしゃらにやみくもに生活していたら、もういつの間にか育休から20日経っていた。ようやく日記を書く余裕もできた。

そんな日々。

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