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ある日突然、韓国語を聞き取れた。

韓国語に出会って、今年で約8年ほどたった。韓国語を知る前は、勉強は"しなければならない"ものだった。だけど、韓国語は違った。韓国語は私にとって勉強"したい"ものだった。
今日は「韓国語が私の日常に馴染むようになった過程」について書いていこうと思う。自己肯定感が極端に低かった私に、自信を持たせてくれた韓国語。私が韓国語と出会った過程には、"英語"が大きく関わってくる。

▪️英語でなくした自信

私はずっと英語が苦手だった。「英語で話せるようになりたい」というふわっとした夢は中学生の頃からあった。でも、問題集を解くばかりだったからか「会話のツール」というより「勉強」としての感覚が強かった。

大学生時代、初めて英語のスピーキングのクラスをとった。その授業には、帰国子女がたくさんいた。みんな、自分の意見をスラスラ英語で話せる人ばかり。

一方、私はみんなの前で英語を話すことが苦痛でしかなかった。日本語で話す授業では発表することがつらくないのに、英語の授業になるとどうしても萎縮してしまい意見をはっきり言えない。「失敗を恐れずに話せば伸びる」って言われるけど、英語に自信がある人に囲まれると怖いものは怖い。

英語の実力が全てであるそのクラスでは、自分が何もできない無能な人のように感じた。堂々と自分の考えを英語で話す人たちを見て、どんどん私の自信が削られていった。

▪️韓国語との出会い

そんな時、韓国語に出会った。もともとドラマが大好きだった私は、韓国ドラマにはまった。ハマったらとことん突き詰める私は、毎日ドラマやバラエティを見た。韓国語の発音が好きで、歌もたくさん聞いた。

その中で、私の韓国語力に大きな影響を与えたのは、ドラマではなくまさかのバラエティ。「パパどこいくの?(아빠 어디가)」と「슈퍼맨이 돌아왔다(スーパーマンが帰ってきた)」という二番組。私の韓国語会話力の基礎は、この二つの番組を見て形成されたと言っても過言ではない。

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両番組ともに、"芸能人男性が奥さんの助けなしで子供の面倒を見る"という内容だ。当時は、単純に「子供たちの予想つかない行動」がおもしろくて見ていた。でも、この番組は韓国語に慣れるのに適した要素が多いと感じる。

【字幕】
・出演者の発言のほとんどを字幕に出してくれる。音声以外に視覚的にも情報が入る。
・字幕があるので、知らない言葉が出てもすぐに調べることができる。
【内容】
・単語をどんな状況で使うのかが見れる。イメージとして記憶に残りやすい。
・子供が出演する番組だから、比較的ゆっくり簡単な言葉で話してくれる
・ドラマと違って自然な会話なので、日常会話を見ることができる
・文化体験したり、地方にいくので、韓国の文化を知ることができる

最初は、全く聞き取れないので字幕だけが頼りだった。でも、純粋にそのコンテンツを楽しんでいたので、問題なかった。毎日韓国語に触れることで、どんどん耳が慣れていった。

ある日、いつものようにソファに座ってドラマを見ていた時、セリフが耳にスーッと入ってきた。

「あ、今、韓国語を韓国語のまま理解できた!

どんなドラマだったかは忘れてしまったけど、あの日の感動だけは今でも鮮明に覚えている。

▪️韓国語力の成長

私の通っていた大学では、韓国語学部はなかった。韓国語の授業はあったけど、ハングルと簡単な挨拶を学ぶくらいで、深く韓国語を学べる環境ではなかった。なので、周りに英語を話せる人は多くても、韓国語を話せる人はほとんどいなかった。

韓国語にはまった私は、幼い子供みたいに好奇心の塊だった。
「これはどんな意味だろう。これはどう表現するんだろう」

自分で意味を調べたりするけど、一人では限界があった。もっと知りたいという気持ちが強くなって、韓国に語学留学することを選んだ。今まで貯めてた貯金を注ぎ込んで飛び立った。

「韓国語で周りが溢れていること」
「一緒に韓国語を勉強する友達がいること」
「韓国語を教えてもらえる環境にいること」


全てが幸せで仕方なかった。固結びがスルスル解けていくように、疑問だったことが解けていった。

帰国してからは、韓国人留学生をの新生活を助ける「言語ボランティア活動」をした。例えば、課題をするのを助けたり、銀行の開設について行ったり、教授と留学生の間に入って通訳したり。

「自分の能力を使って、人の役に立つことができることができる。」

こんな素敵な経験があるのかと、自分の中で初めての感情が芽生えるのを感じた。英語ができずに落ちこぼれに近かった私は、韓国語と出会って自分にもできることがあるのだと自信がついた

▪️私の日常になじんだ韓国語

その後も再度留学したり、ワーホリに行ったりした。日本に帰ってきた今でも、韓国語は身近にあって私に楽しみを与えてくれる。

【韓国語が私に与えてくれる楽しみ】
・ドラマや歌
歌詞やセリフを聞いて悲しい気持ちが慰められた時。
・バラエティ
ストレスを忘れるくらい大爆笑する時。
・エッセイ
こんな考え方もあるんだなと学ぶ時。
・ハングルカリグラフィー
練習をしている時、ハングルの形が綺麗だなと癒される。
・演劇やミュージカル
出演者のパワーに感動した時。


韓国語がわかることで、世界を広げてくれた

■会話のツール

韓国語を始めて、たくさんの韓国人の友達ができた。他にも、今だにずっと連絡してる「モンゴル出身の友達」と「台湾出身の友達」もいる。彼女達とは韓国で出会い、韓国語でしか会話ができない。

一日中喋ったり、冗談を言い合ったりしてると、ふとした瞬間に不思議に思う。
「韓国語を知らなければ、友達と同じ感覚で喋ることもできないんだな」
大好きな友達と出会えたと思うと、自分の進んできた道が間違いでないことを確信する。

あと、日本で道に迷った韓国人の観光客の人に、韓国語で話しかけたときのほっとした顔を見た時。これも韓国語できて良かったと思う大切な瞬間。

■韓国語で得た自信

もう一つ、私が韓国語と出会って得たもの。

「私にもできることがあるという自信」

何かつまずくことがあっても、もう韓国語があるから大丈夫。
「自信がなくなったら、自分の得意なことに戻ってくるといい」って言葉を聞いたことがある。たくさん挑戦して、傷ついたら韓国語に癒されにこよう。

韓国語は“親友“みたい。漠然と、これから先も一緒にいるんだろうなーみたいな。たまに喧嘩することがあっても、すぐ仲直りする関係。

次は「英語を韓国語のように使えるようになる」という目標がある。
英語は、“転校生“みたい。興味があって、仲良くなりたい。近寄りたいんだけど、なかなか距離を縮めれない感じ。英語とも、“親友“になれるといいな。

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