そこに愛はあるのか

タイトルだけデカい事を書いた。

自分は割と海外の人を叱れる。と、書くと
カツオを怒る浪平さんみたいな状態を想像するのかはたまたなんだろう、まあ怒っている人を想像するのか。

空港線と呼ばれる路線を利用するので
海外の方がひっきりなしに乗車していた。

座席指定券を持たず乗り込みバックパックを放り投げて堂々と座る海外からのお客様に両手で×印。
ジェスチャーでダメを示す。
エックスジャパンだ。

ヘッドフォン大音量や通話に対しても同じ。
大声で話す方が多いので
それもジェスチャーで伝える。
音量を下げるとマークが短くなるあれ。
あれを両手の間を縮めて表現する。
ほぼ100％理解して小声になる。

もっと昔は土足で上がる人にも
靴を指差しして
エックスジャパンだ。

最近自撮り系が多く、禁止された庭に勝手に入る人にも「NO」を言う。
開き直るのか何が悪い？というジェスチャーをするが首を振り、出なさいとジェスチャーをする。
ごく稀にまだ居続けると。
「ポリス」の一言とスマホを触る。
日本人の場合は丁寧に
「気付かなかったのかしら」ニュアンスでたしなめる。

自撮り系のお陰で割と叱ってばかりにはなる。

日本人は人に叱る事が苦手だ。空気を読む文化だから。しかも相手はガタイがデカい。

偶に失礼な方もいて見世物小屋の猿のつもりか
小さめな日本人なら圧が効くと思うのだろう。
叱っても笑い飛ばす人には待てのジェスチャーと
スマホを持って「ポリス」と言うと
慌てて逃げていく。

多様性はこれと同じだと思っている。
そこに愛はあるのか？なのだ。

自分の主張に愛はあるのか？
その場所へのリスペクトはあるのか？
何故ここに居る？観光なのか嫌々なのか？
でもここに確かに暮らしその暮らしを愛している人が居る。
その愛はまるで無視していいのか。

はたまた自分の是が相手の是なのかを考えないのか。
自分の否と同じように相手の否も受け止めれるのか。

多様性なんて言葉は一見聞こえが良いだけで
ぺらぺらで、単なる自分の思い通りしたいだけなのか？
本質を物分かりが良いにすり替える行為としか思えない。

例えば電車の大声
自分は目が悪いから掲示板の案内と車内の音声で確認するので
大声だと聞き取りづらいのだ。
別に叱るのは日本人も同じ。ただ、叱り方は随分考えるけどね。

性別の違いや立場の違いやあらゆる違いを主張する人にそこに愛があるのかと訊きたい。

子供連れだから
お年寄りだから
身体が不自由だから
自分の主義に合わないから
自分は日本人じゃないから
自分は違うから

立場で主張すれば相手の立場を無視していいのか
それは違うのは実際は分かっている。
でもどうしても主張するなら相手の立場にも
自分の立場と同じように愛するべきで。
それは単に相手に我慢しろではない。
勿論自分が我慢をしろでもない。

もし、双方に相手の立場に愛が無いなら
お互いそこに居てはいけない。
それぞれの場所に向かうべきで
各々の愛だけの世界に暮らせばいい。

嫌という程多様性を目にするが
主張ばかりで
残念だけど別々の世界に居たほうがいい。
それが今の多様性というものだと思っている。

#多様性を考える