木漏れ日に泳ぐ魚 / 恩田陸
久しぶりにミステリーを読んだ。
お正月帰省、2時間半電車に揺られる時間のお供に、表紙買いをしてからしばらく置きっぱなしにしていたこの本を持ってきた。
簡潔に言うと
すっごく面白かった!
陳腐でごめんなさい。でもあーわたしこれだからミステリーってやめられないって改めて思った作品でした。なに?なに?どういうこと?ってどんどん読んじゃう。
一時期ミステリーから離れたのだけど、それはたまたま怖い本を読んでしまって、トラウマになったから
「向日葵の咲かない夏」っていうすばらしい本だったんだけど、高校生の夏休みに読んで怖くて怖くて怖くて、、でも衝撃的すぎて忘れられなかったから、夏の読書感想文をその本で書いたらなんと賞を取るという(笑)
読書感想文のコツは「全員が既にその本を読んで内容を知っているという前提で書くこと」ってネットで見て、そこから読書感想文が得意になりました。おためしあれ。
話が逸れまくった
そんなこんなで久しぶりのミステリーだったんだけど、本当によかった。
ミステリーを書く人ってすごいなあって毎回思う。時系列も相当工夫している上に、伏線をたくさん散りばめて、登場人物の人間味とか魅力を上手く引き出しながら、美しい文章で情景をつなげて、どんでん返しなんかも入れて、最後はスッとまとめるの
すごすぎないか
尊敬。わたしには一生書けない (あたりまえ)
この本は「記憶」が一つのテーマになるのだけど、人間の記憶って面白いなって読み終わった後しばらく考えた。
帰省中に会った友達に「高校生の時にりさの実家に泊まって花火大会を見に行ったよね」って言われたんだけど、ぜんっぜん覚えてなくて。カケラも思い出せないの。詳細を聞いても何一つ思い出せない(笑)
結構いろんな人が泊まりに来ているからってこともあるかもしれないけど、こんなに思い出せないことがあるってもはやすごいなと感動した
他にもスッカリ忘れてしまっていることがあるのかもしれない
そう考えるとちょっと楽しい
宝探しみたい (わたしだけかな笑)
「忘れる」ってことは時にはとても大事な作業だし、それだけ新しい情報がどんどん入ってきているということで、良いことだと勝手に思ってる。
忘れてしまっていても、ふとした瞬間なにかのキッカケで思い出す「記憶」
それにほっこりしたり、ドキッとしたり、ハッとしたり、泣きたくなったり、暖かい気持ちになったり
記憶って面白い。
記憶を研究している人に話を聞いてみたいな
そんなお正月の帰り道。
おわり。
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