2020.04.27𓃱BLと私②𓋜囀る鳥は羽ばたかない𓍯に寄せて

本て独りで読むでしょう?
誰かとせーのって一緒にページをめくりませんよね。

だから誰かに急かされることもないし
自分が読みたいときに読みたいだけ読みたいものを読む。じゃないですか。

そしてそれは側から見える姿(電車の中とか、休憩中とか、公園のベンチとか)であろうがなかろうが、見ててもただその人はページをめくり目が読んでいる場所をなぞっているだけです。

しかしその人の、頭の中は心の中は壮大で目まぐるしく吹き荒れているかもしれないし、凪かもしれない。

とても果てしなくてそれでいて孤独な作業ですよね、本を読むこと。


それ。
だったんですね。
『囀る鳥は羽ばたかない』は。
今年の2月までは。


映画化が決まった時、とても不思議でした。
あれを?どうやって?
数多あるBL本の中で選りに選ってあれを。
自分の大事にしているものを白昼に晒される悲しみ?怒り?諦め?みたいなものだったかもしれません。

更にR18指定が入り
そらそうだ。わざわざ。
あれをR18指定にしてまで全国の映画館で晒す。
ほぉ〜。へぇ〜。と。笑

そして今まで気にもしてこなかった他者との接点を映画館という公共の場で、自分の大事にしている作品を通して、強制的に共有する展開になったわけです。酷いでしょ?笑


好きな作品が映画化にという世のムーブメントに急に巻き込まれて、今ってこんなこのジャンル開けたんだなぁとか、おっさんずラブはマジでめっちゃ流行ったんだなとか、もうわけのわからんカテゴライズだなとか、色々思いました。

なぜ自分はそのジャンルに惹かれるのか。
このBLという海原に船を漕ぎ出した人は、誰もがそれを考えるかと思います。なぜ。
しかし、それらを考える時このジャンルを見つけ出せた自分に安堵すると同時に、確実にいつの時代も生き辛い自分に寄り添ってくれるものとして傍に、静かに孤独に在るもの。としての確固たる存在であることがわかります。

その"見つけられた"ことと"在る"こと、それで充分に自分を生かしてくれているものが、映画化でムーブメントになっちゃいました。的なのは否めんと。笑

彼らが急に色付き動き銀幕という巨大なスクリーンで生きていることは、結果から言えばそれは全く否定的なことではなくて、とても有難いことでした。


昨日の記事であるコラムをあげました。
https://bungaku-report.com/wakashuken/blog/2020/04/bl-1-2-3-4.html

『囀る鳥は羽ばたかない』が映画化され、強制的に共有する展開になったお陰で、急に見えたコラムです。笑

畑中さんのツイートを読むと

https://twitter.com/hatanaka_chiaki/status/1254397599953506304?s=21

https://twitter.com/hatanaka_chiaki/status/1254397600951701504?s=21

とあって
【その空白で他の読者と出会う】という表現がなんか物凄く腑に落ちた。共感とか同調とかではなくて、出会う、だけね。笑

そして
更に

http://www.ohtabooks.com/press/2018/12/21110000.html

この対談を見つけました。
溝口さんは著書でヨネダコウ氏と対談しているし、さらに2015年だったかなFRaUで『囀る鳥は羽ばたかない』がマンガ大賞を取った時に送られたメッセージが

https://twitter.com/akikomiz/status/1254333145064681472?s=21


https://twitter.com/akikomiz/status/1254333234139107328?s=21


https://twitter.com/akikomiz/status/1254333356281491458?s=21

もうさ、何がなんだかでしょ?
私が理解出来、お、おう!と思ったのは『このまま極めてほしい』だけだった。笑


しかしこうして何がなんだかながらに『囀る鳥は羽ばたかない』を通じて、これだけのものに出会っているというさ。

対談では、柿沼さんの言う『怒りがそこへ向かわせたのかもしれない』は、妙に納得したし、とにかくいつの時代も生き辛い自分に寄り添ってくれるものとして傍に、静かに孤独に在るもの。そこへ繋がって行くし

そしてこの何がなんだかの中に在って(いや、ヨネダコウ氏にはヨネダコウ氏の確固たる考えが在る。だからこそあの壮大なるそして誰しもに寄り添う『囀る鳥は羽ばたかない』を生み出せる。)マンガ大賞を受賞した時の、ヨネダコウ氏の言葉は、それはそれは易しかった。


https://note.com/yoneco/n/n642f7f55a4e3


やはりこれに尽きるのかなと。

時代は変われど、"良い作品に巡り合って"
そして、自分のどこか辛い部分とか悲しい部分とか大事にして寄り添って、生き辛い世の中を自分の人生を、支えてやりたいとそう思っています。


即ち、BL万歳⸜(๑⃙⃘'ᵕ'๑⃙⃘)⸝⋆︎*

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