2020.04.24𓃟BLと私

最初は小説だったと思う。
もう何年前かも覚えてないけれど
2000年代だろうかと思う。

1番最初に読んだのは
芹生はるかさんのスティール・マイ・ハート。
初版は1995年完結も1999年なので時代は少しズレる。
が、この期間（JUNEからBLへの移行期）の作品にとても惹かれていた。
その後のプライム・タイムの完結が2004年。この辺りには追いついていたか。

その小説の挿絵が石田育絵さんで。
Blue Deep Deep Blue1995年。
スウィート・ブルー・ソナタ1998年。
そこら辺も時代は少しズレているから、当時の新作デオドラントとかずっとずっととかから遡ったイメージかな。

今みたいな多様性はないし時代も開けていない。
それはそれはささやかな日々に悩み苦しみ小さな小さなそれでいて奇跡のような幸せを紡いでいたような話。
もちろん、悲恋も多かった。

当時私は東京に住んでいて
何をきっかけにこの世界を見つけたのか
もう覚えてもないんだけれど
そういう開かれていない世界が
東京で生きる自分と何故かリンクして
ちょっとした違和感とか小さな隙間とかを埋めてくれた気がする。

そのうちブログをやり出して
スーツはいいねぇ（みんな好きだろうけど、表紙見てると説得力あるな。スティル・マイ・ハートも公使閣下の秘密外交も囀る鳥は羽ばたかないもスーツしか着てないじゃないか。しかも三揃えw）とかどんな話を読んだとか書いていたと思う。
そんなこんなしている間にゲイのお兄さんと知り合いました。彼はいわゆる攻の方だったのでなんだか話も合って、気持ちの方向性とか話せた。不思議な時間だったなぁと、今振り返ります。

小説は鉄板の木原音瀬さんとか読みまくりましたね。抉られ傷ついてはそれでも深く心落ち着いたりして。私のかつての東京生活を確実に支えたモノであります。

小説からだんだん漫画に移行して行く中で、やはり時代としては1995年頃からの新田祐克さんを読み続けました。春を抱いていたは1999年から始まって、2000年代は全盛期、こちらも春を抱いていたから入り、遡る形でした。原画展に行ったり、DVDを予約したり、同人誌を集めたりととにかくハマりました。彼女らの描く（書く）物語は、いつも人生だったから。どこかを切り取った断片ではなく、いい時も悪い時も地続きの。一緒に生き辛い年頃を世の中を時代を、寄り添ってくれていました。

すごーくたくさん色々を買ったり読んだりして、一時期はコミケにも足を運びました。
独りということもあって、誰に迷惑がかかるわけでもない。部屋は本で溢れました。
この頃にヨネダコウ氏はデビューします。

けれどやがて東京生活にも疲れて、とある地方の片田舎へ戻ろうと決心がつくわけです。
その決心は再生でもあったわけで、東京生活で染み付いたものは総て消し去ろうと、戻った私は、その部屋に溢れた本やDVDや同人誌をそれはそれはもう見事に売り去りました。

時代は2010年代に入ってくると徐々に電子書籍も出だしました。読みたければそこで買えばいいし、どうしても手元に置きたくなったらまた買えばいい。そう自分に言い聞かせながら、総てを手放しました。

田舎に帰り1年も経たぬうちに、東日本大震災が起こります。私の暮らす地域は実害はありません。けれどあの頃日本中が露頭に迷いましたね。TVCMはACばかりになり何をするにも心は落ち着きません。

そしてやはり心の穴を埋めるようにまたBLに手が伸びるのです。その頃、声優の野島健児さんをみつけてそして『どうしても触れたくない』を聴きます。すごく心が落ち着いたのを今も覚えています。まさに癒された瞬間でした。（ドラマCDはやはり漫画読後だと声に違和感を覚えるのであまり聴きません。のじさんの声は好きなので、作品も好きであればたまに聴き、ドンピシャに違和感なく聴けるのは、囀る鳥は羽ばたかないだけです。これはほんと凄いこと。ヨネダコウ氏が聴いて探し出しただけある、矢代そのものの声色です。）

やっぱり好きな作品は手元に置こうと、ヨネダコウ氏に至っては、何度手放してもまた買います。手放してはまた買います。結局今は電子書籍も揃っていて、漫画も揃っていて、何冊買ったか知れません。ドラマCDも揃っています。まだまだ買います。w

総てを手放した中で、どうにも手放さないモノもあるわけです。それが芹生はるかさんの小説と同人誌（何年もかけとても熱心に揃えました。）それから、新田祐克さんは春を抱いていたではなく、公使閣下の秘密外交なんです。
途中、連載が止まってしまったもの。春を抱いていたの連載が完結した今、またどこかで続きを描いてくれないだろうかと、淡い期待を持ってしまう、そんな作品です。

結局あれから私の人生に於いてBLというジャンルは欠かすことが出来ず、ずっと支えなわけです。

囀る鳥は羽ばたかない
のことを話した記事にも書きましたが
自分の中の世の中からはみ出しちゃってる部分とかズレてる部分とかに、そっと寄り添ってくれてる感じが小説や漫画を読んでるといつもします。

これに尽きる。
私にとってのこのジャンル。

これで
私の自己紹介にはなったでしょうか？
長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。

似たような境遇でなくとも
心惹かれる瞬間をみなさまとご一緒出来たらと思います。
知ってる方、居ますか？芹生はるかさんや石田育絵さん。懐かしくも、今も好きです。バトンは引き継がれて、ヨネダコウ氏の作品に想いを馳せる、今です¨̮♡︎