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「ダニエル・マルディーニ」について考えてみる。

Ciao!ドドン小西です。
セリエAも開幕しましたね。カルチョメルカートも一段落し、カンピオナートやチャンピオンズリーグ、W杯予選など選手やわれわれティフォージにとっても眠れない夜が続きます。
私のnoteを読んでくださっている方々はご存じの通り、ミランのこれまでの歩みを紹介する「AC Milan HISTORY」は一旦終了しました。
そこで次に書きたいモノはなにか・・と考えたときに真っ先に頭に浮かんだこと。それがマルディーニ家の次男「ダニエル・マルディーニ」についてでした。彼のこれまでとこれから。ミランにとってのダニエル。マルディーニ家にとってのダニエル。そしてわれわれミラニスタにとってのダニエル。
いろいろな側面から考えてみました。
最初に言っておきたいのは、私は「彼が幸せになること」を一番に願っているということです
いつもの様に前置きがながくなりました。マルディーニ家をおさらいするための動画がミランの公式YouTubeにアップされていますので張っておきます。まずはご覧ください。

華麗なるマルディーニ家

スライド1

スライド2

スライド3

読み返すと日本語がおかしいところが沢山あるけど、脳内変換して雰囲気を読み取ってください笑

2世タレントはたくさんいます。

ジャスティン・クライファート
ティモシー・ウェア
カスパー・シュマイケル
フェデリコ・キエーザ
エンツォ&ルカ・ジダン
ジョバンニ・シメオネなどなど

しかし、チェーザレとパオロは親子ともミランでカピターノを務めてかつCL優勝という偉業を達成しています。世界でも例を見ないでしょう。
更に3世となるダニエルとクリスティアン。どちらかがいつかミランのカピターノとしてCLを獲る・・考えただけでも身震いしますね
それだけ期待感は大きく、『マルディーニという名は凄まじい重荷ではないのかなと思います。
なお、本人は「幼い頃からパオロの息子、マルディーニの息子と呼ばれることには慣れているよ。特に重荷には感じていないよ。」とのこと

|ダニエル・マルディーニ
2001.10.11生 ITA
181cm/-kg FW・MF(公式データ)
(20年~)

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祖父チェーザレ・マルディーニ、父パオロ・マルディーニ、兄クリスティアン・マルディーニ(現プロ・セスト/セリエC)、そしてダニエル・マルディーニ祖父の代からマルディーニ家はミランでプレーしてきました。
9歳からACミラン下部組織へ。2017年9月にはU17のデビュー戦で直接ゴールを決め、23試合8得点を記録。18-19シーズンの初めには17歳でU19に昇格。父親や祖父とは異なり、FWやウイング、トップ下のプレーヤーであるダニエルは、2020年2月2日にセリエAでデビュー。ホームでサム・カスティジェホと交代でピッチに送り出されたました。
「夢だった。この調子で続けていきたい。物凄く興奮したが、パパが僕を落ち着かせてくれたよ」とのこと。
その後も彼はトップチームに度々招集されるようになります。ミランで最も有望な若い才能と目されるダニエル。 20-21シーズンはカンピオナート7試合、EL4試合の11試合に出場し内1試合のみ先発となかなか出番に恵まれない状況です。
遠ざかった時期もありましたが、コンスタントに年代別のイタリア代表にも招集されています。

2020.2.22セリエAデビュー
(vヴェローナ1-1)

セリエAデビュー

2021.1.6マルディーニ家として通算1,000試合目
(vユヴェントス1-3)

マルディーニ家1000試合目

マルディーニ家は3代にわたりセリエAで1000試合出場を達成。 ミランはその歴史上、クラブとしてセリエA2918試合(当時)を戦っています。つまり、「マルディーニ」という名前は、クラブ史の3分の1以上にわたってロッソネリのシャツに刻まれているということです。

2021年9月15日、チャンピオンズリーグに19歳9ヶ月でデビュー👏
彼の父パオロはちょうど20歳のとき、彼の祖父チェザーレは23歳での出場でした。

ダニエル・マルディーニってどんな選手?

トップでのプレー時間が少ないので、プリマヴェーラでの試合と直近のプレシーズンマッチ、21-22シーズン第2節カリアリ戦から僕が感じたことを紹介します。

1.
バレンシア戦 先発前半で交代 左ウイング
2.
レアル・マドリー戦 81分~トップ下
(83分に観客乱入のため正味5分くらいのプレー)
3.
パナシナイコス戦 61分~ 4-4-2の中盤CMF、ブラヒムとタッグ
なお、YouTubeで以下のワードを入力すると試合を観ることができますが、自己責任でおねがいします。
1. 
🔴 Valencia Milan AMICHEVOLE !!!
2. 
Real Madrid vs AC Milan - Friendly Match - Full Match
3.
Милан - Панатинаикос Прямая Трансляция

ニース戦は観ていないのですが、メディアの評価は上々だったようですね

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左ウイングでの出場の際は、左SBのバロ=トゥーレの上りを活かすため、また本人も中のスペースや中間ポジションでのプレーを好むので、真ん中のブラヒムとよくポジションチェンジを繰り返して、受けてはすぐボール捌く、パス交換で抜け出し、そこからサイドへの展開やスルーパスを試みることが多かったです。
レアル・マドリー戦ではトップ下。トップ下が一番彼の特徴を活かせるのかなと思います。
パナシナイコス戦は4-4-2の中盤CMFとしてブラヒム・ディアスと。ブラヒムと一緒に使うなら4-4-2しかないでしょう。しかし、カンピオナートやCLを戦う上で、守備強度に欠けるなという印象でした。
やはり、ベースの4-2-3-1のブラヒムの控えとなることが濃厚かと思います。ブラヒム・ディアスとは全く違うタイプですね。

ポジショニングとスペースに受けに来るタイミングが絶妙で、受ける前に選択肢を複数もってプレーすることを得意としているようです。ターンなのか、落とすのか。ボールを持った時、何をするのかのビジョンが明確であり、トラップも正確なのでそこから次のプレーまで時間的に余裕があるように見受けられます。ですので直前での判断の修正も可能ですね。
ドリブルスキルもありますが、突破するというよりは、あくまでスペースがある時に前に運ぶため、時間を作るために行い、ワンタッチやツータッチですぐにボールを捌き、その間に自らバイタルやペナルティーに侵入していくことも。正確なフィードやスルーパスでチャンスメイクするプレイメーカーといったところでしょうか。
ポジショニングが良く、ボールの出し入れが激しいのでDFは捕まえにくいでしょう。
プリマヴェーラでは他を寄せ付けず、ゴールやアシストを量産。直接FKでの得点もあります。プレスキッカーとしても優秀です。

ダニエル談(Sky Italyにて)
「中盤の選手としてゴールを決めること、10番として攻撃的なゲームを作ることが好きだ。僕の強みは少ないタッチで効果的にプレーし、他のプレーヤーより先を見る明確なプレービジョンを持っていることだね」

ダニエルへのメディア評価は?
クラブの対応は?

契約更新

メディアではプレシーズンでの出来が良かったことで、今後トルクアルティスタの獲得がなければ、ブラヒムの控えではあるものの、出場時間は大幅に増えるのではないかとの見方が大勢を占めています。
今シーズン、ブレイクするのでは?と予想する記者まで(かなり甘めだと思いますが・・)
現在19歳。大きな成長を遂げるまで、2~3年はかかるがこの時期は非常に大切な時期であり、しっかりとプレーさせる必要があるものの、2021年の冬に動きがあることはないだろうとの見解です。

フロント側としてもやはり「マルディーニ」の名前は特別なものがあるでしょう。チェーザレ・マルディーニからパオロへ受け継がれ、パオロはワンクラブマンとして半ば神格化されています。
ダニエルの活躍はイコール、クラブ価値を高めると言っても過言ではないでしょう。
特に父親と同じく、なるべくミランで育成することに意味がある。外にはださない。理想はコレでしょうね。

2019年報道まとめ
トップチームに昇格した時から議論の的に。その頃にクロトーネ、ペスカーラ、スペツィアから具体的なオファーがあったようだが、フロントはトップ帯同・プリマヴェーラでの育成を優先。この年に2024年まで契約延長。年俸170万ユーロと言われており、テオやベナセルより高い。
2020年夏の報道まとめ
ダニエルは父親のパオロと祖父のチェザーレが40年以上にわたって紡いできたミランとの物語を続けたいと考えている。 まだ10代の彼は、ズラタンイブラヒモビッチから学ぼうとしており、今後数年間でミランで出場機会をえる方法を模索中。クラブのスタンスも明確
セリエAとセリエBの複数クラブがマルディーニにオファーを出し、そこにはプレー時間を保証するものもあった。とりわけ、ベルルスコーニのモンツァは熱心だったが、ピオーリはダニエルを少なくとも冬までチームに帯同させたいと考えており、そうすれば、彼はミラネッロで成長し、ズラタンやレビッチ、他のチームメイトから学ぶことができる。
2020年秋以降の報道まとめ
ダニエル・マルディーニが夏に合計12件のオファーを受け取ったことが明らかになった。 ただし、これらのオファーはすべて拒否された。マルディーニに興味を示している2つのセリエAと10のセリエBチームがあった。

ジョアン・フェリックスやエンバベ、ホーランドなどのティーンエイジャーのスーパースターの活躍が目立っていたため、ワールドクラスとは20代に入るときには完成に近づかなければならないという考えが生まれてしまった。ミランのファンのなかでは、ダニエル・マルディーニがロッソネリでプレーするのに必要な才能・能力を持っているかどうかについて、非常に疑問であるとの考えを隠さないのはそのためだ。 もちろん、これは彼の背中に有名な名前が付いている赤と黒のシャツを着ることに伴う期待と重圧も考慮しなければならない。
だが答えは非常に単純だ。ダニエル・マルディーニについて決定的な結論を出すのは時期尚早。 我々が分かっていることは、彼は出場時間200分程度のなかで良いビジョン、優れたドリブル、粘り強さ、そして高い意識を示したが、彼の意思決定、フィジカル、そしてゲームから消えてしまうなど未熟な面もあった。 要するに、優れた面と改善面があるもののまだ彼については急いではいけない
2021年報道まとめ(8月まで)
一部の若い選手の当面の将来について。
カルルとガッビアは、どちらも多くの可能性を秘めているため、反論の余地のないオファーを除いて、2021年から22年のトップチーム参加する。
 アレッサンドロ・プリッツァーリは、ドンナルマ兄弟が去った後、マイク・メニャンとタタルシャヌに次ぐ第3GKでありテルナーナ、リボルノ、レッジーナでの実践経験があり、今後は2人のGKから学ぶ必要がある。
一方、ダニエルマルディーニには、特にセリエBから複数の熱心オファーがあるものの、彼は自国の選手に関するUEFAチームリストの問題もありチームに留まる必要がある。彼はミラネッロでの夏の合宿に参加する準備ができている。

ACミランは現在、ダニエル・マルディーニを今年の夏にクラブから去らせるつもりはなく、ローンの申出も拒否されるだろう
マルディーニは土曜日の夜、フランスのニースとのプレシーズンマッチでの30分間で非常に良い印象を残した。 彼は常にゲームの中心であり、いくつかの素晴らしいタッチとゲームを作る動きを示していた。 マルディーニの現在の目標とされるものは、昨シーズンの問題点を改善すること。 但し、ブラヒム・ディアスの復帰と新しい攻撃的MF獲得の可能性はダニエルのプレー時間が非常に限られてしまうリスクも伴う。

参考
Gazzetta・MilanNewsit・SempreMilan・Calciomercato.com

Twitterで聞いてみた!

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アンケートにご協力いただきましてありがとうございました!この場をお借りして御礼申し上げます
今一度、結果をご覧ください。

「放出も可」の方はやはり少ないようです。
基本的にミランに籍を置くことを前提とした意見が98%!

但し、60%近くの方がレンタルで実践経験を積ませることが必要と感じている結果となりました。リプ欄へ意見をくださった方は、すべて「レンタル武者修行」が必要と考えているとのことでした。
出場機会の確保、昇降格やヨーロッパカップ戦の出場権争いなどを通じて得る経験値が若い選手にとって非常に重要なことに異論は無いでしょう。
また、トッププレーヤーはすでに若くしてトップオブトップで活躍しているとの意見も聞かれました。
そして「これからもミランで」派の方も40%。やはり、「マルディーニ」という名前はミランでこそ輝く、もしくはその才能はこのままミランで育成することで十分開花するという考えでしょうか。
たしかにイブラヒモビッチを筆頭にジルーやケアー、そしてメシアス(クロトーネから加入が決定的:アマチュアリーグから這い上がった苦労人)らのベテラン陣と接することができるメリットも捨てがたい。
そして、ロッソネロのユニフォームに「Maldini」のネームが入っていること自体があまりにも魅力的であり、判断を狂わせかねない笑

要するに彼の19歳という年齢も考慮すると判断するには、難しい時期に来ており、皆さんそれぞれ大いに思うところがある。しかし、最終的にはミランで活躍してほしい・・と言った結果といえますね。悩ましい。

個人的感想~ドドン小西の場合

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実はダニエル・マルディーニがトップ昇格を果たした時期からずっと考えていた、「彼をどうしたらよいのか?」という件。
小西よ、お前は何様なんだ?
と言われてしまいそうですが、パオロ・マルディーニに憧れてミランを追いかけてきた僕にとっては重大な事柄でした。

ちなみに僕は「残留派」です。
元も子もない言い方をすると「そりゃ、あのマルディーニだぜ?当たり前じゃん」なんですが笑

冗談はさておき理由は2つ

その1
確実にレベルアップ!メルカートの状況を見る限り出番は増す!

まずダニエルより優先されるべきはブラヒム・ディアス。コレは間違いない。しかし、今のブラヒムの素晴らしいパフォーマンスをフルシーズン通して維持することは難しい。前述したとおり、ブラヒムとは全く違うタイプのプレイメーカーであるダニエル。かといって昔ながらのトップ下ではありません。サッカーが上手い。ボールを持っていないときの動きは秀逸だと思いますし、回りがよく見えているので、絶妙なタッチでボールを捌く。回りとの連携が非常にカギになると思いますが、そこさえ上手くいけば、攻撃のタスクを振る存在になり得るのではないでしょうか
その2
19歳はまだまだ若い!

そう。若い。たしかに早熟の天才達はプレミアやブンデス、リーグ1等ですでに大活躍しています。彼らは10代ですでに強烈な個性と優れた武器を持っており、完成された選手でした。
残念ながらダニエルには誰が観てもわかるズバ抜けたものは備わっていないでしょう。しかし、今のミランのメンツをみると、ケシエ24歳、カラブリア24歳、テオ・エルナンデス23歳、サレマーケルス22歳、ブラヒム22歳、カルルとガッビア、トナーリ21歳などなど。レギュラークラスから控えまで若い。しかし、ダニエルはまだ19歳なんです。
昨シーズン以前を思い出してみてください。彼らのうち何人かは、放出候補に挙がったことさえあります
あと2~3シーズン様子を観てみよう!という気持ちになりませんか?

最後に・・

さて、あまり中身のない話を書き連ねてしまいましたが「ダニエル・マルディーニ」について。
冒頭に申し上げたとおり、私は彼が幸せになることを一番願っています
何処に行っても何をしていても、兄クリスティアンもそうですが、応援していきたいと思います。

父パオロ・マルディーニの足下でちょろちょろ楽しそうにはしゃぐ幼い彼ら兄弟を思い出すとずいぶん年を取ったなぁ。

マルディーニ家の写真

では、今日はこのへんで。


ちなみに僕の確固たる考え方は「すべてにおいてクラブが優先される」と言うこと。ACミランが在り続けることこそが一番重要なのです
これからもミランを応援していきましょう!
ではまた!

Forza Milan🔴🔥

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