⬜︎茨木のり子『ハングルへの旅』朝日文庫

おはようございます。

noteで紹介してくださっていた
茨木のり子さんの『ハングルへの旅』を
読みました。

かつて一緒に働いていた
中国人の同僚に日本語を勉強する
きっかけを聞いた時、
「私、嵐のファンで動画内で彼らが何を喋っているか知りたくて」の理由に
「え?、でも、字幕がつくでしょう?」と
返したことを鮮明に覚えています。
そして、今、BTSを知り、
彼らが喋っている言葉を聞きたいと、
字幕が付いてるのに思ったことへ、
「こうゆうことだったのか。」と遅ればせながら、噛み締めています。

話は変わって、普段、詩を読まない私が、茨木のり子さんのお名前を知っていたのは、学生時代に叔母がプレゼントして下さった、布で装丁された素敵な詩集が、薄紙とカバーに包まれ、冊数がそれほど揃っていない、実家の私の部屋の本棚に静かに置かれていたからでした。

茨木さんとハングルとの色々な不思議な縁をすごいなぁと思いつつ、言葉の専門家による日本語との対応考察なども大変面白かったです。
また、今ではよく知られているキンパやナムル、チャプチェ等についても、愛情深く丁寧に説明されており、単行本初版1986年という時代における、茨木さんが文中で幾度と使われてる「隣国」との距離感が何とは無しに感じられ、とても興味深い内容ばかりでした。

とにかく文章全体にしっとりとした美しさが宿っているように感じられ、読んでいると落ち着くような、ハングルのこと以外にも感動した一冊でした。

まだ、全くハングルの単語を勉強していませんが、いつか、少し解るようになれば、もっと面白い部分が増えていく本だろうな、と思える素敵な本に出会うことができました。

ありがとうございました。

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