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Astigmatism -懐かしい話から感心したこと-

 今はニュージーランドに住むいとこが今年の2月頃、大阪へ遊びに来てくれたとき、懐かしい話になった。それは、彼が海外の大学を卒業し、また海外へ出んとするため、日本で通訳アプリ会社の通訳としてアルバイトをしていたときのことだ。私が当時勤めていた眼鏡店には外国語のお客様も多く、偶然にもその通訳アプリを使っていた。ボタンを押せば、テレビ電話でつながり通訳をしてくれる。たくさん待機してくれているはずの通訳の担当者と、それを使用しているたくさんのユーザーの中で、いとこと私が鉢合わせる確率はどれほどだったのだろうか。きっと、とても小さかったはずだが、ある日、ボタンを押すと出てきたのはいとこだった。彼に対してはいつもタメ口で、しかも大阪弁で話している。けれど、仕事中の私は敬語で関東弁(標準語)。いつもならスラスラと言葉が出てくるところ、頭の中がこんがらがって、その日はしどろもどろ。結局、お客様へ良い接客はできなかった。そういえば、と、そこから今日の題にあるastigmatismの話になった。聞き慣れない英単語astigmatism。いろんな業種の通訳をする必要があった従弟はそのときに眼鏡店で使う英単語も勉強していて「あー、なんだっけなぁー、あったなー」、と思い出してくれたastigmatism。これは「乱視」という意味の単語である。なかなか使うことのないこの単語。私にとってはめちゃくちゃ難しそうな単語にも関わらず、英語話者のお客様に使うと”ohhh〜"といとも簡単に理解してくれた。そんなことで、母語ってやっぱりすごいよねぇ、と改めていとこと感心していた。

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