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子宮筋腫と不妊の自覚

「いつご結婚されたのですか」

一番最初の医者の質問。最初は疑問を抱いたが、のちに理解できた。

子宮筋腫、取る?

何も考えず、総合病院の婦人科へ初診を受けに行ったある日。

先生は、子宮筋腫の数と大きさを診た上で、手術をするかしないか判断が難しいところということだった。

筋腫1つの大きさとしては、手術を勧める手前の大きさなのだが、それが複数あるので手術をすることも検討したほうが良いではとのことだった。

子宮筋腫というのは、ホルモンが栄養なんだそう。妊娠のしやすさに影響するという科学的根拠はないため否定するが、妊娠~出産の過程を考えて、手術を勧める場合は勧めるとのこと。

妊娠すると赤ちゃんの成長に合わせて子宮は大きくなるが、筋腫は固く子宮の伸びに合わせて伸びるものではない。したがって、子宮が突っ張ったようになってしまう。すると、妊娠継続の点でも出産の点でも、想定外の出血を招くなど危険があるという話だった。特に、緊急で帝王切開が必要になった場合、筋腫のせいで手術が難しくなったり、大量出血を起こしたりという事態が起きうるとのことだった。

この話を聞く限りだとすぐに手術をすべきかと思うのだが、手術のために半年間生理を止める必要があり、手術後半年は妊娠をやめた方が良いとのことだったので、どうしても1年ほど時間が経過してしまう。

不妊なの?

そして、冒頭の質問だ。

結婚して年数が経過しているのに妊娠していない。医者は、不妊治療に進むべきかもしれないと懸念していたということだ。

それを説明された後、さらに説明が続く。

子宮筋腫は、取ってしまったら終わりなのではなく、また発生する可能性があるものだということだ。仮に筋腫を取るとしても、ダラダラと妊娠できない期間が長くなることは、加齢によりさらに妊娠しにくくなるだけでなく、新たな筋腫ができる可能性もはらんでいるということだった。

夫婦で相当悩んだ。不妊ということを考えたこともなかったからだ。望んだら、タイミングを合わせてセックスすれば、そのうち妊娠するだろうと思っていたからだ。

我々の状況が普通ではない状態だと、初めて、この日、知った。

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