僕らは明日を咲う 第4話 普通と天才
群像劇。誰もがその世界の主人公。何気ない日常。それが一つの物語となる。短編物語。
第四話登場人物
中村裕太
かの有名なエジソンは言った。
「天才とは、99%の努力と1%のひらめきである」と。
高校一年生の僕、中村裕太(なかむらゆうた)には何の才能もない。
それがどれだけ辛いことかあなたには分かるだろうか。
何をしても平均である。しかし、それを維持するのにも努力しなければならない。
努力しないと平均ですらなくなってしまう。
努力しないといけないことは分かっている。
でも、ずっと努力し続けることがとても辛いんだ。立ち止まることさえ許されない。
立ち止まれば平均ですらなくなり、『普通』から外れてしまう。
努力し続けることが出来ること自体が才能じゃないか。
僕にはそれが無いんだ。
僕は、普通から外れたくない。
だけど、普通から外れた天才にもなりたいと思うんだ。
僕は一生、この矛盾に悩み続ける。
第四話 終
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