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好きにまっすぐな君が好き

「人生で一番、楽しかったことは何ですか?」
「人生で一番、ドキドキしたことは?」

これらの問いに答えるとしたら
隣には、なぎちゃんがいたときのことだ。


なぎちゃんとの出会いは、高校3年生のとき。
高校が一緒だった私たち。2年生まではお互い「友達の友達」という感じで、知ってはいたけど、喋ったことはなかった。
廊下ですれ違うなぎちゃんは、スカートを折らずに履いていて(うちの高校では折ってる子が大半だった)、メガネをかけていたので、真面目な印象だった。

「親友」になった今でも、真面目だなぁとは思う。
よく、めいいっぱい語った後「うちら真面目だよね」っていう結論に至る。
けど、あのとき想像してた印象とは、だいぶ違う気がする。


高3の春、新しいクラス。
最初は仲のいい子が少なくて、少し不安だった。
出席番号順で、後ろの席に座ってた私に、
なぎちゃんは前の方から近づいてきて、話しかけてくれた。
なんて言われたか、はっきりとは覚えていない。
けど、「仲良くなりたい、絶対話しかけたいって思った」って、あの頃を振り返ったとき、言ってくれた。
おとなしい子だと勝手に思ってたから、びっくりしたし、嬉しかったよ。
私は仲良くなりたい人には、話しかけるどころか避けてしまうから、なぎちゃんの、そういうところに憧れている。

去年、舞台「君が君で君で君を君を君を」を一緒に見に行った時も、監督の松居大悟さんに「憧れの人に、いつかひまわりを渡したいんです!」って、きらきらした目で伝えていた。

一昨年、ふたりとも好きな大森靖子ちゃんの「MUTEKI」のリリイベに行った時も、限られた時間の中で、伝えたいことを全部言葉にして伝えていた。

お話しするための列に並んでいる時は「どうしようどうしよう」って言ってたのに、バシッと決める時は決める。
インスタやTwitterでも、好きな芸能人には積極的にコメントしている。
ほんとに、かっこいい。


そうやって、「好きな人に好きと伝える」ことができるなぎちゃんに、勇気をもらった出来事がある。

今年の3月27日。
会ってすぐ、誕生日プレゼントに、お手紙とお花をくれた。私の名前の色だ。

(ちなみに、誕生日は3月18日です🎂)

食事をしながら、「もうすぐ平成終わっちゃうね」っていう話になった。
「前、友達に“平成のうちに、会いたい人に会った方がいいよ!”って言われて、小中学校のときの友達に会いたい!って思ったのに、まだ連絡できてないんだよね」と言ったら
「今しようよ!うちもするから!」
と言ってくれた。
今!?いやいやいや、でも、10年くらい会ってないし、LINEは知ってるけど1回も連絡したことないし、無理だよ〜〜!!と、思ったけど
一人だったら、絶対に連絡しないままだと思った。

2軒目の居酒屋で、お互いに会いたい人へのメッセージを考える。
なぎちゃんは先に「送った」って言ってて、なんでそんなさらっとできるのー!!無理、無理、無理無理無理…と緊張しすぎて震えて泣いていた。
これが、人生で一番ドキドキしたこと。

ギャーギャー言って、送信ボタンを押すまで、かなり時間がかかった。
そして、やっと送った私に「漢気出したね!」と言ってくれて、泣きながら笑った。
ほんとに、ほんとに、その子は夢にもよく出てきてて、いつか会いたいってずっと思ってた。好きだったのに、自分から避けてしまった子だったから、連絡できたことがとっても怖くて、とっても嬉しかった。

その後、会うことが叶った。
さらにその後、もう一人の会いたかった旧友も交えてもう一度会うこともできた。
(一応、平成のうちに!笑)
凪沙がいなかったら、この夢は叶わなかったよ。
「平成のうちに、会いたい人に会った方がいいよ!」と言ってくれた友達にも、感謝している。


なぎちゃんの本当の名前は、凪沙(なぎさ)。
最初はニックネーム「なぎなぎ」を逆から読んで「ぎなぎな」って呼んでいた。
高3の夏くらいからは、長いあいだ「凪沙」。
1年前くらいに「なぎちゅあ〜ん、俺のこと好き?」とかいう「チャラ男ごっこ」を勝手にするようになってから「なぎちゃん」と呼んでいる。


きっと、私たちはものすごく共感できる部分があって、
でもお互いに自分にはないものを持っているから、ここまで仲良くなれたんだと思う。


なぎちゃんに、「こないだこんなこと(傷つく言葉)言われたんだよね」と言った時は、「誰だそんなこと言う奴は!?」と私の代わりに怒ってくれた。
嫌な事があって愚痴をこぼすと、いつも私よりムカついてくれる。
そして、時には「この部分は向こうの言ってることもわかる」と、公平で客観的な目で、意見をくれる。

私は、怒ることがほとんどない。嫌なことがあっても、「まあ、平気っしょ!」と思ってしまう。それで自分が救われることもあるけど、
多分、ほんとは、もっとちゃんとムカつきたい。
だから、なぎちゃんが言葉にしてくれると、自分の気持ちが分かったりする。すっきりする。


「頭痛い」とちょっと言っただけで「病院行った方がいいよ!勇気要りそうならついてくし!」とまで言ってくれたこともある。
私が少しでも体調不良を口にすると、私以上に心配してくれるのだ。

私は、人にそこまで労いの言葉をかけてやることができない。思っていても、「なんて声をかけたらいいんだろう」と思ってしまう。
いや、実際のところ、人の痛みを想像しきれていないのだと思う。
そんなところも、私にはなくて、なぎちゃんにあるものだ。


人生で一番楽しかったこと。
それは、大学2年生の夏休み、なぎちゃんと8泊9日の沖縄旅行に行ったこと。

ゲストハウスに泊まったり、レンタサイクルをして那覇からアメリカンビレッジに行ったり、「沖縄花月」でお笑いを見たり…
事前に計画を立てて行きたいところに行きつつ、予定通りにはいかなくて、それが楽しかった。

そして、なんといっても、たまたま出会った現地の知らない人たちと、たくさん交流できたのが嬉しかった。

(☝️大学の課題で描いたMAP。国際通りらへんで行った場所と、出会った人たちを紹介した)

どちらかというと、内気でシャイな私たち。
だけど沖縄では、いつもより積極的になれた。
なぎちゃんは、ゲストハウスの居酒屋で、
「あのお姉さんに話しかけたい!」と言って、話しかけていた。その方と、他のお客さんも交えて、夜遅くまで5人で飲んだ。
あのときも、なぎちゃんは、話しかける勇気があった。
私は、あの旅行で、沖縄が大好きになった。自分のことも、少し好きになれた。


今年の7月12日。
なぎちゃんと、大阪へ行った。
たこ焼きを食べたり、通天閣に登ったりした後、なぎちゃんの大好きなKis-My-Ft2のコンサートを観に行った。

その夜、なぎちゃんは「自分に自信がない、好きになれない」というようなことを話していた。
とても楽しかった反面、憧れのキスマイと、自分との差を感じてしまったらしい。
たしかに、憧れと比べると苦しくなることは、私もある。
だけどなぎちゃんは、何ができるからできないから、とかじゃなくて、
私はなぎちゃんといると、自分が自分でいていいんだと思う。好きなものを好きでいていい。
素直に伝えたいことを伝えていい。生きてていい、と思える。

なぎちゃんには、なるべく幸せな日々を送ってほしい。
キスマイになれなくていい。なぎちゃんは、なぎちゃんでいてほしい。


最近、5年ぶりくらいに、なぎちゃんのお家にお邪魔した。
キスマイだらけのお部屋に、私があげた手紙や、手作りのお守りを飾ってくれているスペースがあった。
私は、誰かのポスターを貼りまくるほど、ハマっている人はいない。
それほど人を好きになることもできないし、それを堂々と表現することも苦手だ。
でもなぎちゃんは、自分の好きにまっすぐだ。
私はキスマイのファンではないけれど、なぎちゃんの好きが詰まった部屋にいたとき、とっても幸せな気持ちになった。
そして、その部屋に、私も含まれていることが嬉しかった。

私もこんな風に、素直に生きてみたい。


なぎちゃんは前に、こんなことを言ってくれた。

好きなもの、好きな人
好きでいようね。
誰がなんと言おうと、ね!

うん。
私は「好き」を諦めたり、逃げてしまいたくなることが、またあるかもしれない。
だけど、なぎちゃんがいる限り、きっと大丈夫だ。
好きなものを好きでいたい。
なぎちゃんを見習って、伝えていこうと思う。まずは、

なぎちゃん、大好きだ!!

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