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シンプルな食事で健康に!一汁一菜のメリット

みなさん、こんにちは!薬剤師のmeiです。
執筆第2回目の今回は、一汁一菜のメリットについてお話します。

みなさんは、普段どんな食事をとっていますか?

人が生きるためには食べることが必要不可欠。
しかし、毎日料理をすることが負担だと感じている方も多いのではないでしょうか。

・栄養満点なごはんを作らなければいけない
・品数が少ないと手抜きに感じてしまう
・でも毎日献立を考えるのが嫌
・料理が苦手
・食費の節約が難しい
・ダイエットしたいけど続かない

一汁一菜に出会うまでは、私もそんな風に感じていました。

しかし、一汁一菜を実践すると、上記のような悩みが全て解消されました。
そんなメリットしかない一汁一菜、やってみたいと思いませんか?
ぜひ、今日から一緒にtryしてみましょう!


一汁一菜とは

みなさんは、一汁一菜という言葉を知っていますか?
一汁二菜、一汁三菜という言葉であれば知っている、という方もいらっしゃるかもしれません。

「一汁一菜」とは、ご飯を中心として汁(味噌汁)と菜(おかず)それぞれ一品をあわせた食事の型です。

「一汁一菜でよいという提案」土井善晴より

私が一汁一菜という言葉と出会ったきっかけは、料理研究家の土井善晴さんの著書「一汁一菜でよいという提案」を読んだことでした。

当時の私は料理が苦手で、毎日献立を考えるのが嫌いでした。

自分一人だったらごはんと味噌汁だけでいいのに‥と思っていたときにこの本を読み、一汁一菜で十分なんだと知り、料理に対するハードルが下がりました。

なぜ、一汁一菜がよいのか。
それは、昔の日本人が示してくれています。 

昔の日本人は強靭な体を持っていた


今から100年ほど前の明治時代、当時日本を訪れた外国人が驚くほど、日本人は強靭な体を持っていました。

そのことは、日本を訪れた外国人によって多くの文献に残されています。
その中のひとつに、ドイツ帝国の医師ベルツが残した【ベルツの日記】があります。

ベルツは旅行で東京から日光まで、馬に乗り14時間かけて、途中馬を6回乗り換えながら行きました。
2回目の日光への旅行では、人力車に乗り、その車夫は一人で14時間半かけて行きました。
(東京から日光までの距離は、おおよそ110kmあります。)

人間より馬の方が体力があり速いはずなのに‥。
馬と人力車で30分しか時間差がないことをベルツは不思議に思い、その車夫に普段の食事内容を確認すると、玄米おにぎり、梅干し、味噌大根の千切り、沢庵といった、典型的な素食でした。

当時の車夫が一日に50km走るのは普通でした。
ドイツの進んだ栄養学を適用すれば、車夫はもっと走れるようになるだろうとベルツは考え、ある実験を行いました。

22歳と25歳の車夫を二人雇い、一人に従来どおりのおにぎりの食事、他の一人に肉の食事を摂らせて、毎日80kgの荷物を積み、40kmの道のりを走らせた。
すると、肉料理を与えた車夫は次第に疲労が募って走れなくなり、3日で「どうか普段の食事に戻してほしい」と懇願してきた。
そこで仕方なく元の食事に戻したところ、また走れるようになった。
一方、おにぎりの食事の方はそのまま3週間も走り続けることができた。

日本ナースオーブより

このベルツの実験から、日本人には日本食が合っていることがわかりました。

またベルツは、日本の女性についても、こんなに母乳がでる民族は見たことがないと言い、ベルツは帰国後、ドイツ国民に菜食を訴えたほどだったといいます。

このように、昔の日本人は男性も女性も足腰が丈夫で、内臓も含めて筋肉が十分発達していたのです。

そして、この強靭な体を作っていたのは一汁一菜という食事の型でした。

一汁一菜=地味で手抜き?!


一汁一菜は、ごはん・汁(味噌汁)・菜(おかず)をそれぞれ一品ずつ合わせた食事の型です。

汁を具沢山にすれば菜を兼ねることになるため、それだけで一汁一菜になります。

ごはんと具沢山味噌汁で十分なんだ!とわかれば、そうしない手はないですよね。

しかし実際は、
・一汁一菜だと地味
・手抜き料理みたい
・栄養が心配
と思い、結局たくさんおかずを作ることになってしまう方も多いのではないでしょうか。

一汁一菜を地味や手抜きだと感じてしまうのは、SNSの影響で料理=手の込んだものだと無意識に思い込んでしまっているからだと思います。

例えばinstagramで#地味ごはん や#手抜きごはん と検索すると、どこが手抜きやねん!!と突っ込みたくなる料理がわんさか。

その人たちにとっては、いつもより手抜きで地味なごはんなのかもしれない。
しかし、料理が苦手な人からすれば、手抜きでも地味でも料理はこうでなければならない、と料理のハードルが上がってしまう。

その結果、自分に余裕がないのに手の込んだ料理を作り、そのせいでさらに余裕がなくなりイライラしてしまう。

果たして、一汁一菜は本当に地味で手抜きなのでしょうか。

私にとっての一汁一菜は、心がホッとする優しい食事
どんなときでも、テーブルに並ぶとなんだか落ち着く。
そして食べるとホッとする。
優しい味付けで、毎日食べても飽きない
静かだけれど身体を想う心が十分に込められていると思っています。

私は特に、朝に食べる味噌汁が大好き。
いただきますと言って、まずは温かい味噌汁を飲む。
味噌の程よい塩味と温かさが口いっぱいに広がり、喉を通り、そして身体に染み渡っていく。
そして、はぁ〜☺️と息を漏らす。

毎日朝ごはんを食べる時間が待ち遠しいと思わせてくれる一汁一菜を、私は地味だとか手抜きだなんて思えません。

もちろん外で食べる食事も好き。
一口食べて、美味い!と自然と声が出る食事って幸せですよね。
 
でもすぐ食べ飽きて、ごはんと味噌汁が食べたいと思う。
なんだかホッとする、自然とそんな場所に戻りたいと思うのです。

私にとって一汁一菜は自分が帰りたいと思える、心が落ち着く食事です。

そんなこと言われても、やっぱり地味や手抜きだと思ってしまう‥という方は、盛り付けを工夫して視覚から華やかにしてみるのはどうでしょうか。

たかがお皿、されどお皿。
自分のお気に入りのお皿に、丁寧に盛り付けてみる。
そして、お膳(ランチョンマット)にのせて、箸置きも忘れずに。
そんな丁寧に盛り付け並べられた食事を見れば、子供も大人もわっと嬉しくなるはず。
そして、姿勢を正してゆっくりよく噛んで食べる。

一汁一菜は日本の和食文化を、食育として子供に伝えることができます

一汁一菜=栄養不足?!

おかずの種類が少ないと、栄養がちゃんと取れるか心配。
ママとしては、子供に栄養のあるものを食べてもらいたいですよね。

一汁一菜を実践すれば、栄養のことを過度に心配する必要はありません。

まずは一汁一菜を通して、姿勢を正してゆっくりよく噛んで食べる、ということを意識してみてください。

どんなに栄養のあるものを食べたとしても、その栄養を吸収→代謝→排泄するために体が整っていなければ、栄養は身にならないと思うのです。

体が栄養をしっかり使えるようにするためには、まず食べ物の入口である食べ方を正すことが大切だと思います。

旬を楽しむと一汁一菜はもっと美味しくなる

旬の食べ物は栄養価が高く食材そのものの味が濃い
だから調理は焼く、蒸す、煮る、そして味付けも塩、醤油、味噌などシンプルでいい

だから、わざわざあれやこれやと毎日献立に悩む必要もないのです。

旬の食べ物はその時期にしか食べられない。
だから食べ物の旬が終わると、また来年ねと子供に伝えます。

それが食べ物の旬を自然と知ることに繋がります。

また、旬を意識すると食費が節約できる
これも、一汁一菜を実践する中で体感できたことです。

ダイエットしなくてもダイエットできる

痩せるぞ!と意気込んで、カロリーや糖質、脂質を計算しながら食べる物を選ぶ。
お腹は空いていないけれど、絶対3食食べないといけないから食べる。

なんて、これは以前の私。

食べる物を数字で決める。
今考えるとすごく不自然ですよね。

その時々で体調も違えば身体が欲するものも違う。
だから、身体の声に耳を傾けて身体が必要とするものを食べる

そうすれば、わざわざダイエットするぞ!と意気込む必要はないと思います。

一汁一菜はサステナブル
ダイエットのための食事は、果たして一生続けられるものでしょうか。

一汁一菜は誰でもできるシンプルな食事

ごはんと具沢山味噌汁であれば、パパも子供も作ることができる。
子供に作り方を教えれば、子供が自分で生きる術を身につけることができる。
一汁一菜で十分なんだと知っておくと、自分の心に余裕が生まれる。
ママの心に余裕があれば、自分にも家族にも優しくできる。
そしてそれが、家族みんなの健康に繋がる。

そんないい循環を作る方法のひとつとして、一汁一菜を取り入れてみてはいかがでしょうか。

mei 𓅪


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