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安心して呼吸が出来る場所

朝からソワソワ。
今日は久しぶりに人と会う。
と言っても、整体に行くだけ。

それだけのことなのに、仕事が終わる頃には緊張からの吐き気。
整体に向かう頃には緊張しすぎて吐き気プラス謎の笑いに襲われ、院の駐車場に着いて、「もうムリ.…帰りたい.…」と泣きそうになった。

患者さんが居ないのを確認して、思いっきりドアを開けたら、懐かしさを感じるダルそうな声での「こんにちは~」。

なぜかいつもダルそうな声で迎えられてたなー.…と思いながら、タバコ休憩している先生を待った。

姿を見た瞬間、吐き気を伴う緊張が一気に飛んでいき、2年半ぶりのはずなのに、つい最近来たよね?みたいな、今まで通りの気分になった。

「最後に来たの20年よ。3月。2年9ヶ月ぶり」

髪の色以外、なぁーんにも変わっていない先生を見てホッとし、今までみたいに、先生好みのモノと私チョイスの罰ゲーム的なモノを差し入れ。

「この美味しそうじゃないモノをくれるのは変わってないねー」と言いながらも、今すぐ飲んで!と急かす私に応えてくれる先生も、変わってなくて安心した。

矯正する気満々の先生に、話聞くのが目的だから矯正はしなくていいと伝えると、しながら話すから.…と、あっさり矯正拒否を拒否された。

ガッチガチに固まり歪みまくってるカラダをしっかり丁寧にほぐしながら、私の質問にもしっかり丁寧に答えてくれたり、

「話したことあるよね?」
「聞いたことないよー」
「これは言ったことあるやろ?」
「それも初めて聞いたー」

そんなやり取りをしながら、たくさん色んな話をしてくれて、私の中にあったモヤモヤ等がスーッと消えていった。

本当なら1時間弱の矯正。
みっちり1時間半かけて、ラクな体にしてくれた。

矯正が終わった後は、観葉植物に水やり。
前もよく矯正が終わった後、水やりする先生の横で植物の観察をしていたことを思い出し、懐かしくなった。

その後もしばらくお喋り。
来年40歳になる私は、40代を楽しみにしていたけど、来年50歳になる先生の話を聞いていたら、50代になるのも楽しみになった。

支払いをし、「お釣り、千円札でいい?」と聞かれ喜んで千円札を受け取ったら、
「前はさ、両替だけに来てたやん?もう両替はいいの?」と。

給料を下ろしたら振り分けをする私は、千円札がたくさん欲しくて、1万円札を千円札に両替をしてもらっていた。

「両替してほしいですよー」
「来たらいい。両替だけでも来ていいよ」
「いいの?本当に来ますよ?」
「来る日を連絡してくれたらいつでも来ていいよ」と、嬉しいお言葉を頂き帰宅した。



なかなか人に心を開かない私が、すんなり心を開き、唯一と言ってもいいくらい何でも相談でき、頼りたいと思える存在になった先生。

そんな先生に何度救われたか分からないし、心の支えになっている。

整体に通っていた2年9ヶ月前までは、整体が唯一のストレス発散の場だったけど、感染リスクを考え、行くことを避けていたこの2年9ヶ月間、ストレス発散する場がなくて、ストレスが溜まりに溜まっていた。

そのストレスが、今日の1時間半で全て発散された。

なんにもオモイは話してないのに、どんなつもりで言ったかも分からないけど、
「いい時に来たね」と、帰り際ポツリと先生が言ったのにはびっくりしたし、心の底から来てよかったと思った。

一人でしている先生の感染リスクを考えると、今までみたいに行くことに躊躇いはあるけど、月1の両替はお言葉に甘えさせてもらおうかなぁ.…と思う。

そしたらきっと、私のストレスは軽減されるから。
両替の日まで頑張ろう!と思えるから。


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