見出し画像

カタオモイの覚悟



特異な光を放つ人間は
不遇だった人が多いのではないか


それならば
生まれた環境次第でそうなれるかなれないか、
ほぼ決まってしまっているようなものである
私は有難いことに幸せに生きてきてしまった


その光を持つ要因は
きっとそれだけではないのだろうが
大きく影響されると私は思っている


私には
救わなければならない過去の自分はいない

その時々で折り合いをつけて昇華できていたから
どの瞬間も自分を救済できていたから
大きな原動力になるような歴史も私にはない


自分が憧れているものは自分にはないもの
そしてきっとそれは手に入るのが難しいもの
言葉にしたら意外と当たり前のことだ



私はきっと手に入らないものを持つ君のことを
真っ直ぐ褒めることが出来なくて
誰かがよく君を褒めていてもうまく笑えなくなる
自分の存在がとても陳腐に思えて
あなたには価値があり私には価値がない
誰にも認められていないように感じる



そんな自分に嫌気が差し
どうしようかと悩んでいたが
このような考えにたどり着いた

今まで私がもらってきたたくさんの愛を
色んな人からの愛を
今度はあなたが注がれる番なのかもしれない
愛は有限でないし
巡り巡って誰かへと伝わっていくもの
たとえ渡した相手から返ってこなくても
その人が別の人に渡せるならそれでいい

今の私は自分の中に溜まったその愛たちを
誰かに渡す番なのだと。
私はきっと今は渡される役回りではないのだと。
今そうだからといって
私が否定される訳ではない
私は私のままで今までうんと愛されてきたことを
忘れてはいけないと思った

そう思うと少し心が軽くなった
手に入らないことに劣等感を感じなくていい気がした
自分が自分であることを体現し続けている限り
私は自信を持ち続けるべきだ
そして君も
君であり続ける限りその存在を認められるべきだ

私の気持ちそのまま
真っ直ぐ君に渡せる日がくるまで
君が君のままでいいことを
君自身が認められるようになるまで
伝えることを諦めたくはない

この記事が参加している募集

#眠れない夜に

69,153件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?