恋文未満
私が今寂しいのは、あなたがいるから。
でも君の寂しさはそうじゃない。
わたしのせいじゃない
あなたは
あなたが出会った人、出来事、過去のいろんなことで寂しくなる。
わかるよ、て言ってくれる。
たぶん本当にわかってくれている。
でもその瞬間で気持ちが交わることはない
一生この寂しい気持ちが交わることはないんだと、毎回思ってしまう
同じ気持ちでいられることを望むことはおかしいのかもしれないけど、
この交わらなさのせいで一方通行を突きつけられている気がしてしまう
だから寂しさが増す
だけど君のそれを変えることはできないし
きっと誰も変えてはいけない
突き放すことも君はしてくれない
今ここに存在する、今君の1番近くにいる私だけを想うこともあなたにはできない
じゃあもう絶対わたしはあなたを1番にしてはいけないのだ
あなたにいわゆる「すき」という感情を持って
あなたと2人になってはいけない
だってそうしないと自分を守れないから
いつまでも過去の感情を同じ鮮度で持ち続ける君と2人でいることは
私をきっととても苦しめる
こんな風に想ってくれたらいいなとか
傲慢でしかなくて
妄想でしかなくて
そんなものを願うことすらばかばかしくて
全部手に入れるのなんか無理だよ
欲張りなんだよ
諦めてよ
て本当は言いたい
だけど言えないし多分言っちゃダメなんだ
わたしは呪われている
あなたからの信用に呪われているのだ
わたしはきっと君がいなくたって幸せ
そう言ってやりたい。
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