umi

キラキラした海が好き 「この世界は生きるに値する」

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キラキラした海が好き 「この世界は生きるに値する」

最近の記事

別れは不幸ではない、と。

喪失。痛みと悲しみが押し寄せる別れ。 もう永遠に会えないあの人のことを想う。 人は季節と同じで、いつかは去っていくものだと知っている。それでも、わたしは何度も何度も間違えるのだ。大切な人は、いつもそばにいて、この先もずっと変わらないと。 別れのたびに思う。 まだ何もあなたに返せていない。 愛も感謝も、何ひとつ伝えられていないと。 そんな後悔は、胸に引っ掛かり続けるものだ。 別れのときには、自分の一部を失う感覚がする。 あるはずだった未来、当たり前と思っていた日常の終わり

    • 「いつか」その日が来るまで

      私はいま、祖父と祖母の持ち家に住まわせてもらっている。3LDKの家に1人、2人が生きてきた大切な家で。 数年前に祖父は亡くなった。祖母は認知症を患い、プロのケアを受けるために老人ホームへ入った。そして今、体調を崩し、病院で手当を受けている。 祖母には出来る限り週末会いに行くようにしている。会いに行けば、いつもそれなりに元気な姿を見せてくれるが、少しずつ痩せて弱っていっているのも感じ取れる。仕方ない、老いは誰も避けられない、必然なのだから。 だけどその度に考えてしまう、お別

      • 目的地への飛行

        どんよりとした灰色の空の端っこに、一点だけ青空が顔を覗かせた。よく見なければ見逃してしまうような青。それは、苦しいときに射す一筋の希望のようだ。 ほら、あっという間に晴れ間が広がって、私たちの世界は明るくなる。 ここ最近、家と会社の往復ばかりで、夜が長くなったはずなのに、帰宅する頃にはもう真っ暗で。夏の太陽の日差しを感じることなく、高いビルの一角でエアコンに冷やされながら、仕事に奔走している。 生きるために仕事をしているはずが、いつのまに生活のすべてが仕事になっていく。私

        • 信じる

          いつもわからなくなる。 人を信じるってどういうことなのか。 人と関わるとき、どこまで踏み込んで良いのか。 どこまで自分の意思や感情を見せて良いのか。 ずっとわからない。 苦しいときに苦しいと言ってはいけない。 悲しくてもその様子を見せてはいけない。 どんな状況でも笑って、平気だよと流す。 私のために、人の気を遣わせてはいけない。 そんな気がする。 愛する人を疑ってしまうとき、信じてあげられない自分自身が心底嫌になる。自信を持って、心の底から信じてると言えないことが、何

        別れは不幸ではない、と。

          現実と夢の狭間で

          ここ最近、仕事に追われて日々が終わることばかりだ。 働くこと、自分が生み出したもので人や組織に貢献できることは心地が良い。 だけど、常に現実と向き合い続けなくてはならない毎日は、私にとって少し苦痛だった。 私はいつも、現実が苦手だった。 居場所がなく苦しかった日々は本の中に逃げた。 自分らしさを殺すしか術のなかった日々は、ダンスや文章を書くことで命を繋いだ。 私には、現実から離れる時間が必要なの いまわたしは、飛行機に乗って、ある場所へ旅に出ている。 大好きな時間。飛

          現実と夢の狭間で