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処世術 #27
夕方、ぼーっとせざるを得ない時間が流れる。
私はふと日常で思ったことをメモに書く癖がある。
例えば、
「バスの中で本を読む時の光の進み方が好き」
「雨の日の朝は少し特別にしておく」
「まだ横断歩道の白線だけを渡る余裕はある」
とか取り留めのないこと。
少し残して後で見直したい言葉たち。
その中に、
「おじさんのフライングゲットに数々の戦歴を感じる」とあった。
いつどこでメモしたのか全く思い出せない。
恐らくおじさんのフライングゲットを聞いたのは会社の忘年会。その時に心に残って帰りの記憶のない中書き留めたのであろう。
よくよく思い出してみると、普段は大人しく仕事を黙々とするタイプのおじさんはフライングゲットを踊る姿はミスマッチで何処か哀愁を感じた。
場は大盛り上がり。終わると少し恥ずかしそうな顔をして席に戻ってビールを口に含んでいた。その姿はとてもかっこよく見えた。
それと同時にあぁ、これが社会で働くということかと思った。数々の飲み会の場で戦ってきたんだろうなぁ。
ふとした時に思い出すことが出来るから、書き留めることは止められない。
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