保育士を辞めました

新卒で入った保育園。
上部はちゃんと仲良しで、だけど、ちゃんとドロドロしてて。

子どもに対するひどい言葉や、強すぎる態度。
大人同士のいざこざ。

そういうのを見ているのが本当に辛くて。
子どものことは大好きで、年度途中で本当に申し訳ないけど、保育士を辞めました。


ある日突然、朝起きたら涙が止まらない日がありました。

今年同じクラスになった保育者が、とてもとても気の強い方で、さらに気分屋さんで、他の保育者をいじめる方でした。

でも、担任をしていたクラスは、持ち上がりで2年見ている子たち。

目に入れても痛くないくらい、本当に本当にかわいい子たちでした。
子どものためなら庇って死ねるくらい、本当に大切な子どもたちでした。

だけど、保育園に行くための準備中、ずっと涙が止まりませんでした。


そんな日が何日も続いて、ある日、手の震えが止まらなくなりました。
1日中ずっと手が震え、頭が割れそうなくらい痛くて。

病院に行くと、ストレスと言われました。


夫には、いつでも辞めていいからねと言ってもらっていましたが、子どもたちに会いたくて、辞める決断はできませんでした。


でも、ある日の保育中、「保育なんて、別に誰が辞めたって子どもたちにはなんの影響もないよね」「子どもは今日のことなんて覚えてないもん」と、園長が雑談の中で言って来た時、私の中で何かが切れました。

もういいやって急に思いました。

確かに子どもにとっては、私じゃなくても、いや、私じゃない方がいいのかもしれないと思いました。

こんな精神状態で保育をして、他の保育者が子どもにひどい言葉をかけても、子どもにイラついて体を軽く押すようなことがあっても、私は何も言えないで見てることしかできないし、なんかもういいや、と思ってしまいました。


その日、私はあらゆる転職アプリをダウンロードしました。

保育士という資格は、資格が活きる場所でなければなんの意味もありません。しかも私は専門卒。一般企業が相手にしてくれるわけがないと思っていました。

ですが、意外と一般企業の求人もあるもので、ありがたいことにたくさんのスカウトを頂くことができました。

給与面や勤務時間などを考慮して1ヶ月ほど探して、建築系の事務職に正社員で就くことができました。


新しい仕事も決まり、園長に辞めると伝えた日、人が足りないからとかなり引き止められました。年度途中に無責任だとも言われました。

その通りだと思います。

でも、これ以上ここにはいたくありませんでした。
意思は変わりませんと伝えて、退職日が決まりました。


その日から、上司や先輩からかなりひどく当たられました。
自分がいなくなってからの日付の書類を書かされたり、自分のクラスの保育に入れてもらえなくなったり、無視されたり。

でも、自分のクラスに居続けたら、子どもたちがかわいすぎて辞めることを後悔してしまいそうだったので、ある意味よかったのかもしれません。


辞める日、園のカードキーや支給のエプロンを返却し、お礼を伝えると、「はい」とだけ言われました。

辞める人への態度がその人の本性なんだろうな、と思いながら家に帰りました。

家に帰りながら、4年間のことをたくさん考えました。
何も分からないままがむしゃらだった1年目。
初めて0歳児クラスの担任になった2年目。
初めてクラスリーダーになった3年目。
そして今年。

つらいことも多かったけど、やっぱり子どもたちはかわいくて本当に大切でした。


私が出会った子どもたちがみんな、大きな怪我なく、無事に大人になって幸せに過ごせますように。

もう先生ではないし、みんなの記憶には残らないかもしれないけど、本当に大切な存在でした。


きっと、保育園にお子さんを預けている保護者の方や、同じ保育士の方が見たら、そんなことで辞めるなんて無責任すぎると思われると思います。

私も、自分が無責任だと思います。
年度途中に、しかも担任を持っているのに辞めるなんて。

でも、もし辞めていなかったら、私は壊れていたと思います。
毎朝泣きながら起きて、泣きながら準備をして、泣きながら電車に揺られていた日々。

子どもたちと会えなくなるのは本当に悲しいけど、辞めてよかったと思います。


新しい仕事が始まって、新しく覚えることがたくさんあります。
毎日外に出て公園で走り回っていた生活から、ずっとデスクに座ってPCと向き合う日々。日常がかなり変わりました。
日常の中で子どもを見かけることもなくなってしまいました。

ですが、気持ちがずっと平穏な日々。
人の言葉で悲しくなったり、つらい気持ちになることがなくなりました。


もう先生ではなくなってしまった。
子どもたちと会えなくなってしまった。

悲しいけど、私は違うところで頑張ります。

いつか、もっと私が成長したら、保育の現場に戻りたいな。


バイバイ、大好きな子どもたち。
絶対絶対生きて、幸せになってね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?