見出し画像

200413 GRIT やり抜く力(前編)

「やり抜く力」
こう聞いて頭に浮かんでくる言葉、、
継続、全力、とかそんな言葉が自分は出てきました。
読んでくれている方はどんな言葉を思うでしょうか!

この本はいわゆる世間で成功者と呼ばれている人の特徴が

「情熱」×「粘り強さ」=やり抜く力


だった事に照準を当てた本です。
情熱という言葉は、激しい感情を表すのに、使われる事が多いのですが、この本の中の情熱、とは「ひとつのことにじっくりと長い間取り組む姿勢」との意味で使われています。



筆者はアメリカの女性の心理学者の方です。

ウエストポイント、とよばれる米国陸軍士官学校(陸軍になりたい人を育てる大学)はその過酷さから5人に1人は辞めてしまいます。

訓練は想像を絶する過酷さで、家族とすら連絡は取れません。

そんな中で精神的にも肉体的にも、ギリギリの状態に追い込まれます。

ではこのウエストポイントを生き残れるのは一体どんな人なのか?


試しに筆者が作ってみたやり抜く力、のアンケート。
結果的に総じてこのウエストポイントに生き残れた人たちは、高校時代の成績でもなく、運動できるかでなく、リーダーシップをとった経験の豊富さでもなく、「やり抜く力」の高さでした。


この本はそのようなお話から始まります。


「才能」では成功できない?



筆者は心理学者の前、数学の先生でした。
12.13歳を教えていたそうです。

そこでまず教えてみて気づいたのは数学の呑み込みがずば抜けて速い人が何人かいる事でした。

たいしてヒントを与えられなくても、すぐに問題のパターンを掴めてしまう。

一方、それほど能力のない生徒たちは、なかなかパターンを掴めずに苦労する。

ところが成績評価を行ってみると、能力の高い生徒たちの成績は思っていたほどよくなかった。

よい成績の人もいるがぱっとせず、成績の悪い子もいました。

それとは逆に、苦労していた生徒たちのなかには、予想以上よい成績を取った生徒が何人も、、

このようによく伸びた生徒たちは、決まって欠席もせず、忘れ物もせず、授業中にふざけることもせず、ノートをしっかり取り、よく質問する。

そうやって努力をこつこつと積み重ねたことが成績に現れた、ということだと筆者は考えました。

そして筆者は自分が「才能」に目を奪われていた事に驚きました。

「才能には生まれつき差がある」などと決めつけずに、努力の重要性をもっと考慮すべきなのでは?

その後の教師生活の中で、才能によって運命が決まるとは思わなくなり、努力のもたらす成果に強い興味を抱き、心理学者になりました。


「人間は自分の持っている能力をほとんど使わずに暮らしている。さまざまな潜在能力があるにもかかわらず、ことごとく生かせていない。自分の能力の限界に挑戦することもなく、適当なところで満足してしまう」
「当然ながら、能力にも限界がある。木が空まで伸びたりはしないように」

1907年に書かれたこれらの言葉は今も昔も変わらぬ真実。
なぜ「能力の限界」だと思ってしまうのでしょうか、、筆者は苦悩していました。


努力と才能の「達成の方程式」


アスリートの日本代表等やすごい人を見てると「天才だ!」
俺はよくテレビの前で言ってることが多いです。
そしてその裏にとてつもない努力をしているのは容易に想像がつきます。
分かっているはずなのに天才だ!と思う事は多分どんな人にもあると思います。


筆者も同様、このような「才能」に対する無意識の先入観はなぜ根深いのだろう、、調査しました。

ニーチェはこんな言葉を残してます。

「あまりに完璧なものを見たとき、我々はどうしたらあんな風になれるのか、とは考えない。その代わりに「魔法によって目の前で奇跡が起こったかのごとく熱狂してしまう」


そして
「我々の虚栄心や、利己心によって、天才崇拝にはますます拍車がかかる。天才というのは神がかった存在だと思えば、それにくらべて引け目を感じる必要がないからだ。あの人は超人的だ、と言うのは、張り合ってもしかたがないという意味なのだ」


言い換えれば、「天賦の才を持つ人」を神格化してしまったほうが楽で
そうすれば現状に甘んじてられるからである。


まさに自分の精神を一刀両断された気分です。。なるほどとしか言葉が出ません。


そして研究を進める中で、浮かび上がってきた方程式がありました。


それは
「達成」を得るには「努力」が2回影響する。
つまり

才能×努力=スキル
スキル×努力=達成

という方程式です。

噛み砕くと
スキルは努力によって培われた能力のこと。
才能は、努力によってスキルが上達する速さのこと。
達成は習得したスキルを活用することによって表れる成果のことです。

両方の式を見れば分かる通り、努力はふたつ。
スキルは努力によって培われるものです。
それと同時にスキルは努力によって生産的になり、達成、へと繋がります。

要するに、
2倍の才能があっても2分の1の努力では長期間で見ると負けてしまう
という事です。

筆者は俳優のウィル・スミスさんの発言を取り上げてました



「才能とスキルは別物だとはっきり認識する必要がある」

「だけど、一流になりたい、自分には夢がある、成し遂げたいことがあるんだ、なんて言っている人たちに限って、そのことをちゃんと理解していない。たしかに、才能は生まれつきのものだ。だがスキルは、ひたすら何百時間、何千時間もかけて身につけるしかない」

ウィルさん、かっこいい。。そういう事だったのか、、


努力すれば才能は生かされ
努力しなければ上達するはずのスキルもそこで頭打ち。
努力によって初めて才能はスキルになり、努力によってスキルが生かされ、成果として様々なものを生み出すことができる、と。
この本、奥が深いです。。


また明日、書きます!
今日もありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?