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倫理観と貞操観念を失ったのは誰のせいか

私はいつから恋愛に純粋さを求めなくなったのだろうか

いつから、居酒屋で友達の不倫の話を聞くようになったのか

いつからだろうか

なぜ私は、浮気したことがあるのか

なぜそれに罪悪感を覚えなかったのか


なんだか苦しくなってしまったから、吐き出してみようと思う

私は元々不倫の末にできた子どもで、両親共に不倫していて、というかもはや結婚もしていなくて、お父さんには家庭があって

祖父母も不倫していて、叔父さんも不倫していて、お母さんの友達も不倫していて

そんな環境で育った

不倫が大嫌いだった

家庭がある男と子どもを作って産んでしまったのも、どうにもならなくて虐待に走るのも、全部全部、大嫌いだった

お父さんの正妻さんの子どもは私の5つ上で、度々会っていて、私たちは普通に友達だったと思う

兄妹だと思ったことは無いし、相手も同じだと思う

ただ、ずっと、羨ましかった

私たちは家賃5万円のアパートに住んで、小中高ぜんぶ公立で、服が無いから友達と遊びに行けなくて、ふりかけご飯を食べて

それなのに正妻さんのお腹に宿ったというだけで、綺麗なマンションに住んで、赤ちゃんの頃からインターナショナルスクールで、服も沢山持ってて、レストランで食事して

一体何が違うのかなって、思ってた

たまに家に来て、ゲームのカセットとか買ってくれて、お母さんと事に及んで、私を押さえつけてキスをして、一緒にお風呂に入って触らされて、満足したら帰って行く

そんな父親でも大好きだった

子どもは無償の愛情を親に捧げる

私は母親も父親も大好きだった

父親が帰る時は毎回号泣して、行かないでパパって懇願するのに、それでも必ず帰って行く

その度に裏切られたような気持ちになって、切なくて、誰も慰めてくれなくて

私は寂しかった

母は、男で寂しさを埋めているみたいだった

私には何の方法も無かった

家にひとりぼっち、絵本とテレビと、リカちゃん人形くらいしか無い小さいアパートで、どうやって時間を潰せば良いのか分からなかった

誰かに人形で遊んでもらった記憶が全く無い

私はママとパパと、リカちゃん人形で、ごっこ遊びがしたかった

寝る前は毎日、絵本の読み聞かせをして欲しかった

毎日となりに居て欲しかった


隣の部屋で何かの音が聞こえてきて、慌てて見に行ったら、下着を履いていない父親が母親の上に覆い被さっていて、母親は布団に隠れて見えなかった

ママがいじめられてる!と思った私は、咄嗟に父親に向かって「やめて!」と叫んで止めに行こうとした

そしたら母親が「こっち来んな!」と物凄い剣幕で怒鳴ってきて、父親は黙ってた

私は怖くなって隣の部屋に逃げ帰って、音が聞こえなくなるまでじっと耐えた

3歳の頃だった

それが、そういうことだって理解するには、もう少し時間がかかったけど、そう遅くは無かった

私がどんなに怖い思いで隣の部屋でじっとしていたか、分からないだろうね、あの人たちには


父親が帰る前に必ず、私にキスをするんだけど、愛情表現のキスでは無くて、舌を入れるタイプのやつで

ヒゲが生えてたから痛くて嫌だった

私アトピーだから毎回傷だらけになるのも辛くて、何度も何度も拒否した

それでも辞めてくれなくて、必ず体を押さえつけられて、身動き取れない状態にされてからキスされて舌を入れられる

母親はそれを見てるのに止めてくれなくて

その頃から「ああ、この人に期待しても無駄なんだ、助けてくれないんだ」って思ってた

舌を入れられてる時に母親に視線を送ってみても、何も言わない、何もしない

男の前で母親は無力だった

娘より男が大事な人だから

週に3回くらい来る父親、その度に嫌がって、それを押さえつけられて、キスされた


小学校入学の前に、あの二人の間に何かトラブルがあったみたいで、父親から逃げることになった

母子寮に入って、教育委員会に届け出て偽名で小学校に入学して、聞いたことも無い土地で暮らした

母親は、接近禁止命令を出してもらったから大丈夫って言ってたけど、私はどこか不安だった

小学校低学年の頃、下校中に仲良しの友達に「私の父親を名乗る人が来たら、そんな子いないよって言ってね」ってお願いしたの覚えてる

あんな年齢で、私はそんなこと言わなきゃいけなかった


ああ、これを書いてると苦しいなあ。思い出す度に心臓がギュッと締め付けられる

でももう、自分の中で折り合いは付けられてる

大丈夫


父親から逃げた後も大変だった

男好きのシングルマザーの元で暮らすと、人間らしい生活を送れない

常に男が一番大事だから、私に意地悪してくる男とも絶対に別れてくれないどころか「嫉妬すんな!」って怒られるし

大人のおもちゃも普通に置いてるし

突然「行くぞ」って言われて、隣の県まで連れて行かれて、お泊まりさせられて

目が覚めたら目の前に男の顔があって、幼いながらに「ああ、この人わたしのことが好きなんだ」って気付いた。気持ち悪かった

どこかの会社の社長さんの愛人だった時は、料理屋さんに連れて行かれて、その後は社長の付き人と二人で待機してた

その間はもちろん、母と社長さんはホテル

何かの施工業者の人と付き合っていた時は、工具でいっぱいの車に乗せられて痛かった


基本的に母が選ぶ男は既婚者だから、そういうのも嫌だった


ちなみに、大人になってから「なんであんなに男を取っ替え引っ替えしてたの?」と聞いたら、『お前が父親欲しいって言うから』と言われた

「じゃあ、なぜ目の前で事に及んでたの?」と聞いたら、『雑誌に、両親が仲良いところを子どもに見せるべきって書いてたから」と言われた

両親が仲良い=その日出会った男との情事

本気でこう思っているタイプだから、子どもなんて産んで良いわけが無かった


でも、これも大人になってから聞いた話だけど、『お前を産まなきゃ良かったと思ったことは一度も無い』と言ってくれた

私はこの言葉を支えに今生きてるんだと思う


幼い頃から、あまりにも性が身近にあって、私に純粋さを求める人なんて一人も居なくて

むしろ『中学卒業したら年齢詐称してソープ行けよ』って言われてた

私が高校デビューしてから色んな男の子と仲良くなったって話した時が、一番、喜んでた

普通気になるでしょ、気をつけてとか言うでしょ、うちの母は違うんだよ

私はそんなことより、英語の小テストでクラスで唯一満点を取ったことを褒めて欲しかった

英語が壊滅的だったところから、なんとか頑張って、小テストではあるけど結構すごいことを成し遂げたんだよ

褒めて欲しかった

学級代表もやってたんだよ

話したよ

酔っ払ってたから覚えてないかもしれないけど、私、褒めて欲しくて頑張ってたんだよ


高校の頃に一度だけ、友達に生い立ちを話したことがあった

そしたら、ドラマみたいだねって言われた

その時は「本当にドラマなら良かったのに」とか思って傷ついちゃったけど、今は違う

今はむしろ、人生の最後に小説を書くとしたら、私は人より分厚い本になるはずだって思って生きてる

だって人生の最後だよ、絵本くらいの薄い本より、広辞苑くらい分厚い方が嬉しいよ

分からない、ハリーポッターくらいで事足りるかもしれないけど、それでも良い

ちょっとだけ分厚い本に、なるでしょ

読み応えがあった方が楽しい

起承転結がハッキリしてるハッピーエンドが書きたい、生きたい


私は20年を親に捧げたから、あとの人生は自由に生きてみたいと思ってる

そんな大層な言い方って思うかもしれないけど、実際には人生丸ごと親に捧げたも同然なんだよ

アダルトチルドレンとして生きるって、そういうことなんだよ

でもそれで良い

過去を悔やんでも仕方ない、生まれは選べない、糧にするか言い訳にするかは自分で選びたい

虐待があったから強くなりました✨なんてくだらないこと言わないけど、でも私は、過去を変えたいとは思わないようにして生きてる

不倫の末に生まれてしまったのも、虐待も、恋愛で傷ついたことも、浮気も不倫も、もしかしたら昨日食べた物さえも、私の人間性に影響を及ぼしてると思うから

何か一つでも変わったら、今日の、今の瞬間の自分が居なくなる

私は今の私の人間性が好きだから、過去を否定するというのは今の自分を否定することと同義だから


何の話がしたかったんだろう

書いてるうちに脱線したような気がする

そんなことも無い?

タイトルの答えを出すとするなら、間違いなく、両親だと思う

特に母親

でも、父親が私の下半身をまさぐったりしなければ、私は普通に恋愛できていたのかな、とも思うよ

トラウマの再演で、男好きみたいになってるだけだから

分かってるから

もう、何もかも辞めたい


私は昔から女の子を見てドキッとしたりすることがあって、それは特定の女の子だけで

もしかしたらそれが恋愛感情だったのかなって今更気付いて、最近はレズビアンじゃないか?と疑ってる

多分、期待してる

だって性的虐待のせいで一生、人を好きになれなかったら、私が可哀想すぎるから

男性は多分もう無理だけど、女性なら望みはあるかなって思ってしまう

でも普通に生きてたら交際する機会が巡ってくるのは男性だけだし、自分から行動しなきゃいけないって分かってるけど、怖くてできない

もしかしたら私は一生女性と恋愛関係に発展することは無いのかもしれない

それでも良い、私も誰かを好きになれるって信じてるから、きっと大丈夫だ


ずっと願ってた、人から与えられる無償の愛はもう諦めてる

だから今は、無償じゃ無くて良いから、見返りは与えるから、愛して欲しいって思う

自分が掲げた信念を曲げずに生きていたら、いつかきっと共鳴してくれる人が現れるはず

大丈夫、私は真っ当に生きられるようになる

必ず

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