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【ネタバレ有】マクラコトバ第3話「同窓会の2人」を観た感想

CBCテレビで2023年3月22日に放送されたマクラコトバの第3話「同窓会の2人」に我らが推し・傳谷英里香さん(以下「でんちゃん」と呼ばせていただきます)が出るとのことでTVerで視聴いたしました。

▼「マクラコトバ」公式サイト


ここではネタバレを含む感想を書かせていただきますので「まだ観てないよ~」って方はぜひ現在TVerで絶賛配信中なので以下リンクから視聴してから読み進めてくださいね。

▼マクラコトバ第3話「同窓会の2人」

ネタバレしてもいいよって方はこの記事を読んでからマクラコトバ観てください。そしてもう観たよ~って方はあと5周くらい観ましょうか。噛めば噛むほどいい味してくるので。

あと、今回の記事見出しで区切ってますが各項まあ長いです。ご了承ください。


開始35秒の深呼吸

「マクラコトバ」というドラマ、男女のピロートークを切り取った”超個室会話劇”ということで、でんちゃんのファンとしてはまあまあ心して臨んだわけです。普段ひとのピロートークなんてみる機会もないのに演技とはいえ推しのなんて。

その日のやるべき用事をすべて済まし、クイックルワイパーも入念に部屋も綺麗にして、なんかわかんないけど歯磨きもして精神落ち着かせてから再生ボタンを押す。もちろん阿鼻叫喚しても大丈夫なようにたったひとりで。

もうしょっぱな導入からピロートーク真っ最中で「ぎゃッ」って喉の奥で何かがつぶれたような音だしてしまいました。テントとランタンが映った時点でそこがホテルだと認識するまでの処理に少し時間がかかっていたのも要因。

いまってキャンパー向けの部屋とかあるんですね。年々はやくなる流行の消費によりそったコンセプトで部屋づくりしてるなんて業界の試行錯誤がうかがえますよね。わたしが知らないだけで昔からあったのかな。(こんなこと考えられるようになったの再生4周目くらいだが)

多幸感に包まれているふたりが甘ったるい声でお話ししている中、でんちゃんが「こんなことって?」って悪戯に笑って問いかけるシーンがあるんですけどそのあとに笑いながらシーツで顔を隠す一連の流れ。天才かと思いましたね。

わかっていた、ピロートークでんちゃんの破壊力がえげつないことはわかっていた。でもここまでとはわたしは読み切れなかった。一旦ここでわたしは一時停止します。致死量の”最高”を浴びるとひとは深呼吸を求めるんだって初めての経験でした。ありがとう、でんちゃん。ありがとう、マクラコトバ。

そのあと相手役の井澤くんが「こんなこと」について言及したのかどうかはわからない絶妙なタイミングで引きの演出がはいって思わず「んもうっ!!!」って声がでたアラサー。その時気づきました、やっとここではじめてドラマタイトルがバーンと出てきたことに。

まだまだ序盤も序盤。この一連の最高ムーブはたった35秒の間に起こった出来事ってことです。どうですか皆さん。このペースで観ていたらきりがないですね。正直この導入の35秒が良すぎて余韻だけでお酒飲めそうです。

過去と現在の掛け違い

そのあとやっと本筋にはいっていきます。この時点でわたしは少しの疲労感をまといながらも「わたしまだまだやれます!やらせてください!」と挑むような気持ちで再生ボタンを押しました。

どうやら同窓会での再会で初恋が再燃したふたり。手をつなぎながら当時の思い出話をつらねていく様子に、そんなことって本当にあるんだあ、なんてフィクション作品に向かって思わず感心してしまいました。やっぱちょっとこういうのロマンあるよねえ。

しかし会話を重ねるたびにふたりの思い出には綻びがあって、お互い「そうだっけ?」と雲行きが怪しくなる。そこで発覚するそれぞれの初恋の相手とは「人違い」だったという事実。

ちょっとここらへんあまりにもポンコツすぎて笑っちゃったんだけど、そのあとの急によそよそしくなるふたりが可愛くて可愛くて。質疑応答を重ねているときの怒涛のやりとりがBGM込みでコミカルでほっとしちゃいました。令和のすれ違いコントだ。

お互いに苗字が初恋の人と同じってだけで人違いが起こるのか?という点に関しては、ふたりの会話から読み取るに過去と現在の視点にヒントがありましたね。

どちらの初恋も”憧れ”に近いような思い出話ばかりで深い関係にはなっていないようでした。当時遠くからながめていた、想いを告げることができなかった、そんな密かな想いが年月を経て美化されて。そんな淡い記憶のまま参加した同窓会で再会した相手が自分好みの外見に成長していた。

しかもお互い満更じゃない雰囲気、って状況になったら苗字が同じって事実確認さえ済んでたら細かいこと気にしないのかもなあなんて。このふたりの場合、ほくろの位置とか友人の名前とか他にも奇跡のリンクがあったみたいだからタチが悪い。

ここで重要なのが、いま現在のお互いがお互いのことを「いいな」って思えているってところですからね。まあそうじゃないとそこまで至らないか。それがこの人違いハプニングを助長しているんですよね。うまくできてるな~

それぞれの論点推移

もう人違いだとわかってからのふたりの距離感て絶妙に気まずくて、その気まずい演技がすばらしくてこっちもそわそわしてきちゃいます。ここからでんちゃんの自問自答する「心の声」演技が活発に入ります。

この描写の何がいいって、思わぬ事態にあたふたして一旦冷静になろうと頑張ったりいろんな考えがめぐって空回りしたり、そんなころころ変わるでんちゃんの表情を満喫できること。まあ可愛い。

でんちゃんが演じる伊藤茉莉ちゃんの”ひととなり”が要所要所で伺えますよね。うまく言えないけどこんな状況下でも「あ、コーヒーよりノンカフェインのハーブティーがいいかな」とか素で咄嗟に選択するんだもんな。取り繕ってできるもんじゃないし、こういうところに相手の男の子も安心感をおぼえたんだろうなって思います。

またここから葛藤の対象が「知らん人とセックスした」より「知らん人にコンプレックスの蒙古斑見られた」と論点が変わる。コンプレックスが脅かされるときってすべてを凌駕するくらい思考の大半を埋め尽くすよね。わかるわかる。

でもなんとなく、知らん人にほどコンプレックスをさらけ出したとて「もう会うことないしいっか」ってなりそうなんだよな。「どっかで面白おかしく話してくれてもいいよ、他人だし」ってならないのが多分すでにこの時点でこの人に好かれたい、気に入られたいって潜在的な感情があるんだろうなって思ったり。

そんなコンプレックスもまでも包み込んでくれちゃったら嬉しいよね。
彼が落ち込んでる相手に気遣いながら言葉選んで話してるのもほほえまポイントなんだけど、そのあと溢れ出る感情の自分語りになっちゃうのも「そんなん全く気にしてない」って論点を自然と塗り替えてくれる。彼の”ひととなり”も伺えますよね。非常に安心します。大ビッグありがとう、感謝です。

そんなやり取りの果てでまたふたりがため口になったとき嬉しすぎて幸せな気持ちになりました。よかったよかった。初めまして、と笑いあう可愛らしいふたりのこの先がどうか穏やかでありますように、と願うばかりです。

さいごに

余談ではありますが今回でんちゃんの相手役をされていた井澤巧麻くん、実はわたしの地元出身の俳優さんでして、彼が初舞台を踏んでいたころからひそかに存じあげておりました。

井澤くんもきっと幼少期から多賀ジャス(多賀城ジャスコ)での思い出があるんだろうな。むしろ多賀城なんてジャスコしかなかったから。そんな同じジャスコでの思い出がある(であろう)俳優さんと推しが共演するなんて、と感慨深くなっていました。

ここまで読んでくださった方はぜひ本編をご視聴くださいね。わたしも配信終了まで満喫しようとおもいます。リンクもう一回張っておきますね。

▼マクラコトバ第3話「同窓会の2人」





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